(51)亜空間世界アルザルと失われたイスラエル10支族
カッバーラを用いると、蛇にも陰陽(雄雌ではなく善悪)が存在することがわかる。
エデンの園の中央に、陰陽一対の樹が生えていた。一方は生命の樹、もう一方は死の樹である。その1本が禁断の実を結ぶ「知識の樹」だった。これが死を生む木である。
「主なる神は人に命じて言われた。「園の全ての樹からとって食べなさい。ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。」(旧約聖書「創世記」第2章16~17節)
禁断の樹に巻き付く蛇がサタンである。一方、生命の樹にも蛇が巻き付いていた。その蛇がヤハウェである。そしてヤハウェの蛇はサタンの蛇を打ち負かす。そのことは聖書の様々なところで象徴的に記されている。
「アロンが自分の杖をファラオとその家臣たちの前に投げると、杖は蛇になった。そこでファラオも賢者や呪術師を召し出した。エジプトの魔術師もまた、秘術を用いて同じことを行った。それぞれ自分の杖を投げると、蛇になったが、アロンの杖は彼らの杖を飲み込んだ。」(旧約聖書「出エジプト記」第7章10~12節)
「主はモーセに言われた。「あなたは炎の蛇を造り、旗竿の先に掲げよ。蛇に噛まれた者がそれを見上げれば、命を得る。」 モーセは青銅で一つの蛇を造り、旗竿の先に掲げた。蛇が人を噛んでも、その人が青銅の蛇を仰ぐと、命を得た。」(旧約聖書「民数記」第21章8~9節)
「そして、モーセが荒れ野で蛇を上げたように、人の子も上げられねばならない。それは、信じる者が皆、人の子によって永遠の命を得るためである。」(新約聖書「ヨハネによる福音書」第3章14~15節)
蛇が悪いとは限らない。蛇は善と悪に別れ、解釈も2つに分かれる。地の底の蛇は獄にいるサタンでもあり、アルザルを支配するヤハウェ(イエス・キリスト)という見方もできるということである。かといって両方が同じではなく、陰陽別個の存在である。
アルザルは地上に存在しない世界で、「聖書外典」には、北朝イスラエル王国に属した「失われたイスラエル10支族」の住む世界とされている。
一方、古代(紀元1世紀)の歴史家フラビウス・ヨセフスは「ユダヤ古代誌」の中で「彼らは膨大な数になって、ユーフラテス川の彼方に広がっていた」と記している。彼らはアッシリアが滅びた後、約束の地には戻らず、広大なユーラシア大陸に広がることを選んだというのだ。失われたイスラエル10支族の行き先と、終末の日の帰還については、次のような記述もある。
「主はついにその僕である全ての預言者を通してお告げになっていた通り、イスラエルを御前から退けられた。イスラエルはその土地からアッシリアに移され、今日に至っている。」(旧約聖書「列王記 下」第17章23節)
「これらは、ヨシア王の時代に捕らえられ、その領土から連れ出された支族である。アッシリア王シャルマネセルがこれを捕虜として連れて行き、河の向こうへ移した。こうして彼らは異国へ連れていかれた。しかし彼らは異邦人の群れを離れ、かって人の輩が住んだことのない更に遠い地方へ行こうと相談した。それは自分の国では守ってなかった律法をそこで守るためであった。こうして彼らはユウフラテス河の狭い径を通って入っていった。‥‥(中略)…道程はその地方を通って1年半の遠さであった。その地域はアルザル(アルツァレト)と呼ばれる。」(聖書外典「第2エズラ書」第13章40~47節)
「イスラエルの子らを、北の国、彼らが追いやられた国々から導きあげられた主は生きておられるというようになる。わたしは彼らを、私がその先祖に与えた土地に帰らせる。」(旧約聖書「エレミヤ書」第16章15節)
アルザルに入ったイスラエル10支族の本体は、終末の日になると北の果てから戻って来る。その時、彼らは紀元前の羊飼いの姿で戻るとは思えないし、歩いてくるとも思えない。彼らの文明も大きく進歩しているだろうから、大量輸送が可能になる飛行物体で戻ってくるはずである。
その頃、地上を支配しているのは間違いなく超大国アメリカ、あるいはアメリカが主導権を握っている国際組織である。
アメリカは、今の国連を烏合の衆だとみなしているため、常任理事国の反発があっても「イラク戦争」を起こすほど、国連離れを露骨に示している。だから、アメリカ主導の「世界政府」の樹立を狙っているはずで、その頃にはそれが建っていることだろう。そのアメリカが、イスラエル10支族の帰還を歓迎するとは思えないのである。
*(飛鳥氏の視点)
アルザルはヨハネが管理している亜空間世界にある。人々は1000年近い寿命を全うするという特異な世界である。イスラエル12支族(レビ族も含む)は、地上に戻る時をそこで待ち続けている。
「イスラエルの子らを、北の国、彼らが追いやられた国々から導きあげられた主は生きておられる」というようになる。わたしは彼らを、私がその先祖に与えた土地に帰らせる」(旧約聖書「エレミヤ書」第16章15節)
アルザルは地上に存在しない。存在するのは地下である。だが、そこは暗い洞窟ではなく、光が支配する地球の中心部である。そこは超高温高圧が支配する世界だが、別世界が同時存在する亜空間でもある。
内核から南極に放出される磁力線は、地球を包み込んだ後、北極に向かって収束し、再び地球内部に潜り込む。この時、内核に磁力線が集中し、凄まじいリコネクション(つなぎ替え)が起こり、大規模のプラズマが発生する。太陽表面と同じ現象と思えばいい。
プラズマには「透過」という力があり、壁や地面を幽霊のように穴も明けずに通り抜ける。これは物体とプラズマが同時に存在することを意味し、言葉を換えれば亜空間を生み出すことになる。
地上と地球内部の亜空間を結ぶ磁力線のとおり道がプラズマ・トンネルであり、そのトンネルはプラズマで覆われていなければ通過できない。だから神は、彼らを光に覆って移したことになる。
当然、外に出る際にもプラズマに覆われねばならず、すでに彼らはそのような飛行物体を開発している。これがUFOの正体であり、彼らは絶えず地上の様子をうかがっているのだ。