(65)近未来にまた繰り返す
(富士の巻・第24帖 一つの光現れぬ)
富士山を象徴する日本を目指し、敵対する敵の戦艦が徒党を組んで襲ってくる。巨大な爆撃機は女子供にも容赦しない。神国日本は鬼である異教の国々のさらしものになる。日本の政治家と軍の官僚主義者は、愚かにも敵の術中にはまり、狐に騙されて先に手を出して悪人に仕立て上げられた。敵の大艦隊は「絶対国防圏」を突破して日本近海に出現するだろう。ここからはさらに先の出来事である。日本が絶体絶命に陥った時、天照大神が姿を現す。日本を滅ぼそうとする世界統一政府の軍隊は、日本が神国であることを思い知らされるだろう。
凄まじい規模の光が起こり、未曾有の竜巻と暴風雨と炎の渦で、敵の最新鋭艦隊は全滅する。その寸前、敵軍の総司令官は日本の周囲からの脱出を試みるがすべてが徒労に終わる。日本のすべての火山が大噴火し、凄まじい規模の噴煙と火山が敵を殲滅するのである。その後、日本列島は落ち着きを取り戻し、しばしの静寂が訪れる。人々は静寂の中で神に感謝し、富士山も落ち着きを取り戻す。
(解釈資料)
太平洋戦争末期と、近未来の日本の様子が両義預言で記されている。太平洋戦争では日本が期待するような「神風」は吹かなかった。軍の暴走と国民の狂気で突入した戦争に大義は無い。神が助けないのも当然である。
1945年8月30日、マッカーサーが専用機で厚木海軍飛行場に到着したが、その直前の23日に台風が日本を襲っている。中心気圧1000ミリバール程度の小型だったが、日本が敗北を喫した後の皮肉な襲来だった。
太平洋戦争以前、日本の大陸侵攻を止められなくなった中国は、アメリカに日本軍を追い出してほしいと頼み込んだ事実があり、最近、それがアメリカの秘密文書公開から明らかになった。その頃、「ハル・ノート」は何パターンもあったが、中国の泣き付きで、日本が戦争を起こすきっかけになる満州からの完全撤廃のパターンが選ばれた。これをきっかけに頭に血が上った日本は、鬼畜米英で開戦一本に傾斜していった。当時のセオボルト海軍少将は「ハル・ノートは、日本を鉄棒で殴りつけて挑発した」と、回顧録で述べている。
結局、ルーズベルトによって日本は罠にはまり、真珠湾を奇襲した。そのことについて、キンメル提督は「ルーズベルトなどの指導者たちは、パールハーバーのアメリカ軍を故意に裏切った」とニューズウイーク」誌(1966年11月12日号)で辛辣に非難している。事実、ルーズベルトは、1940年10月8日にハワイ基地のリチャードソン提督に対し、遅かれは早かれ日本は暴走し、アメリカは日本と戦闘状態に入ると述べている。
当時、日本の近衛文麿首相は、アメリカ国務省が「日米首脳会談」を拒否した時点で、開戦止むなしと覚悟し、勝手に政権を投げ出して総辞職した。つまり、日本人はルーズベルトと言う「大蛇」と、チャーチルと言う「悪狐」に騙され、罠にはまったわけである。もちろん、罠にはまったのは大本営の背広組で東条英機をはじめとする軍服組は日米開戦に反対だった。結果は悲惨なもので、国土は焦土と化し、日本人は八つ裂きにされたのである。両義預言では、近い将来、これと似た状況が日本を襲うとあるが、今度は天照大神の神意が働くため、日本に途方もない規模の神風が吹き、天変地異が起きて世界統一政府軍を蹴散らすとある。