(9)幸運の方程式 hc/G=㎡
ある時、光速度c、プランク定数h、万有引力の間に関係がないかと考えた時、面白いことに気づいた。プランク定数と光速度をかけたものを万有引力で割ると、質量の2乗とでてくる。
hc/G=M²の質量を計算してみたら、5・45×10のマイナス8乗キログラムという数字が出てきた。これは非常に面白い数字である。
私たちの体の中の細胞は全部で64兆個あると言われているが、毎日、全細胞の内1000万個が入れ替わっているという。その1000万個の細胞に含まれるDNAの重さを計算すると、ちょうどこの数字になるという。
hc/G=M²の式で、右辺は、毎日、1日の間に新陳代謝する細胞に含まれるDNAの質量であり、生命現象である。
一方、左辺は、万有引力、プランク定数、光速度だから、生命とは全く関係ない物理学の定数である。
生物学と物理学と言う全然関係ないものの数字が同じであるというのは、非常に奇怪と言うか、面白いというか、何を意味するのか?
そう考えると、生命と宇宙は共振関係にあるに違いない。私たちは万有引力や光速度やプランク定数と全く無縁に生きているような気でいるが、大宇宙の申し子と言える。
左辺の物理学と右辺の新陳代謝を速くする、つまり昨日起きた嫌なことはなるべく忘れ、未来に向かって気持ちを切り替えて新陳代謝をドンドン進めていくと、左辺の hc、つまり「願望実現」が増える。できるだけ短時間に願い事を実現したければ、昨日までの嫌なことはさっさと忘れた方がいいという公式が生まれる。
では「引き寄せ」をしたければどうしたらいいか?
新陳代謝を緩やかにすれば、Gが増える。はっきり言うと、やたらに努力するだけではなく、寝てボーッとしていた方が引き寄せられるということになる。宇宙にはこの2つの法則があるに違いない。これを合理的に考えると、まず自分にとって必要なものを引き寄せる。しかし、引き寄せただけでは駄目である。引き寄せた後は、引き寄せた材料を使って必死で努力し、責任を持っていい作品を仕上げていく。
例えば、本を出版したいとき、いろいろな編集者の方や出版社と出会ったとしても自分がいいコンテンツを実現できなければ、それで解散になってしまう。せっかく引き寄せたにしても、人との出会いを生かすも殺すも自分の努力次第である。引き寄せただけでは幸運になれない。
五島氏はhc/G=M²を幸運の方程式と名付けた。物理学だけやっていると、単に数字合わせになってしまうので、物理の探究をしながら人生の法則も探求していくと非常に面白いわけである。