(49)一遍と日蓮に帰依する者たちの末路
「未来記」第十章全文」
若有人而信此徒黨如眞實僧恭敬供養者受五病 所謂一者盲 二者聾 三者瘖 四者痿 五者瘡
又得七禍 一者瞋辱 二者打擲 三者被縛 四者閉籠 五者配流 六者呵責 七者戸曝
如斯於現身中蒙十悪事 何況於後生乎 魔王眷属而為外道棟梁故以如斯
大聖釈尊一切諸菩薩鑑知此悪黨妙經中説示 所謂法華第一云
當來悪人聞仏説一乗 迷惑不信受破法堕悪道
(第十章の1の読み下し文)
若し人有りて此の徒党を信じ真実の僧の如く恭敬し供養する者は五病を受けん
謂う所の一は盲 二は聾 三は瘖 四は痿 後は瘡
(現代語訳)
もし、この者たちに帰依する人がいて、秦の僧に対するように敬い供養するならば、その身に五病を受ける。いわゆる、一に盲、二に聾、三に瘖、四に痿、五に瘡。
(現代語注釈訳)
三悪僧の一遍や日蓮の教えに、真の僧に対するように接して帰依する者は、5つの病を見に受けることになる。「盲」は目が見えなくなること。「聾」は耳が聞こえなくなること。「瘖」は口がきけなくなること。「痿」は手足が萎えること。「瘡」はできものができること。
(歴史的事実)
これについては調べようがない。ただ言えることは、預言の根幹をなすカッバーラの技法には、物事を象徴で用いることが多い。特に広範囲に及ぶ預言は大網を打つため象徴が多用される。つまり、「盲」とは目の前の現実が入らなくなること。「聾」とは第三者の忠告も耳に入らなくなること。「瘖」とは部外者を無視すること。「痿」とは行動が伴わなくなること。「瘡」とは、首尾一貫する美しさが無いこと。
これらは現代のカルト教団にも当てはまる。オウム真理教の熱心な信者に向かって、いくら教祖の正体を教え諭しても、多くの者は目覚めることがない。
一遍や日蓮を、俗物の麻原彰晃と同一視する気はなくとも、様々な記録から、彼らが強いカリスマ性を持っていたことは事実である。カリスマとは異様な力のことで魔力とも言い、良い意味で使われることはあまりない。
(悪僧の宗派が招き寄せる災い)
(第十章の2の読み下し文)
又七禍を得る 一は瞋辱 二は打擲 三は被縛 四は閉籠 五は配流 六は呵責 七は戸曝 斯くの如く現身に中に於いて十悪事を蒙る
(現代語訳)
さらに次の七禍を得る。一に怒り汚されること、二に殴られること、三に縛られること、四に閉じ込められること、五に流罪になること、六に責めさいなまれること、七に屍に晒されること。このように現世に於いてその身に十悪事を受ける。
(現代注釈訳)
「十悪事」とは身、口、意の三業によって造る10種の罪悪のこと。殺生、偸盗、邪淫、妄語、綺語、悪口、両舌、貪欲、瞋恚、邪見(また愚痴)をいう。
(歴史的事実)
佐渡島に流された日蓮同様、信徒たちも幕府に捕縛されたり、人々から罵られて殴られ、町や村から追い出されたりした。さらに言えば、一遍の時宗や日蓮の日蓮宗が世に拡大するに従い、日本中が混乱し、だましだまされ、殺し合いが日常となり、野晒の遺体で溢れる世が訪れる。日本中に三業による十悪事の災いが襲い掛かってきたのである。
(外道は仏法を学ぶ僧から出て来る)
(第十章の3の読み下し文)
何ぞ況や後生に於いてをや魔王眷属にして外道の棟梁と為し 故を以て斯くの如し
大聖釈尊 一切の諸菩薩は此の悪党を鑑知して 妙経の中に説示したまう 謂う所の法華第一に云う 到来の悪人は仏説一乗を聞き 迷惑して信受せずに法を破りて悪道に堕ちると
(現代語訳)
ましてや、来世に於いてはなおさらである。魔王やその腹心の者たちは外道の棟梁となりそれ故に、このようになるのである。いわゆる法華第一に、「来世に生じる悪人は、法華経の教義を聞いて、どうしてよいのか迷った末に、信じて聞き入れることをしないで仏法に反し、自ら悪道に堕ちる」と述べている。
(現代注釈訳)
「棟梁」とは頭のこと。ここでは一遍や日蓮のような開祖を言う。「一乗」とは一仏乗ともいい、「般若経」や「華厳経」、「勝鬘経」などに散説されているが、一つの乗り物の意味である。乗り物は衆生を仏の悟りに導く教えを象徴する比喩で、一切衆生が等しく仏となることを説く。一乗を力説するのが「法華経」で、その方便品に「十万仏土中に唯一乗の法のみ有り。二も無く、又三も無し」とある。
「未来記」は、日蓮が「法華経」を履き違え、仏陀の教えから逸れて外道に堕ちると預言している。
(歴史的事実)
来世は死後ではなく未来。未来において聖徳太子の言う三悪僧を見ると、例えば現代では浄土宗、浄土真宗は生き延びている。強い檀家意識は希薄となっているが、現代日本人に御宅の宗教はと聞くと「浄土真宗」や「浄土宗」という家が多いように思える。しかし、最も政治に関与しているのが、日蓮の原理主義を継承する創価学会が母体の「公明党」であろう。前述したように憲法上、政教分離に明らかに違反するが、現在もなお居座って日本の未来に関与している。その意味では、三悪僧の中で日蓮が最悪の僧だったことになる。
*私が聞いている範囲でも地獄に落ちたのは日蓮だけである。(ただし一遍については地獄に落ちたとは聞いていない)