(24)ポールワンダリングによる大絶滅
マンモス絶滅の謎を解く鍵は、ポールシフトの中にこそ存在する。暖かな地域の生物だったマンモスは、極移動であるポールワンダリングにより、一瞬にして陸地ごと自転極まで運ばれてしまったのである。つまり、自転軸に変化がない地球本体の移動だったため、かっては温暖な場所にあったシベリア地域が、自転軸の極地域に一瞬にして移動してしまったのである。
大陸移動では、たとえ高速プレートテクトニクスでも、瞬間的な極致への移動までは不可能である。だから、マンモスは瞬間的に凍死したのであり、瞬間冷凍の様に永久凍土に閉じ込められたまま、今まで腐らずに残ってきたのである。そして間違いなく、マンモスは最後のポールワンダリングで絶滅した。
記録上、大洪水の後で4度もポールワンダリングが起きたが、その度に多くの動植物が、環境の大激変と凄まじい冷気に直撃されて絶滅している。しかし、マンモスだけは、間違いなく預言書イザヤの時代に起きた最後のポールワンダリングで絶滅したのである。さらに前の、どれかのポールワンダリングで絶滅していたならば、シベリアが温暖な緯度に来たとき、マンモスの骨を風化させ、バラバラに四散させていたはずである。最後のポールワンダリングだったので、マンモスの肉は腐らずに永久凍土の下に眠っていられたのである。マンモスだけではない、サーベルタイガーなどの絶滅哺乳類も、最後のポールワンダリングの際に滅んでしまった。極論すれば、大洪水以後は、4度のポールワンダリングに巻き込まれた生物種が絶滅し、それから免れた生物だけが、何とか現代まで生き延びたのである。
砂漠程度の降水量しかない南極に、どうして膨大な量の氷床が形成されたのかと言う謎である。現在の南極は、砂漠並みの水量しか降雪しない以上、南極の巨大な氷床が出来るまで、少なくとも100万年もの時間が必要となる。しかし、それは南極大陸を目安にしているからであり、他に目を向けるべきなのである。
火星が地球にニアミスするほど大接近した時、ポールワンダリングが発生したが、同時に潮汐作用も働いたことで、地球上の火山の多くは大噴火を起こした。ポールワンダリングが起きる前の段階で、それが始まっていたとみる方が正しい。なぜなら、火星の大接近と共に、潮汐作用の影響が、先に地球を捕らえるからである。さらに、火星と地球が公転方向が同じである以上、接近が瞬間的だったとも思えない。一方、月から降り注いだ膨大な水量で質量が大きくなった地球に対し、火星の質量は小さいので、受ける影響は火星の方が大きかっただろう。その影響が火星の公転速度の遅れになった可能性がある。(火星の1年=686日)
だが、実は地球の方も、この時の火星とのニアミスによって公転速度に異常をきたした。月から来た水とは、今は空洞になった月の内部にあった超熱水が、地球との潮汐作用で噴出し、絶対温度に触れて冷やされたまま、地球目がけて降り注いだことを言う。それほど月を地球に接近させ、次に引き離した天体が惑星ヤハウェだった。
イザヤの時代、それまで1年360日だった歴が、世界中で365日に変わっている。イスラエルを含む西アジアから古代インド、さらに古代中国から古代アメリカに至る世界中で、一斉に360日から365日へと暦が書き換えられている。孔子も記しているように、古代中国では、当時の歴の全面書き換えが行われ、1年360日の計算を全面的に書き換えている。日本でも、アカデミズムが黙殺する「竹内文書」の中に「火玉を1日に一度ずつ回る」と言う記述があり、太陽を360度(360日)で一周した時代を記している。このように、火星の大接近により、地球の公転速度が落ちたのである。裏を返せば、火星と地球の両星は、比較的長い時間並行して並んでいたということである。そうなると、必然的に火山活動は活発化し、世界中の天空を噴煙で覆った。やがて火山性ガスが絶対温度の宇宙空間と接し、急激に冷やされるや極低温の下降気流となり、両極地方を襲うことになる。この時の超低温ガスは空気中の膨大な水分と衝突すると、一挙に未曾有の超豪雪を降らせ、瞬く間に氷床を形成するのである。さらに、超低温ガスは、温暖な緯度からポールワンダリングで一瞬にして北極圏に移動したシベリアを直撃し、マンモスの肺を瞬時に凍らせてしまう結果を引き起こした。
こうしてマンモスは超低温ガスを肺に吸い込んだ瞬間に、肺胞を瞬時に凍らせて窒息死した。その後、マンモスは寒冷地で腐敗することなく、永久凍土と共に、永い眠りについたのである。バラバラに四散した哺乳類の遺体や、北極圏の海洋に沈む無数のマンモスの牙や骨は、こうしてできたのである。
氷河期とは、ポールワンダリングによって、極地方となったハドソン湾付近など、世界各地に氷床跡が存在することであり、決して地球全土が冷凍室の様に冷却下したわけではなかったのである。