(14)「ドラッグ」をビジネスにする方法
ドラッグをビジネスにする錬金術は、ドラッグを「違法」にしてしまえばよい。原料となる大麻、アヘン、コカは正真正銘、薬である。大麻やケシは簡単に栽培でき、あらゆる効能を持った万能薬なのである。その証拠に、現在使用している医薬品の3割はケシから取ったアルカロイドが由来となっている。コカは樹木であるが、万能薬と言う点では同様である。これらが自由に栽培できれば高額な医薬品は必要なくなる。ちょっとした病気や怪我ならば、庭に植えた大麻やケシを煎じるなり、塗るなりすれば十分となる。当然、医療と医薬品を支配して莫大な医療関連ビジネスを展開してきた「闇の支配者」にとって都合が悪い。
ちなみに、日本でも大麻が禁止されたのは敗戦後の事である。それまで日本人は縄文の時代から大麻を普通に吸っていた。戦中はタバコが品薄になった為、仕方なく大麻を代用してきたくらいである。「本草」と呼ばれる昔の薬物学の本でも別に「吸ってはならない、危険である」などと一言も書いていない。むしろ、薬としての記述が大半なのである。それをGHQは「大麻」を違法ドラッグに指定した。旧日本軍が開発した覚醒剤を「ヒロポン」として薬局で売ることを容認しながら、なぜか、安全な大麻だけを排除した。
ヒロポン(覚せい剤)を摂ると眠らなくてもよくなる。要するにこき使うに都合が良かった。事実、日本人の肝炎の大半は、こうした注射の使い回しが原因で広がった。折しも日本の医療業界をアメリカは西洋医学システムに切り替えようとしていた時期である。だから、ヒロポンを許可してきたのである。
戦後、多くの日本人はイメージの悪さから大麻を危険な薬物とみなすようになった。こうして世界中で薬となる大麻、ケシ、コカを違法薬物に指定しておき、医薬品として独占する。その一方で、違法ドラッグとして販売する。違法ゆえに、栽培、流通はマフィアのビジネス(シノギ)になる。犯罪者を取り込むのにうってつけとなる。何重にも「美味しい」商売となるのである。
大麻やケシ、コカの葉は、タバコの様に自然由来で使用する分には酒やタバコより害は少ない。ドラッグで危険なのは化学合成した場合で、覚醒剤、コカイン、ヘロインは非常に危険な薬物となる。酒で言えば、工場で製造したメチルアルコールみたいなものだ。メチルアルコールを飲めば失明したり、死亡したりする。タバコのニコチンも化学合成すれば強力な殺虫剤となる。つまり、ヘロイン、コカイン、覚醒剤を「ドラッグ」と呼ぶこと自体、間違っている。「毒物」や「劇物」と呼ぶべきなのである。ヘロインを販売すれば、麻薬取締法で逮捕するのではなく、毒物を飲ませた殺人未遂で逮捕すべきなのである。
「薬」をイメージするドラッグという用語自体、使いやすいようにつけられた名前なのである。化学合成したヘロイン、コカイン、覚醒剤を「毒物」と呼んでいれば、それを作ったり、売ったり、使用したりする人はいなくなる。
ドラッグを違法にするから「麻薬カルテル」が儲かるのである。それを防ぐには、各国政府が酒やタバコ同様、大麻、アヘン、コカなどの自然由来での使用の法律を定めて専売制にするなりして管理すればいいのである。それをせず、厳しい罰則を設けてきたのは、国際ハザールマフィアの銭もうけに為に、やりたくてもやれなかった。改正しようとすると、テロや謀略で潰されてしまうからである。その証拠に2015年以降、アメリカを筆頭に先進国で次々と大麻の個人私有と使用が事実上、解禁になった。それがマフィア撲滅には最適な方法なのである。法律を変えて合法化する方が、ダメージを与えられるのである。それをしなかったのは、国際ハザールマフィアが邪魔してきたからである。「違法」にして厳罰化するほど、マフィアにとっての資金源になるからである。