(11)赤血球と血管の摩擦で体温が上がる
体内に音響刺激(羊水の響き)を与えると、心臓へも伝わり、心臓の鼓動、血管の脈動とも同調するという。「鼓動を高め、運動効果で血流をよくし、血液と血管の摩擦熱で、ドロドロの血液を温めサラサラにし、血流を良くする」
ここで言う「摩擦熱で血液を温める」とは、どういうことだろうか?
西堀貞夫氏によれば、次のメカニズムにより、血液は温められ、体温は上昇するという。血管全体の95%を占める末梢血管は地球を1回りするほどの長さである。その太さは5~10ミクロン。これに対して赤血球は7~8ミクロン。つまり、赤血球より細い毛細血管がほとんどなのだ。そんな狭い血管を通り抜ける時、赤血球は平たい餅のように、体を二つに折って通過するのである。この時血管壁と赤血球は、擦れて熱を発生するはずである。
「つまりは磁石なんです」 机に相対した西堀氏は、身振りで説明する。
「赤血球のヘモグロビンは鉄を含みますね。血液は強磁性の鉄イオンを含みます。つまりは磁性体です」
なるほど、血液は外部の磁場の影響を受けて、磁性(磁力)を帯びる。
「血を舐めると、鉄の匂いと味がしますね。鉄分を含む血液は、釘と同じように錆びるのです。西洋医学は、血液(強磁性鉄イオン)の酸化作用で錆をまねく薬投与の危険性を、全く研究していませんよね」
生体は、酸化で病気になり老化する。それは抗齢学(アンチエイジング)のイロハである。医学品は、体内で活性酸素(フリーラジカル)を発生させ、体質を酸性体質(アシドーシス)に傾ける。それが、血液の酸化を引き起こす。それを西堀氏は批判しているのである。
「音響チェアで血流促進すると、赤血球と血管との摩擦熱で磁気が高まります。ドロドロの血液をサラサラにして、生体磁石作用で黒鉄(二価鉄)に変え、血液の磁気を高めます。これに対して、血液の酸化作用で発生した赤錆(三価鉄)は、血液をボロボロにします」(西堀氏)
ソファの構造体は、全て天然木である。それにより、生体に近く、音響を自然に受け止め、伝達する素材を徹底的に模索した。しかし、いくら探しても、そのような素材は存在しない。そこで、彼は自ら開発に没頭した。こうして完成したのが、「中空ストロファイバー網構造体」だ。柔らか表面の密度を高め、複雑な3次元構造で、中は空洞となっている。そのチューブがパイプオルガンの管のような働きをして、自然な音を被験者の背中に伝達する。
「生体に限りなく近づける。そのためには、他の素材ではダメです」(西堀氏)
次に磁石・コイル・電動板で音を発生させるスピーカーの響きを、構造体の天然木の振動で生じさせる。さらに、3次元網構造体ストロファイバーを響かせる。
「素材ランバーコアは板鳴りの振動で磁気エネルギーを発生させます。こうして、身体共鳴の響きを被験者の背中から脊髄に聴かせ、感動を高める音響システムの開発に成功したのです」(西堀氏)
音響チェアには、金属の釘、ネジは1本も使われていない。さらに、合成接着剤なども一切不使用だ。素材は徹底的に天然にこだわった。
「バイオリンの逸品ストラディバリウスは、木材の接着に、動物の骨から溶出したニカワで接着しています。木材と箱鳴りと弦の響きを、極限まで高めるためです。そんな名器の弓を弾くと、弦の響きの摩擦熱で板鳴りし、木材を鳴り響かせる。羊水の響きを生きたニカワの板鳴りの響きで再現したのです」(西堀氏)
「バイオリンの絃」「パイプオルガンの共鳴管」「光ファイバーの振動」が生み出す音響は、バイオリンの弦の響きそのものである。その音響による波紋の横波で、羊水の響きの再現に成功した。それは胎児のように骨伝導で聴覚野に直接伝わり、更に身体共鳴現象で全身に「響かせ」「聴かせる」のである。音響免疫のヒントになったのが東洋医学である。中華医学の治療効果の高い脊髄・経脈・ツボに羊水の響きを聴かせる。ツボへの直接の音響刺激は鍼灸治療と同じ効果をもたらすだろう。ツボ(経穴)は、「気」エネルギーの入り口でもあるからである。
さらに、脊髄に沿ってチャクラが存在する。これは身体と宇宙の気エネルギー(プラナ)の中継ポイントとみなされている。「経絡」が一般道路とすれば、「チャクラ」は中央高速道路である。
音響チェアの音響刺激は、鍼灸の「気」刺激を伴って、全身を巡るようだ。その「気」治療効果も相まって、胎児のように体温を38℃に温め、血液を浄化するのだろう。
「西洋医学医を超えたのです。「羊水の響き」そして「ゼロ磁場」の快挙です。ストラディバリウスの響きを応用した、振動板を激しく震わせる網構造体と板鳴りの激しい響きは「摩擦」「波動」「振動」「音圧」を生み、地球の地磁気、ゼロ磁場の磁気エネルギーが発生します。音響ルームでは、ゼロ磁場の渦が確認できます。そこでは体温が38℃に上昇する神秘的な現象が体験できます」(西堀氏)