(2)101歳、悪の巨星、ついに堕ちる!
魔王が死んだ。2017年3月、デイヴィッド・ロックフェラー没。享年101歳。彼の別名は20世紀、闇の皇帝あるいは石油王である。その悪名と悪行の数々は、百指をもっても挙げきれない。魔王こそが、最もふさわしい呼称と言える。
「…戦後70年以上にわたり世界権力の最高峰に君臨した」と断言するのはベンジャミン・フルフォード氏である。フルフォード氏は世界権力の裏を知り尽くす人物として有名である。その彼が、現代の悪の筆頭として挙げるのがデイヴィッド・ロックフェラーなのである。その足跡は外交問題評議会、ビルダーバーグ会議、三極委員会を仕切り、また彼の財団が大量の株式を保有することで、フォーチェン・グローバル500にランクインする、ほとんどの企業の実質支配権を握っていた。ロックフェラー所有財団を調べると、兆ドル単位の金を握っていたことがわかる。様々な権力を背景に、デイヴィッド・ロックフェラーは絶大な権力を発揮し、自らをギリシャ神話の「ゼウス」だと周囲に豪語していたという。つまり、自らを「万能の神」に喩えていたのである。その彼が死の床についた。
「闇の支配者」とか「陰の皇帝」などと言えば「陰謀論ね」と鼻で笑う向きもある。しかし、今頃、それを「都市伝説」などと揶揄している方が、はるかに時代遅れなのである。物事には表があれば裏もある。これが万象の理である。表以外は、一切信じないと言い張る人の知性は、もはや赤子レベルである。人類の歴史とはまさに権力闘争の歴史である。それは恐るべき権謀術数で繰り広げられてきたものである。つまりは「権力」「謀略」「打算」「計略」などが人類の歴史を動かしてきた。これらを最も巧みに操り、駆使して、人類史上、最強の権力を掌握してきた組織が存在する。それが、国際秘密結社フリーメーソンである。人類の歴史は、まぎれもなく、この暗黒の巨大組織により、密かに翻弄され、篭絡され、掌握されてきたからである。
フリーメーソンの起源には諸説がある。代表的なものに、「ソロモン神殿建設の職人」説がある。ソロモン神殿とは紀元前10世紀、古代イスラエル王国、首都エルサレムに建立された大宮殿である。建設のために招集された建築家集団が始祖と言う。その血脈は、歴史の裏面で脈々と受け継がれ、中世の石工職人たちの職能組合(ギルド)に潜んで支配を広めていったという。「フリーメーソン」とは「自由」な「石工」と言う意味である。石工組合を乗っ取った彼らは1717年、英国ロンドンにグランド・ロッジを設立し、1723年「フリーメーソン憲章」を策定、出版している。そこには「歴史」「規約」「訓論」などが記載されている。ここにおいて、「自由」「平等」「博愛」のもとに世界支配を目論む、近代フリーメーソンが誕生したのである。しかし、これら3つの標語は単なる表向きの偽装でしかなかった。
フリーメーソンには権力ピラミッドがあり、33階層ある。下層には「ホワイト・メーソンリー(ロータリー・クラブ、YMCA)」などがあるが、純朴善良なる慈善家、起業家がほとんどである。彼らは自らが国際秘密結社の下層に位置していることなど、夢にも思うことなく、一生を終える。しかし、その上層部は紛れもなく秘密結社の支配を受けている。さらに中層に「共産主義」とあるが共産主義もメーソンが創造したものである。実は「資本論」の著者カール・マルクスはを支援し、マルクスを世界に広めるために全面支援したのもフリーメーソンである。
この権力ピラミッドをユースタス・マリンズ氏はこう断言する。
「フリーメーソンの真の目的について知ろうとするとき、もっとも重要なのが33位階だ。これは革命の位階として知られ、全宇宙のメーソンの至高の司祭長の称号が与えられる。33位階に達した者のみが世界権力を行使することが許される。したがって、33位階のフリーメーソンは政府のトップ、ないしは、それと同等の重要人物である。勿論彼らは、自らが率いる国家に忠誠を尽くすことはできない。すでに彼らは死の制裁を覚悟して国家・民族を超越した普遍的なフリーメーソン組織に忠誠を尽くすことを誓っているからだ」
死の制裁とはメーソンに入会するときに黙約させられる。それは「命を奪われてもメーソンの秘密は守る」と言う血約だ。「腹を切り裂かれ、内臓を引きずり出されても守りぬく」と言う凄まじい黙約なのである。