(19)「宇宙」・「身体」調和の根幹は音(波動)の調和
「音の波動が、人間の細胞に影響を与える」とママンが、この事実を顕微鏡で発見して、すでに37年以上の歳月が流れている。
その研究の集大成が「タオ・オブ・サウンド」である。彼は、さらに研究を深め、「音、色、運動によって、身体、心、魂のバランスを整える35以上のテクニックを開発している。その意味で、この本は、今後サウンド・ヒーリングを実践する人々にとっては、テキストであり、バイブルと言える。
「音の振動によるヒーリングの世界に踏み出そうとする人々を、優しく後押しして、電気音や電子音に頼るのではなく、「5つのエレメント」と、自然界に身に存在している「純粋な倍音」と「ハーモニーの癒し」に、人々を回帰させるのです。」(T・アンソニエルド)
ママン自身は、自らの研究の経過と成果をこう語っている。
「80年代初期に、アコースティック・サウンド(自然音)を聴かせた人間の細胞を観察しました。そこで、癌細胞が消滅したり、健康的オーラが明るく鮮やかに曼荼羅を形成していく様を、驚嘆と共に凝視したのです。」
自然な音で癌細胞が消えていく・・・。生命が輝くオーラを発する・・・。ママンの驚きと感動が伝わってくる。
「さらに、私はそれぞれの人には、独自の「基本音」があること知りました。その音に合わせて細胞が調律されたとき、健康と調和が、細胞内に、エネルギー場に、さらに外部世界にもたらされることを発見したのです」(ママン)
「目に見えない音の構造が、自然音や音楽により、私たちのDNA、経絡、臓器、チャクラ、エネルギー場をおのおの結び付ける。さらに自然界、季節、星々や超越的に大きな螺旋に向かって広がっていく・・・」 それは渦巻く銀河系宇宙さらには存在(神)そのものに向かうのである。細胞に音を聞かせたら光を発する?
一人の男性の細胞に392ヘルツの音を与えたら、細胞はその周波数に共鳴し、鮮やかなピンク色のオーラを周囲に放っている。さらに偶然か、ハート型の光の輪が観察されたのである。
「基本音」は、これまで才能あるヒーラーや霊能力者だけの領域とされていた分野を、より開かれたものにしてくれる。基本音は体内の細胞やDNAだけでなくチャクラやオーラを調和し、再生するのにも非常に役立つ。基本音を別な言い方でいえば、あなた自身の基本波動である。最も心地よい自分自身の波動である。ママンはその見つけ方も教示している。
「まず、自分のいる環境を出来るだけ、周囲の騒音から切り離すようにします。そして、(弦楽器などの手元の楽器で)音階を上げたり下げたりして、音を発生させます。自分にとって出しやすい澄んだ音を見つけましょう。ある所で、内側から周囲の空間に向かって完全に共鳴する音、あるいは周波数にたどり着くでしょう。あなたと周囲の空間は、満たされ振動します。この音を数分間聴かせていると、周囲で音を出しているのが自分なのか、壁なのか、木々なのか、わからなくなります。そして、自分の音で満たされることを感じるでしょう。それが、あなたの基本音なのです」(ママン)
「私は、音楽の伝統、数学、中国医学、合気道、天文学の領域に分け入っていきます。これらは、自然や宇宙との共鳴を通じて、人間の身体と結びついていたのです」(ママン)
「エネルギーを扱うようになればなるほど、私は目に見えない世界のサトルボディや自然音が、健康や癒しに果たす大きな訳ありと調和することができるようになったのです。中国医学や合気道の法則は役立ちました。ヒーリングとサウンドを融合したときの、身体効果を具体的に分析する基礎を与えてくれたのです」(ママン)
さらに瞑想、ヨガの実践、サハラ砂漠、スイス・アルプスなど大自然の旅は彼の魂の根幹を育んだのである。
彼は繰り返し、自然の音の大切さを強調する。その警句は現代文明そのものへの根底的な批判となっている。
「電気、電子、化学製品、偽物には生命がありません。意識もありません。それどころか、わずか2秒で、ヒーリング(癒し)の力を破壊してしまいます。一方で、自然界の素材、自然音、純色には、高次元のヒーリング・パワーがあります」(ママン)
癒しの本質は大自然界にあふれている。人工物には生命も意識もない。つまり、生命の波動に共鳴しないのである。そんな人工物に囲まれた生活をしていると、あなた自身の生命波動も共鳴を忘れていく。スマホや電子機器などの囲まれ、自然な波動から遠ざかっていると、大変なことになるのは目に見えることである。
「健康も病気も肉体ではなく、エネルギー・フィールドで造られています。」(ママン)
この事実は西洋医学には理解できないでしょう。彼らは生命を物体としてとらえているからである。宇宙も、私たちの身体も目に見えないエネルギー場が満たしている。電場、磁場、重力場・・・さらに気エネルギー場も存在する。物体である肉体は、これら、別の場と多重に重なっている。その生命場を「幽体」、「霊体」‥と多次元的に位置づける学者もいる。
「幽体」とはまさに生命エネルギー場そのものである。「幽体離脱」とは物質的肉体からエネルギー的「幽体」が離れた現象である。どうもこの世は多次元の存在が同じ空間に重なり合って存在しているようである。最先端の科学者たちは、様々な不可思議な現象を解明するために「この世は多次元的な存在でないと説明できない」という結論に至っている。
「サウンド・ヒーリング」の著者ママンも本書で、サトルボディの実体に触れている。
「サトルとは「ほのかな」「かすかな」という意味である。天体のメッセージの密度が高くなり、大気圏に下りていくにつれて、それらは色の波長から、振動に変化して、自然音の倍音を通じて、最終的にはヘルツ(音の波長)になる。音は色よりも59オクターブ低い。音は乾燥した大気中を1秒につき340メートル移動する。最終的には通常はオーラとして知られる。サトルエネルギー・フィールドとして7つの階層にたどり着く。わたしたちのオーラは虹に7つの基本音があるように、7つの意識の階層に分れている。→これは多層の生命エネルギー場を図示したとみなせばよい。