(6)神道の最高神はイエス・キリスト!
天照大神で最も知られているのは、「天の岩屋戸 岩戸隠れ」だろう。「記紀」には弟のスサノオ命の悪行に耐え切れず、高天原の岩戸に隠れてしまったために、世界中ガ暗黒に包まれてしまうとある。
困った八百万の神々は、岩戸の前に集まって様々な知恵を出し合った。そして、天宇受売命が神楽を舞い、何の騒ぎ化と天照大神が岩戸を少し開けて片目を覗かせた瞬間、待ち構えていた強力の天手力男神が丸い岩の蓋をこじ開け、中から天照大神を連れだした。さらに、神事に通じた天太玉命が注連縄を張り、天照大神が二度と岩戸に戻らぬようにしたとある。
こうして高天原と地上の芦原中国は再び明るくなり、天照大神は二度と岩戸に隠れることがなかった。
神道では「人が死んで神になる」としているが、一見他愛のないこの神話が一人の人間の死と復活を表しているとしたらどうだろう。日本ではなくなることを「お隠れになる」という。つまり、「岩戸隠れ」は天照大神が一度死に、横穴の中に横たえられていたことを意味する。実際、「記紀」には、天照大神が隠れた岩戸は「竪穴」ではなく「横穴」とある。その横穴には「丸い岩の蓋」があるから、天照大神は死ぬことで、墓に入れられ、墓の蓋が閉じられたと考えられる。そして、天照大神が岩戸から最初に目にしたのは神木だった。つまり、榊にかけられた鏡に映る己の姿だった。
こうして天照大神は死すべき人間から不死の神へと変貌した。これはまさに聖書でいう「復活」である。
天照大神の岩戸隠れの記述は、今から2000年前に依田屋の治で起きた有名な出来事を表しているのだ。つまり、イエス・キリストの磔刑である。
「人々はイエスを木にかけて殺してしましました。」(新約聖書「使徒言行録」第10章39節)
木にかけるとは十字架に吊るすことである。「記紀」には忌部の祖である天太玉命が、天の香久山から掘り出した賢木に八咫鏡をひっかけ、それを岩戸の前にかざしたとある。榊にかけられた鏡に映る天照大神の目は、木にかけられた自分の姿を見たことになる。さらに、イエス・キリストの墓についても、新約聖書は以下の様に記している。
「ヨセフはイエスの遺体を受け取ると、きれいな亜麻布に包み、岩に掘った自分の新しい墓の中に納め、墓の入口には大きな石を転がしておいて立ち去った。」(新約聖書「マタイによる福音書」第27章59~60節)
当時のイスラエルでは、横穴を墓穴として登録し、そこに遺体を横たえた。その後、円形に削った岩の扉を転がして蓋をした。岩戸の丸い蓋石と同じである。さらに、イエス・キリストの蘇りには2人の天使が関わったとある。
「みると、石が墓の脇に転がしてあり、中に入っても、主イエスの遺体が見当たらなかった。そのため途方に暮れていると、輝く衣を着た二人の人が現れた・・・・(中略)・・・・「人の子は必ず罪人の手に渡され、十字架につけられ、3日後に復活することになっている、と言われたではないか。」(新約聖書「ルカによる福音書」第24章2~7節)
「記紀」にも岩戸開きに天手力男神と天太玉命が関わったと記している。蘇ったイエス・キリストが最初にはカニの前で出会ったのが、一人の女性信徒だった。
「イエスは週の初めの朝早く、復活して、まず真倉田のマリアに御自身を現された。このマリアは、以前イエスに7つの悪霊を追い出していただいた夫人である。」(新約聖書「マルコによる福音書」第16章9節)
このマリアは、キリストの母ではなく、身を持ち崩して裸を売る生活をしていたために、石投げの刑を受ける寸前、イエスに助けられたと一般に信じられている女である。一方、天照大神神話でも、天宇受売命が、岩戸の前で裸で踊っている。驚くべきは、天宇受売命の「ウズ」は、太秦の「ウズ」と同じで、イエス・キリストの頃のユダヤ人の言葉だったアラム語のイエスを意味する発音と酷似していることだ。アラム語でイエス・キリストを「イシュ・マシャ」と発音するが、それがなまって「ウズ・マシャ」になった可能性がある。
つまり、「太秦=ウズ・メシア=イシュ・マシャ=イエス・キリスト」となり、天宇受売命は「イエスに関わる女」ということになる。女性信徒であるマグダラのマリアの姿が見えてくるのである。とどめは、天照大神がお隠れになったとき、世界が暗闇に襲われたとする記述である。これはイエス・キリストが息絶えた瞬間、世界が暗闇に包まれたという記述と完全に一致する。
「すでに昼の12時ごろであった。全地は暗くなり、それが3時まで続いた。太陽は光を失っていた。」(新約聖書「るkによる福音書」第23章44~45節)
日食だったら、3時間も続かない。しかも、この暗黒はユダヤの地だけではなく、世界中を襲っていたというのだ。この記述が事実でなければ、誰一人として、それ以後の12使徒の言葉を信じなかっただろう。当然、伝道などできるはずがない。
もう一つ止めを刺しておこう。天照大神の漢字にも、とんでもない秘密は隠されている。漢字の本質を探る「漢字破字法」により、天照大神という漢字を分解すると、「天=工・人」、「照=日・召・炎」、「大=一・人」「神=ネ・申」となり、全体の意味が「大工は日の炎に召された唯一の神と申す」となる。
京都の「下神神社」の関係者は、天照大神の「天」という一字を、「一・一・人」と書くのではなく、古来「工・人」と書くという。工人とは日本では「大工」のことである。そして、イエス・キリストを産んだ処女マリアの夫となった父ヨセフは大工だった。
「この人は、このような知恵と奇跡を行う力がどこから得たのだろう。この人は大工の息子でははないか。母親はマリアと言い、兄弟はヤコブ、ヨセフ、シモン、ユダではないか。姉妹たちは皆、我々と一緒に住んでいるではないか。この人はこんなことをすべて、いったいどこから得たのだろう」(新約聖書「マタイによる福音書」第13章54~56節)
三位三体を守護してきた日本にこそ、カバーらの奥義が隠されている。だから、黙示録の解読に日本人が最も適しているのである。そして、カッバーラが伝えられている神道は、家s・キリストが生きていた頃の「原始キリスト教」に最も近い宗教ということになる。