(10)「パナマ文書」の衝撃!
2016年4月3日、突如、発表になった「パナマ文書」で世界が揺れている。通称「パナマ文書」は、パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」の内部文書の事で、この法律事務所はタックスヘイブン[租税回避地]を利用した資産隠しなどを一手に引き受けてきた。顧客の大半は各国の政財界の大物から著名人であり、その資産隠しをしてきた資料の一切合財が一気に流出したのである。
流出したデータは、1970年代から2016年春までに作られた約21万4000社のオフショア会社の電子メール・契約書・スキャン文書などで、実に2・6テラバイトに及ぶ。
「情報に興味はあるか?喜んで提供する」と言う1通のメッセージが、2015年に南ドイツ新聞へ送られてきた。同紙の記者は身の危険を訴える相手と数か月間、暗号化されたチャットでやり取りし、金銭などの見返りの要求は無く、情報提供の理由を尋ねると「犯罪を公にしたい」とだけ答えたという。そして南ドイツ新聞は、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)と情報を共有し、分析には約80ヵ国の100を超えるメディアから記者約400人が参加して2016年4月3日、最初の発表となった。完全版は同年5月に公開予定だという。
メディアの報道は、なぜか、ロシアと中国に偏っている。プーチン大統領本人の名前はないものの側近の名前があったことで報道が偏ったまま騒ぎになっている。実際、ロシア政府は、「プーチンが今回の事件の主な標的であり、西側諸国はプーチンを恐れる故にわざと漏洩させた」と主張している。
ベンジャミン氏も挙げられた人物リストを見て、まず情報元はCIAだろうと感じたという。CIAの「愛国派」と呼ばれる人たちが情報元だろうと思われる。確かに、プーチンと習近平の側近や親族なども入っていて、日本国内ではそちらの方にウェートが置かれたニュースになっているが、リスト全体を見ると、ブッシュとのつながりの深かった人の方が圧倒的に多いのである。
例えば、ウクライナのポロシェンコ大統領はナチシンパであり、サウジアラビアやカタールの王族、アラブ首長国連邦(UAE)大統領の名も暴露されている。彼らは以前からブッシュのナチ一派と非常に近しい関係にある。又、アルゼンチンやスーダン、ジョージア、イラク、ヨルダンなどの現職・元職の元首や首相の名も挙がっているが、ナチス一派の思惑と合致している。しかも、法律事務所「モサック・フォンセカ」の創業者の一人モサックの父親は、ナチスの親衛隊に所属し、戦後はアメリカに渡ってパナマで米諜報機関の極秘活動に従事していたという。つまり、プーチンや習近平は、それらをごまかすために、わざと騒ぎ立てているだけで、いずれ近いうちに発表になるであろう「完全版」では、パパ・ブッシュ率いるナチス勢力の実態が明らかになる可能性が高い。
本命はこちらにある。現時点ではイギリスのキャメロン首相の亡父がオフショアの投資フォンドを設立していたことが明るみに出た以外、大物たちの名前は挙がっていない。完全版では大物の名前が暴露されるはずである。
ナチス勢力を追い込もうとしているのは「CIA愛国派」のリークだとすれば、ナチス勢力が築き上げてきた犯罪ネットワーク、麻薬ルートの実態が明らかになるはずである。「ジャパン・ハンドラー」のアーミテージによる日本の売国奴のかかわりも発覚するかもしれない。
ちなみにタックスヘイブンに関しては、パナマとケイマン諸島のタックスヘイブンがダメになってから、アメリカではネバダ州リノに集まっている。ネバダ州は、海外のお金に関してはタッチしない法律があるからである。ロスチャイルドもこれを推奨し、リノに信託銀行を開いて世界各国のタックスヘイブンから顧客の資金を移動させているという。しかし、これはアメリカ当局が、「裏金で悪さをしている勢力」に対して仕掛けた罠である。アメリカ当局筋は、「世界各地の金融特区に潜む富裕層の隠れ資産を米国内に誘導して、全てを没収するつもりだ」と伝えている。
NSA(国家安全保障局)筋の話では、ヒラリーやビル・クリントンなどを含むアメリカの大物たちの情報も今後は暴露されていくことになると言っている。