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「竹内文書」の真相(24)

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(24)ノアの大洪水

 古史古伝と超古代史の違いは何か?

 古史古伝研究家の佐治芳彦氏は地球的な激変が一つの目安だと考える。

 歴史学でいう時代区分とは別な神話時代、あるいは「ノアの洪水以前の時代」だと一括していいのではないかと言う。実に卓見である。

 確かに「竹内文書」には地球的な規模の天変地異の記述がある。

 一度ならず、何度か地球は大激変に見舞われているのだが、中でも上古第3代に大洪水が起こっている。

「天地分主大神の御代より、地球全部数百度土の海となり、其しるし地の底に大木埋まり、丸石または山峯に蛤ガラ、石岩の中に蛤ガラある。

 天目豊本黄人皇主天皇即位百六十億万歳の時、地球全部大変動、土の海となり、万物悉く万国全滅す」(「神代の万国史」第1編11章 上古第3代)

 ここにある「百六十億万歳」という数字は無視してよい。

 竹内巨麿が仕掛けたトリックの一つである。

 注目すべきは、地球的な規模で大洪水が発生し、地球が全て泥沼と化したという部分である。

 大洪水に関しては、「正統竹内文書」にもある。

 発生したのは、今から約1万2000年前で、一度、それまであった文明は滅び、最初に再興したのは日本だった。

 竹内睦泰氏は今から1万年以上前、すでに日本列島は縄文時代であったことから、大洪水後、最も古い文明国であった可能性は十分あると主張する。

 地球的規模の大洪水について、「八咫烏秘記」には、もちろん記述がある。

 「竹内文書」では「天日豊本黄人皇主天皇」となっているが、大洪水が起こった時の大王は「継聖王」と記されている。

 継聖王は神から啓示を受けて、近い将来、大洪水が起こることを知らされる。

 未曽有の天変地異を生き延びるために、彼は「海磐船」を建造するよう、神から命令される。

 つまり、これは「旧約聖書」における預言者ノアのことである。

 今から約4500年前、地球的規模でノアの大洪水が発生した。

 世界史の学者が指摘するメソポタミア地方の局地的な洪水ではない。

 地球の表面が一度、水没するほどのレベルの大洪水が起こった。

 創造科学では、ノアの大洪水の証拠がほかでもなく、世界的に発見される化石だと指摘する。

 それまで地上には恐竜を初めとする古生物が跋扈していた。人類と恐竜は共存していたのである。

 地上がすべて水没したとき、生物の遺骸は瞬く間に水底へ沈み、泥水とともに沈殿かつ堆積する。高温高圧状態で、瞬く間に化石へと変貌した。

 日本の学校では、「竹内文書」は、大洪水で大木が埋まり、岩石の中に蛤などの貝殻が化石となって発見されると述べている。海から遠く離れた山中で貝殻の化石が見つかるのは大洪水が世界的な規模で起こった証拠だというのだ。

 竹内巨麿なりの意訳であろうが、重要な部分である。


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