（２９）モーセの子孫としての天皇
天皇はガド族である。初代・神武天皇、すなわち応神天皇の母方は秦氏、つまりユダヤ人原始キリスト教徒で、ユダ族かベニヤミン族、もしくはレビ族だった。父方は失われたイスラエル10支族のガド族で、そこから「ミ・ガド～ミカド」と言う名が生まれた。だが、現在の天皇はレビ族である。途中で血統が入れ替わっている。第25代・武烈天皇と第26代・継体天皇の間でガド族の血統は途絶えている。記紀では応神天皇5世の孫となっているが、おそらくは父方は秦氏で、祭司レビ族の血統となったと思われる。つまりは、祭祀王なのである。
裏天皇が鴨族、すなわちコーヘンであることを考えると、表天皇もまた、大祭司の血統であったはずなのだが、八咫烏によると、微妙に違う点が一つあるらしい。天皇は確かにレビ族で、大祭司の資格を持っているが、正確にはコーヘンではない。つまり、アロン直系のレビ人ではない。アロンの弟、すなわち大預言者モーセの子孫だというのである。
モーセの子孫については、不明な点が少なくない。「旧約聖書」には孫のゲルショムと曾孫のヨタナンがダン族の祭司を務めたとあるのみで、子孫の活動については全く分かっていない。ダン族は失われたイスラエル10支族の一つで、モーセの一族もレビ人として行動を共にしていた可能性がある。
大預言者モーセは契約の聖櫃アークを作らせた人物である。天皇はモーセの子孫であるがゆえに、契約の聖櫃アークの正当な継承者ともいえる。中に納められている十戒石板は、モーセの手によるモノである。これまで、伊勢神宮の地下宮に契約の聖櫃アークが隠されてきたということは、いずれ世に出る時が来る。
その時、人々は伊勢神宮の神輿を見ることになる。伊勢神宮に神輿はないとされてきたが、実はある。契約の聖櫃アークが現れると、時の天皇陛下は預言された最終儀式に臨むことになる。日本のコーヘン、鴨族の中の鴨族、すなわち八咫烏たちが契約の聖櫃アークを運びだし、天皇陛下のもと、それをはるか西の聖地エルサレムへと向かう。天皇陛下は契約の聖櫃アークの先頭を切り、極東イスラエル人たちを率いてイスラエル国を目指す。その頃には建設されているはずのソロモン第3神殿の至聖所正面に位置するオリーブ山に契約の聖櫃アークを搬入すると、ついに預言が成就し、天照大神であるイエス・キリストがオリーブ山に再降臨する。聖地エルサレムは神の栄光に包まれる。
「カゴメ唄」は預言でもある。天照大神の天岩戸開き神話をモチーフとしてイエス・キリストの再臨を預言している。したがって、天照大神＝イエス・キリストの関わる神社や儀式にはすべて「カゴメ」の象徴が隠されている。「カゴメ唄」が幾重にも解釈できるのは、それがカッバーラの両義預言になっているからである。
「籠の中の鳥」の正体はイエス・キリストだが、神道では天照大神であり、その御魂を宿した現人神たる天皇でもある。天皇には二つあり、表天皇と裏天皇がいる。裏天皇は3人の金鵄と言う大烏であり、彼らは秘密組織・八咫烏である。八咫烏もまた「籠の中の鳥」なのである。
そこで本伊勢にして、本出雲でもある籠神社の裏社紋は六芒星＝ダビデの星でカゴメ紋である。正確には、中に太陽と三日月が描かれている。日月もまた「籠の中の鳥」を暗示している。言い換えれば、陰と陽、2羽の鳥がいることを意味している。
太陽の中に棲む鳥は八咫烏だが、裏天皇でもあるように陰の存在であり、ここで言えば月の鳥となる。対する陽の鳥とは、一体何か？ 月と言う陰でありながら、実際は太陽の鳥、それは「鳩」である。烏と鳩は陰陽一対の関係にある。「烏」と言う字は「鳥」から「一」を引くのに対し、「鳩」は「鳥」に「九」と足す。ちょうど道教の「大局図」のように、烏と鳩は互いに陰と陽を内包しながら相補性の関係になっている。
裏天皇の金鵄は八咫烏であるように、表の天皇は鳩として象徴される。初代・神武天皇の弓矢に金鵄が降臨したが、同一人物である第15代応神天皇は八幡神と呼ばれた。八幡神の使いは鳩なのである。
「カゴメ唄」で言う鶴と亀は伊勢神宮の内宮と外宮、さらには元伊勢の伊雑宮と籠神社に対応し、さらには伊勢神宮と出雲大社をも象徴する。伊勢神宮は秦氏であり、出雲大社は物部氏の象徴である。「籠の中の鳥」と言う意味で、物部氏の鳥が八咫烏で、秦氏の鳥が八幡鳩となる。
神道の秘密組織も、然り。八咫烏は存在するが、八幡鳩は存在しない。八幡鳩とは、いずれ近い将来、現れる。今はまだ、この世に存在しない。それゆえ、「いついつ出やる」と期待されているのである。