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プラズマ宇宙論(18)

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(18)かって栄えた南極大陸文明

 世界の南の果てに、巨大な大陸が存在していることは、最近まで世界中の人々は知らなかった。南極大陸は20世紀になっても何一つわからなかったのだが、歴史上、南極大陸が初めて発見されたのは、1818年のことだとされている。ところが、不思議なことに、16世紀のヨーロッパで、南の彼方に巨大な大陸が存在するという噂があった。その証拠に、16世紀の大航海時代に作られたキリスト教国やイスラム教国の世界地図には、必ず南極付近に巨大な大陸が描かれていたのである。例えば、「メルカトール図法」で有名なベルギーの地理学者ゲラルドゥス・メルカトールの作成した世界地図にも、南極大陸が描かれている。1521年、マゼランは、南アメリカ大陸の南端部、パタゴニア地方にあるマゼラン海峡を発見した。その際、マゼランは、海峡の南にも陸地を目撃し、航海日誌に伝説の大陸を発見したと記している。そのことがヨーロッパで話題となり、南極大陸の存在が確実視されたのである。だが今では、この時にマゼランが見た陸地はフェゴ諸島だったことが判明している。

 1506年に作られた「コンタリニ地図」にも、正確な南極大陸の一部が描かれているが、当時のヨーロッパには、南海の彼方に巨大な大陸が存在している伝承があった。実は、マゼランの報告が届く前に、南極大陸の海岸線まで精密に描かれた地図が存在していたのである。それも氷床が無い陸地の南極大陸である。

 中世の時代に作られた航海地図の一つに、「ピリ・レイス地図」が紛れ込んでいた。それには、コロンブスの新大陸発見後、20年しかたっていないにもかかわらず、南北アメリカ大陸の東海岸線から、未発見だった南極大陸の一部が、海岸線を含めて正確に描かれていたのである。さらに驚愕すべきことは、その地図に描かれていた南極の海岸線が、氷床が溶けた後に顔を出す陸地部分の正確な輪郭だったことである。ではなぜ、厚い氷床の下に隠された複雑な海岸線の形を、中世の地図作成者が知っていたのかと言う重大な謎が隠されている。アカデミズムはこの事実を黙殺する。

 当時の航海地図の作成方法は、過去の膨大な数の地図を参考にしながら、新しい発見を加えていく描き方が主流だった。その最たるものが軍事関連の地図であり、その場合は原図そのものが極秘扱いだった。案の定、ピリ・レイス地図も、20枚以上もの古代地図を参考にして作られたことが、彼の残した記録から判明している。その古代地図の中に、アレキサンダー大王の時代からの地図が含まれていた。そのことから、エジプトの「アレキサンドリア図書館」の古代地図が参考にされた可能性が出てきた。アレキサンドリア図書館は、紀元640年にサラセンのイスラム教徒たちが攻略した際、その蔵書も含めて破壊尽くしたという。イスラム教徒たちは、マホメットの教えにそぐわないという理由で、100万巻もの貴重な古代文献と秘書、及び自然界の法則書のすべてを焼き尽くした。しかし、イスラム教徒たちは、戦争と侵略に役立つ古代地図だけは、盗み出し、その中の一部が、サラセン人から同じイスラムのトルコへ流れたと推測される。

 ピリ・レイス地図の原図が描かれた時代の南極大陸は、氷床が全くなかったという事実である。ところが、さらに驚くべきことに、氷床の無い南極大陸の全体像を描いた「オロンテウス・フィナウス地図」が発見された。1531年に作成された地図だが、やはり氷床の底にある大陸部分、それも全域が描かれていたのである。一方、我が国にも、兵庫県太子町の斑鳩寺に、聖徳太子ゆかりの「地中石(地球儀)」なる物が存在している。そこにも南北両アメリカ大陸のほかに、南極大陸まで立体的に刻まれているのである。では聖徳太子の時代に、南極大陸の事が日本でも知られていたのだろうか? 年代的には不明の部分もあるが、1818年作成の寺の宝物帳「聖徳太子御忌日記」には、既に名称として記載されている。この年は、南極大陸が発見された年であり、その情報が日本に伝わるのは、宝物帳記載からはるかに先の事である。

 南極大陸の氷床が形成されたのは、紀元前とはいえ、遥かに最近の出来事だったとしか考えられない。もし、南極の氷床が短期間のうちに形成されたとすれば、マンモスを一瞬にして絶滅させた氷河期が、なぜ突然に襲ってきた謎も分かるはずである。


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