(32)官僚主義のサンヒドリン
(下つ巻・第17帖 自分ごころで説くと間違うぞ)
外国勢の方が人口も多くて力があり、軍事力もあるので勝てると思わない方がいい。やがて絶対神が日本を強大な国家にしてくださる。神に従って正しいことをすれば日本は大きく成長するが、この資源の無い国が調子に乗ってくれば、たちまち世界中から嫌われ、急転直下のダメな国になる。今の日本人は目先と口先ばかりで、到底神の民とは言い難い有様である。岡本天明は絶対神から託された召しを受けて、神界とこの世を取り次いでいるが、もし自分が慢心したら、すぐに代わりの者を神は召されるだろう。神から選ばれた者が、解明された「日月神示」を目にしたら、得も言われぬ感情に心が捕らえられるはずである。そうしたら、少なくとも7人には伝えてほしい。それが選ばれた者の最初の召しである。それ以上の我欲を持ってはならいが、謙虚で謙虚であれば、その望みは生かされるだろう。
(解釈資料)
時代を動かすのは外向き志向の人間たちである。内向き志向ですべてに否定的な官僚主義者ではない。前例主義に凝り固まった官僚主義者はすべてに後ろ向きで、何もしないし新しい動きに極めて否定的である。その方が、官僚主義者にとって、「特権」と「地位」が守られるからである。官僚主義者は「手引き」と「マニュアル」を持ってしか行動しない。彼らは縦割りで後ろ向きであるため、万が一の失敗を恐れて何もしない。真のリーダーは失敗することを梃に成長するが、小物は出世のために何もしないでトップを狙う。経歴に傷がつかないことが、官僚主義の組織で出世する唯一の方法だからである。彼らはマニュアルと言う憲法が全てで、それを超える者に対して露骨なまでの懐疑心を向ける。彼らはイエス・キリストの時代にも大勢いた。彼らは当時のマニュアルである律法一辺倒の「律法学者」や「大祭司」である。彼らが造った宗教組織が「サンヒドリン」で、マニュアルとう律法を持ってイエス・キリストと対峙しようとした。
官僚主義者は徒党を組んで自分たちが絶えず正しいと主張する。宗教的官僚組織のサンヒドリンは、結果としてイエス・キリストに対立する位置に自分たちの身を置いた。官僚主義者は神の子たちである「人」を、律法である「マニュアル」と「手引き」で拘束し、人を律法よりも軽視し、人の自由意思を重視しない。こういう官僚主義者に、国家、企業、学校、組織が支配される日本に未来はない。事実、軍の官僚が「大本営」を組織し、中国を勝手に侵略した後、太平洋戦争に突入した。そんな日本に、神は味方せず、日本の勝利は絶対になく、八つ裂きになる。
彼らが日本を徹底的に硬直化させ、全てを失わせても、官僚主義者が責任を取ることはない。その時、彼らは「特権」「公僕」を持ち出して、責任転嫁に努めてくる。こういう輩が神の王国に入れるとは思えない。
「朝早く、都に帰る途中、イエスは空腹を覚えられた。道端にイチジクの木があるのを見て、近寄られたが、葉のほかは何もなかった。そこで、「今から後いつまでも、お前には実がならないように」と言われると、イチジクの木はたちまち枯れてしまった」(「マタイによる福音書」第21章18~19節)