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カッバーラでしか解けない「ヨハネの黙示録」(22)

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(22)ノストラダムスの「1999年の第7番目の月」の予言の解説

 ノストラダムスと言えば、「1999年の第7番目の月」がとくに有名だが、果たして本当の意味は何だったのだろうか?

「1999年第7番目の月 驚愕の大王 天から地に落とされし アンゴルモアの大王を蘇らさんと その前後にマルスは平和を盾に支配に乗り出す」(「諸世紀」第10章72節)

 この4行詩は、日本では五島勉氏の「ノストラダムスの大予言」で一躍知られるようになったが、失礼ながら五島氏にはカッバーラの知識があったとは到底思えない。

 案の定、五島氏が解読した1999年に全人類が滅亡するという予言は見事に外れ、知識のない人々がノストラダムスを嘘つき呼ばわりする事態に陥っている。

 ノストラダムスの予言詩が聖書に対応していることは、欧米では常識だ。

 第7番目の月は太陰暦なので、太陽暦の8月にもかかることになる。

 そこで気になるのが、1999年8月11日付近である。

 その日の星の配置をホロスコープ(天宮図)で確かめると、太陽系の惑星が十字に並ぶ「グランドクロス」を形成していたことが判明する。

 太陽、水星、金星が獅子座に集まり、火星、冥王星がさそり座に、天王星、海王星が水瓶座に、木星、土星が牡牛座の四隅にあり、地球は巨大な十字架に掛けられた形になっていたのだ。

 地球を吊るす十字架の四方に配置されたのが、獅子座、さそり座、水瓶座、牡牛座だったことが大問題なのである。

 なぜなら、これがメルカバーの持つ本当の意味だったからである。

 メルカバーの4面を思い出してほしい。

 「人 ライオン 牛 鷲 」

 これをノストラダムスの1999年第7の月にできたグランドクロスに当てはめると、ライオンは獅子座、雄牛は牡牛座、人は水瓶座、鷲はさそり座となる。

 なぜさそり座が鷲かというと、昔、さそり座は鷲座と呼ばれていたからである。

 つまり、1999年にメルカバーは既に降りていたことになるのだ。

 そうなると、「その前後にマルスは平和を盾に支配に乗り出す」とは、1998年から戦争を起こす軍神が、平和を盾に世界支配に乗り出すという意味になる。

 現在、軍神とは軍事的超大国のアメリカのことである。

 そのアメリカが、世界を民主化とグローバル化で制覇しようとし、平和という大義名分を掲げて「対テロ戦争」を始めたのが、1998年8月21日だった。

 その日、アメリカは宣戦布告もなく、アフガニスタンとスーダンに向けて、巡航ミサイル「トマホーク」を100発近くも発射したのである。

 こういう前代未聞の行為は、国連の安保理でも非難を浴びたが、アメリカは黙殺し、ハルミトン下院議員は次のようなコメントを出した。

「我々はテロとの戦争という、新たな未知の領域に足を踏み入れた」

 また、テロ専門家の一人は、アメリカの新しい世界戦略をこう分析した。

「国家を後ろ盾にしてきたテロ組織は、今や国境を越えてミニ・コングロマリット化しているため、たとえその本拠地を攻撃しても、その攻撃地点にある国家への攻撃には該当しない」

 対テロ戦争は、ニューヨークを襲った2001年の同時多発テロ「9・11」がきっかけになったわけではない。

 グランドクロスが起こった1999年の前の年に、アメリカは平和の美名を盾にして対テロ戦争を起こしていた。

 そして、9・11を契機に「イラク戦争」という新たな名を与えられた対テロ戦争は泥沼化の一途をたどり、今や手が付けられなくなっている。

 このように黙示録が預言する大戦争への予兆は、1999年8月にメルカバーが舞い降りたことで、すでに成就していたのだ。


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