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「竹内文書」の真相(44)

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(44)アイヌはイスラエル系民族

 今、ネイティブアメリカンの言語の研究が進んでいる。

 最新の研究によると、彼らの言語で最も古いユト・アステカ語は、言語学的にセム語であることが判明している。セム語にはアラビア語の他、ヘブライ語が含まれる。

 ネイティブアメリカンはモンゴロイドである。モンゴロイドはセム系である。

 よって、ネイティブアメリカンがセム語を話していたとしても不思議ではない。

 しかし、モンゴロイドの多くはチベット・ビルマ語やチュルク語を話す。朝鮮語や日本語も、大きな枠組みではチュルク語系だといわれている。

 なのに、なぜネイテイブアメリカンはセム語、それもヘブライ語に近い言語を話しているのか?

 これについて、世界中に散った古代イスラエル人を調査しているアリエール大学のアビグドール・シャハン博士は明快な答えを述べている。

 すなわち、ネイテイブアメリカンのルーツは古代イスラエル人にあると。

 飛鳥氏が直接、取材して印象的だったのは、アステカ文化は、まぎれもなく古代イスラエルにルーツがあり、中でも神殿構造は、全く同一であると述べていたことだ。

 アステカの神殿と言えば、テオティワカン遺跡に代表されるように、ピラミッドである。

 テラス式ピラミッドはアステカのみならず、マヤやインカにもある。これらは、みな古代イスラエルの神殿がモデルになっている。

 古代イスラエルの神殿と言えば、ソロモン神殿である。

 「旧約聖書」には、その建設方法がこと細かく記されている。

 忠実に再現すると、実に興味深いことに、日本の国会議事堂とそっくりになる。

 注目は、上部である。国会議事堂の上部は階段状のピラミッドになっている。頂上は相似形をしており、先が尖っている。

 まさに、これはテラス型ピラミッドである。

 中でもマヤ文明のチチュン・イッツァにあるククルカーンの神殿とそっくりである。

 マヤ文明のピラミッドは、みなソロモン神殿と同様、絶対神を祀る神殿だった。

 そうすれば、環太平洋文化圏における山岳祭祀遺跡も、古代イスラエルと無関係ではない。

 つまり、日本ピラミッドもまた、絶対神ヤハウェの神殿だった可能性が出てくる。

 もし、シャハン博士の仮説が正しいければ、ネイティブアメリカンはもとより、遺伝子的にも近いアイヌや琉球民族もまた、古代イスラエル人だった。イエス・キリストと同じ民族だったことになる。

 アイヌはネイティブアメリカンと同様、自然崇拝である。多神教であり、ユダヤ教やキリスト教、イスラム教などの一神教とは対極に位置する信仰を持っているとされる。

 神話には数々の神様が登場する。

 中でも特別な存在として語り継がれているのが、「オキクルミカムイ」である。

 オキクルミカムイは世界を創造した天神であったが、地上に降臨し、人間の姿をして生まれた。

 彼は成長すると生活に必要な道具などを人々に作って与え、これによりアイヌは繁栄した。

 オキクルミカムイは人間としても道を説いた。道徳を教え、社会に秩序を作った。時に、これを乱す魔物や魔神が現れると、率先して戦い、これを退治した。人々からは感謝され、英雄として崇められるようになった。

 だが、次第に人間は堕落し、邪悪がはびこるようになった。これを嘆いたオキクルミカムイは、ある時人々に前から姿を消して、いずこへと去っていった。

 オキクルミカムイは天に帰っていく際、再び地上に戻ってくると約束した。その約束を信じて、人々はオキクルミカムイが返ってくることを今も、待っているという。

 オキクルミカムイに関しては、興味深い話がある。

 源義経はアイヌたちに農耕や機織り、造船などの技術を教えたことで、英雄視され、やがて「ハンガンカムイ」と呼ばれ、ついには伝説のオキクルミカムイと同一視されるようになる。

 源義経こそ、いつか戻ってくると約束したオキクルミカムイに違いない。そう信じたアイヌは、源義経を髪として崇拝し、社を建てた。これが北海道沙流郡平取町にある義経神社の起源であるという。

 時代は異なるが、これと全く同じことが海外でも起きていた。しかし、アイヌと同じルーツを持つ民族たちの身に起こっていたのだった。


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