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「竹内文書」の真相(65)

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(65)大預言者モーセの子孫と天皇

 契約の聖櫃アークは現在、伊勢神宮の内宮の地下殿にある。伊勢神宮の関係者の中には、これを目にした人がいる。彼は日本にあってはいけないものを見てしまったといい残し、その日の内に神職を辞して隠居してしまったと聞いている。

 材質は砂漠アカシアで、表面に金箔が貼ってある。長い年月の間には当然ながら劣化して、金箔が剥がれ落ちてくる。これが仏像であれば、わびとさびで味が出てくるといえようが、契約の聖櫃アークは神器を収める祭壇でもある。常に清浄な状態にしておかなくてはならない。

 八咫烏のつぶやきによると、明治期に一度、契約の聖櫃アークの金箔を貼り替えたことがあったという。それを実際に触れて命じたのは、時の明治天皇ご自身だったというから、驚きである。

 何度も言うように、契約の聖櫃アークは非常に危険である。伊勢神宮の内宮の地下殿に安置されているといっても、不用意に近づけば、必ず災いが起こる。神道の総元締めである天皇陛下と言え、直に手で触れるとなると、これは問題である。

 だが、実際には明治天皇は何ともなかった。明治天皇は全くの無事だったのである。なぜか?

 考えられることは、一つしかない。明治天皇は祭司レビだったからである。

 ユダヤ人の定義として、母親がユダヤ人であることが条件だと、しばしば語られるが、ことレビに限ってはそうではない。レビ族の中でも、祭司を司るレビ人は男系である。母親がレビ族であっても、レビ人にはなれない。

 初代・神武天皇が騎馬民族の大王にして、失われたイスラエル10支族のガド族だったとすれば、どこかで血統が断絶し、レビ族に代わったことになる。いくつか考えられるが、最も可能性が高いのは第26代・継体天皇だ。先代の第25代・武烈天皇の子孫ではなく、遠く遡ること第15代・応神天皇の5世の孫に当たる。本家からすれば、かなりの遠い分家に当たるため、かねてから万世一系の皇族が途絶えたのではないかと指摘されてきた。新しい「継体王朝」という言葉を使う学者もいる。

 それまで神代文字で記されてきた「竹内文書」を漢字仮名混じり文で残すように指示したのは武烈天皇である。皇統断絶を印象付けるために、このような伝承を掲げたのだとすれば、これは実に恐ろしい話である。

 継体天皇以降、天皇家はガド族ではなく、レビ族となった。祭祀レビ人は神道の祭祀一族である忌部氏や中臣氏、卜部氏などである。中でも古代においては忌部氏が祭祀を一手に握っていた。忌部氏は物部氏及び海部氏と同族で、最も古い神道を今に伝えている。新しい天皇が即位する時の大嘗祭に必要な「麁服(あらたえ)」を用意する三木家は、この忌部氏に他ならない。

 だが、その忌部氏の中の忌部氏が賀茂氏である。神道祭祀を仕切る賀茂氏は、自らを「鴨族」と称すが、ユダヤ教でいう「コーヘン」である。一般の祭司レビ人とは別に、大祭司を担うのはアロン直系のコーヘンに限られる。ユダヤ教の神殿で至聖所に入り、契約の聖櫃アークを扱うことができるのはコーヘンの大祭司だけなのだ。その意味で、漢波羅秘密組織である八咫烏が鴨族のトップであるのは必然である。その八咫烏の最高機関である金鵄が裏天皇と称すのは、ひとえに契約の聖櫃アークを扱う資格があることを意味している。

 同様に、表の天皇もまた、現在はレビ人であり、大司祭コーヘンの一族だとすれば、きれいにつながってくる。しかし、ここに盲点がある。祭祀の権能を象徴するのは、アロンの杖だが、弟のモーセもまた、杖を持っていた。アロンの杖と同様、蛇に変化したこともある。出エジプトにおける奇跡、紅海割れの際、モーセは杖を大きく掲げていた。モーセの杖は、いったいどこに消えたのか?

 もう一つの疑問は、モーセがシナイ山で絶対神ヤハウェから「原十戒石板」を授かって下山した際、乱痴気騒ぎをしていたイスラエル人の要望に応えて、偶像である黄金の子牛像を作ったのは、アロンであった。モーセの兄という立場を保障され、その子孫はコーヘンとして大祭司となったものの、どこか釈然としないのが事実である。本来ならば、同じレビ族にして大預言者であるモーセの子孫から大祭司が出るべきではなかったのか?

 「旧約聖書」が語るモーセの子孫は、不思議なくらい目立たない。孫のゲルショムと曾孫のヨナタンがダン族の祭司を務めたとあるのみで、子孫の活動については全くと言っていいほどわかっていない。これは隠されたのか?

 八咫烏がつぶやく。「今の天皇は大預言者モーセ直系の子孫である。ゆえに、モーセが作らせた契約の聖櫃アークはもちろん、そこに収められたイスラエルの三種の神器を管理する資格と権能があるのだ」と。いずれ、預言されたしかるべき日が来たならば、伊勢神宮に秘匿された契約の聖櫃アークが白日の下にさらされ、日本という国が由緒正しき極東イスラエルであることを全世界が理解する。

 その時、大預言者モーセの子孫たる天皇陛下は、絶対神ヤハウェ=イエス・キリストの啓示の下、契約の聖櫃アークを持って、聖地エルサレムへ上ることになる。そこには再建されたソロモン第3神殿があり、天皇陛下は神から与えられた権能の印として「モーセの杖」を掲げるだろう。全てが成就したとき、かっての「紅海割れ」ではなく「晴天割れ」が起こり、そこからイエス・キリストとともに大天使モーセを初めとして、復活した預言者たちが降臨するのだ。


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