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「竹内文書」の真相(28)

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(28)超古代の飛行機 

 超古代アスカ文明には、非常に高度な科学技術が存在した。「竹内文書」によると、超古代の天皇は「天浮船」に乗って全世界を巡幸していたと記されている。

「天浮船大空乗公運(のりあるき)尊 天空船、水船を造る」(「神代の万国史」第1編9章 上古第1代)

「万国家屋を作らしむ教官任ず。天皇皇子神通力行、日の内に数万里ゆく事普通」(「神代の万国史」第1編12章 上古第4代)

 このあたり、まさに「竹内文書」がSFだと評される理由の一つだが、現代風に言うならば、これは飛行機のようなものだろう。神々が空を駆ける船に乗っていたという記述は正史「日本書紀」にもある。物部氏の祖であるニギハヤヒ命は「天磐船」に乗って上空から大地を見下ろし、国土を「日本」と名付けたと記されている。

 天磐船に乗って地上に降臨した場所は、現在、その名も「磐船神社」が存在する。境内には巨石があり、これが天磐船であると言い伝えられている。見ようによっては、あたかもアララト山のノアの箱舟地形のようでもある。

 超古代の天皇が乗っていた天浮船が、果たしてジェットエンジンを搭載した現代の飛行機だったのか、果ては原始的な気球のようなものだったのか。世界中を巡幸していたからには、やはり高度で飛行する物体だったはずである。例えばUFOのような飛翔体だったかもしれない。

 詳しい推進原理は不明だが、確かにノアの大洪水以前の遺物で、オーパーツの一つとして考えられているペルーのイカで発見された「カブレラストーン」には、恐竜の絵とともに、飛行機と思われる物体が描かれている。

「八咫烏秘記」には「竹内文書」でいう「天浮船」が「日本書紀」の「天磐船」という名前で登場する。超古代アスカ文明の天王は天磐船に乗って、全世界の人類、五色人たちに教えを説いていて巡幸したというのだ。

 超古代の世界について、「竹内文書」はいくつかの地図を載せている。これは他の古史古伝や記紀にもない。日本列島を中心にして、世界の大陸が描かれている。ここに特筆すべき大陸が二つ描かれている。「ミヨイ」と「タミアラ」である。日本列島の東方、太平洋に浮かんでいた二つの大陸は度重なる天変地異によって水底に沈んでしまう。

「千足姫天皇即位四百二年ウベコ月より、地球万国大変動起こり、土の海となり、大木、小木に餅ができる。図の国なくなりて、海の底に沈む。嗚呼オトロシヒエ地変ぞ、この時、インド洋中より大陸陥す」(「神代の万国史」第2編44章 不合朝10代)

 名前はないが、インド洋にも大陸があり、中米当たりの陸地とともにミヨイとタミアラは海底に沈んだという。大洋に沈んだ大陸と言えば、ムー大陸とアトランティス大陸、そしてレムリア大陸であろう。場所からすれば、さしずめミヨイはムー大陸で、タミアラはアトランティス大陸、そしてインド洋の沈没大陸はレムリア大陸であろうか。

 失われたムー大陸はイギリスの軍人ジェームズ・チャーチワードが古いインドの寺院から発見したという粘土板「ナーカル碑文」を解読したことで突き止めた世界文明の中心地である。太平洋のど真ん中にあり、ミクロネシアからメラネシア、そしてポリネシア一帯をカバーする巨大大陸であったが、今から1万2000年前、地殻変動によって、海中に没したとされる。

 同じく1万2000年前に沈没したとして、長らくヨーロッパで語り継がれてきたのがアトランティス大陸である。原典はプラトンが記した「クリティアス」と「ティマイオス」で、一般には大西洋にあったとされる。近年では、地質学的な調査から地中海のサントリー二島に比定する説の他、イベリア半島のタルテッソス地方やカリブ海、はては南極大陸ではないかという説など意見が分かれている。

 沈没大陸については、「正統竹内文書」にもある。「アー大陸」と「ウン大陸」で、それぞれ大西洋と太平洋に存在した。いずれも三角形をしており、両者は二つで「阿吽」の関係にあると、竹内睦泰氏は言う。

 ところが不思議なことに、「真竹内文書」であるはずの「八咫烏秘記」には、これらの沈没大陸の記述がない。これは、いったい何を意味するのだろうか?

 


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