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プラズマ宇宙論(9)

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(9)モーセの奇跡、紅海割れ現象の検証

 古代イスラエル人にもならず、現在のユダヤ人も最高の奇跡とする「モーセの紅海割れの奇跡」は、出エジプト記における最大のクライマックスである。海が底を見せるように2つに割れるというシーンは、映画「十戒」でもおなじみだが、果たしてこれも実際に起った出来事だったのだろうか?

 実証主義的なキリスト教徒たちは、これまでもいろいろな仮説を立ててきたし、一部の科学者も信仰と関係なく自分たちの仮説を述べてきた。その中で、特に知られるいくつかの仮説を紹介する。

 ①「葦仮説」である。これは実際に海が奇跡で割れるようなことはありえないとした仮説である。海が割れたのではなく、高い背丈の葦を分けながら逃れたとし、後を追ったエジプト軍は、群生する葦の中で彼らを見失ったというのである。そのことから、古代イスラエル人が逃れたのは、深い紅海(アカバ湾)ではなく、葦が生える真水の浅瀬としている。事実、葦は真水でないと生息できず、塩水では育たない。そこは、地中海の向う途中にある内陸湖であり、葦が群生していたとする。さらに、エジプト軍が全滅したという記録は旧約聖書にしかなく、古代エジプトの碑文の何処にも記録されていないことを理由として、全滅は無かったとしている。→碑文にないのは負け戦だったからであり、王の面目を守るために無いのは当然である。

 ②「引き潮説」なるものがある。海には満ち潮と引き潮と言う現象がある。月を介在した潮汐作用である。天体同士の引力によって、液体である海が引っ張られる事で起きる現象だが、実際には陸地でも引っ張り現象が起きている。ただし、太陽と月が地球と一直線上に並ぶ新月と満月の時期、すなわち大潮では、普通の干満の差よりも高くなる。又、海流の方向が気象の関係で大きく蛇行したりして起こる、異常潮位なる現象も観測されており、この時が大潮と重なればさらに大きな潮位となって現れる。それと似た現象が、ある条件がそろった状況下で、紅海かスエズ湾で発生したとするのが「引き潮説」である。しかし、同じ現象が二度と紅海付近で起きていない以上、この説は却下せざるを得ない。又「ある条件下」とは何か不明である。不明である内は、この説は認められない。

 ③「強風説」は、気象学者が全てのデータをコンピュータに入れてシミュレーションした結論であり、海洋と大気の相互作用から、考慮した数値計算から導いた結果、風速で毎時72キロの北東からの強烈な風が10時間吹けば、紅海北部の海面が3メートルほど低下し、海底が露出することが分かったという。その後、急に風が西向きに代われば、旧約聖書の記述通りに追手のエジプト軍が海水に呑み込まれてしまうと指摘する。→、しかし、それほど強い風が吹けば、人間の方が無事では済まなくなるだろう。強風が吹いたことは確かであるが、それが紅海割れの原因とは思えない。

 ④「潮汐説」はヴェリコフスキーが主張する説である。灼熱の金星が地球に大接近した時、未曾有の凄まじい潮汐作用が生まれ、強風を伴う大嵐と共に、海面が空高く吸い上げられたという。そうなると、あらゆる海岸線から海水が沖へ引き始め、最後は海が沖合遠くまで退くことになり、海底が一面の平原の様になってしまったという。しかし、旧約聖書の記述と違う箇所が出てくる。古代イスラエル人は、海底の平原を渡ったのではなく、その左右を海が垣根の様になっていたと記述されているからである。ヴェリコフスキー理論では、この点を説明できない。片側だけなら彼の理論で海の垣根はできても、両側の垣根は無理なのである。

 ⑤「磁場説」は飛鳥昭雄氏の説である。実は九州大学工学部が、磁場の生体における影響を調査する実験を行っていた最中に、偶然にもとんでもない現象が起きたのである。それは、水に向けて強烈な磁力線を当てるとどうなるかという実験の時に起きた現象である。なんと、水に向けて磁力線を照射したところ、水が二方に分かれる現象が起きてしまったのである。つまり、紅海割れの現象と全く同じ現象が発生したのである。実験では特殊な超伝導マグネット装置に、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)の4~8倍の強い磁場をかけただけだったが、磁場を中心にして水が両側に押しやられ、露出した底を中心として垣根の様にそそり立ったという。本来、水は磁場の強い方から弱い方に向かって動く「反磁性」を持つことで知られるので、物理学的なデータからは推測できた現象ではあった。

 巨大彗星メノラーには、プラズマの尾を引く以上は、当然凄まじい磁場を持っていたはずである。地球に大接近した場合、潮汐作用と共に凄まじい磁力線が地球を襲ったことになる。そうなると、捻じ曲げられた地球の磁場と共に、地上では信じられない磁気嵐が発生したと考えられる。それらの現象が、「強い東風」であり、紅海割れ現象なのである。磁気嵐は天体同士のせめぎ合いの中で流動的に大地を襲ったであろうことは予測できる。エジプト軍も凄まじい磁気嵐の影響で全滅したと考えられる。

 紅海割れの奇跡を起こしたのは、巨大彗星メノラーと地球のそれぞれの磁力線が引き起こした磁気嵐だったと言える。


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