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邪馬台国と卑弥呼の謎(12)

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(12)騎馬民族と失われたイスラエル10支族

 マクモニーグルは、卑弥呼のヤマト族はベトナムや台湾、奄美大島を経由して、この日本列島にやってきたとする。台湾に渡った時点で、彼らは徐福に率いられていた可能性が高い。だが、徐福の本隊は、山東半島から直接、日本列島へとやってきている。最初の一団が上陸したのは丹後である。手ぶらで帰国した際、徐福は三神山に「海神」がおり、貢物を要求されたと述べている。もちろん、苦し紛れの言い訳だろうが、そこに海洋民族がいたことを示唆している。縄文人か、あるいは琉球民族や熊襲、隼人系の弥生人だろう。最初の徐福集団は、先住民の信仰を継承する形で同化したはずである。海神を祀る祭祀の中心地は、現在の籠神社だったはずである。彼らは後に海部氏と名乗ることになる。2回目に徐福集団が上陸したのは、九州である。おそらく、有明海沿岸であろう。筑後平野で始まった大規模な稲作の担い手は徐福集団である。佐賀には徐福上陸の伝説があり、その近くに有名な吉野が里遺跡がある。北部九州を中心に広がった徐福集団こそ、後の物部氏である。

 海部氏と物部氏は、ともに徐福集団の末裔なのである。ただし、海部氏の方が時期的に早いため、物部氏の中の物部氏は海部氏なのである。徐福集団に東ユダヤ人がいた証拠は、その信仰にある。海部氏と物部氏は、ともに神道を奉じていた。古代の神社は海部氏と物部氏が建立している。現在の神道は八百万の神を奉じる多神教である。一神教のユダヤ教徒は対極にある。しかし、籠神社の極秘伝によると、神道には元初の根源神と言う概念があり、奈良時代以前は一神教だった。いろいろな神々がいるように見えるのは、全て別名の所為である。別名が独り歩きし、様々な神話でストーリーを形成することで多神教に見えるのである。籠神社の海部光彦宮司はこれを「多次元同時存在の法則」と呼ぶ。神話の神々は同一神であり、最初に出現した天之御中主神(ヤハウェ)に収斂されるという。さらに籠神社の社紋はカゴメ紋である。正確には六芒星の中に太陽と月が描かれている。六芒星とはダビデの星であり、ユダヤ人の象徴である。籠神社はダビデの星をシンボルとする一神教を伝える日本最古の神社なのである。

 籠神社の極秘伝によれば、応神天皇は渡来人である。朝鮮半島においては「辰王(しんおう)」と呼ばれていた。辰王も中国内陸部から朝鮮半島に流入してきた「秦人」の一派である。秦人が建国した「秦韓」は別名を「辰韓」といい、その主体は東北アジアの夫余系騎馬民族なのである。古来、世界最大の帝国を築き上げたのは騎馬民族のモンゴル人である。彼らが世界的な帝国を築くことが出来きたのは人種や民族の違いに固執しなかったからである。有能な人材を積極的に登用して同化させていく。夫余族の本拠地は東北アジアであるが、そのルーツは、やはり西にある。最も古い騎馬民族はスキタイである。彼らは紀元前7世紀ごろに、アッシリア帝国に攻撃を仕掛けている。事実上、アッシリア帝国を滅ぼしたのはスキタイだった。北朝イスラエル王国を滅ぼしたのはアッシリア帝国であり、イスラエル10支族はメソポタミアに連行されている。その後、行方が分からなくなっている。おそらく、スキタイが襲撃した時、行動を共にした可能性が高い。夫余族も、しかり。失われたイスラエル10支族は北アジアに騎馬民族として広がり、やがて朝鮮半島へと流れてきた。失われたイスラエル10支族は4世紀、朝鮮半島南部から九州へと上陸し、そこから畿内へと進出し、ついには大邪馬台国を征服する。王権を手にした辰王は大邪馬台国の王家、すなわちヤマト族に入り婿し、天皇として君臨し、大和朝廷を開く。初代の神武=崇神=応神天皇は失われたイスラエル10支族の中のガド族出身だった。ガド族はイスラエルの神器の一つ「マナの壺」を継承していた。このマナの壺を象ったのが古代天皇の陵墓、前方後円墳である。ガド族である応神天皇が手にしたマナの壺は入り婿した証として、同じイスラエル系であるヤマト族に贈られた。籠神社に「真名之壺(まなのつぼ)」が御神体として祀られていたことが判明している。

 ガド族とヤマト族の融和の印として、卑弥呼の墓も「魏志倭人伝」に記されている円墳から前方後円墳に改造された。卑弥呼の墓とされる箸墓古墳は、方墳部分が後に付加されたことが分かっている。マクモニーグルの透視では、山口県の安徳天皇の陵墓参考だが、こちらも前方後円墳である。後に方墳部分が作られた可能性がある。


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