(17)甘える我が子が、心から愛しくなる
実際に、三角クリニックで患者の子供に心音治療を行うと、どんな変化が起きるのか?
「最初の変化としては、子供がお母さんに甘えるようになります。治療したその日から、妙になついてくるとか、離れなくなる。いなくなると今までは何ともなかったのに、急に泣き出すといった具合です」(三角医師)
これは母子の絆が強まった証拠である。一方、母親には次のような変化が現れると三角医師は言う。
「子供の甘えに母性が刺激され、子供が可愛く、愛しくなってきます。夜泣きで何度も夜中に起こされて、疲れ果て、我が子が憎らしく感じていたお母さんも同じです。お母さんのこのような心境の変化に、子供は敏感に反応し、子供はますます、お母さんに甘えてきます。すると、お母さんはますます、我が子が可愛くなってきます。後は、これの連鎖反応が起こり、母子の絆が深まっていきます。母子のコミュニケーション能力が高まってきます」
こうなると、母子の間に理想的な平安な時が流れていくようになる。
「子育てって、こんなに楽しかったんだ」「虐待寸前まで行ったのに、ゴメンね」」
こういう母親の声が、「心音治療」の素晴らしい成果である。
それでは、「心音治療」による回復例を見てみよう。
①生後10か月の男子→アトピー性皮膚炎
(症状)→全身に湿疹が出て、かきむしった皮膚から浸出液が出ていた。おとなしくて、要求や主張が弱い。どこか元気がない。
(治療)→週1回のペースで「心音治療」をおこなう。3回目の治療の直後から急に元気になってきた。よく笑い、甘えるようになった。抱っこすると重く感じられるようになり、湿疹の方もよくなってきた。何より母親に笑顔が戻った。子供が可愛くて仕方がないと言わんばかりに、子供をあやすようになってきた。子供も、そんな母親に笑顔で甘えるようになってきた。
②男の子→発達障害と指摘され7年間「心音治療」を続けている
(症状)→初診は生後6か月。全身に湿疹が出て来院。その後、発熱、風邪などの症状があった。1歳半の小児検診で「発育が遅い」と指摘され、成長ホルモンを勧められた。心配になった母親が子供を連れて相談に来た。
(治療)→この日から、「心音治療」を開始し、1か月に4~5回のペースで「心音治療」を行った。本格的に治療を始めて1年が過ぎたころから、元気になってきた。治療から1年半が過ぎた4歳の頃には、身長は、やや低いものの、元気いっぱいになった。自己主張も強くなり、言葉、表情ともに豊かになった。現在6歳10か月、いたって元気である。
③男の子、3歳→小児喘息
(症状)→弟の夜泣きが非常によくなったので、ついでにといった感じで連れてこられた。一緒に「心音治療」を行った。
(治療)→1回目の治療では、特に変化はなかったが、2回目の治療から母親に急に甘えるようになり、「ママ大好き」「ママと二人きりでデート」などと言って、べったりと甘える。さらに、典型的な口呼吸だったが、次第に口を閉じるようになった。1週間に1回のペースで治療、治療開始から25日経過、発作が起こっても、元気な顔で来院するようになった。
④小学校2年の女の子→アトピー性皮膚炎のエピソード
三角医師が母親に尋ねる。
「最近、学校の成績が良くなってきたのではないですか?」
「そういえば、テストの点が上がってきました。治療のおかげなのですか?」(母親)
「病気を自分の体力で治したから、自信がついたのです。自分に自信がつけば、学校の成績が上がるのは当たりまえのことです」(三角医師)