(3)権現仙人の予言
権現仙人が残した予言の一部は石碑に刻まれて、今日に伝わっているという。場所は島根県益田市、かっては石見国と呼ばれた地にある比礼振山、通称「権現山」の山頂で、建設は1976年とのこと。問題の石碑は「地球安全祈願塔」と名付けられており、そこにはこう激烈な文章が刻まれている。
地球平和の祈願塔(島根県益田市)の言葉
「権現仙人の由来」
仙人は明治維新の時徳川幕府軍に属した武士で、長州征伐の時益田の戦いで敗れて乙子村に逃れ権現街道を権現山の篭立てまで来たところ、疲労と空腹で倒れ昏睡していると権現山の主神が白髪老人となり、夢に現れ神秘薬を授けられて飲むと、急に目が覚めて元気になり芦谷から匹見を通り広島の城下町のお寺に逃げ隠れ坊主になり、更に中国山脈の比婆山に立ち篭り石の上で3年間仙人生活をした結果、霊感を授かり、明治43年3月18日乙子権現山の主神にお礼参りに来て霊感による次の予言をする。
今から百年過ぎたことから遂次地球上に大変化が起こり、大地震大津波天候不順が続き害虫が多発し人類が滅亡する時期が必ず来る。この時期に人類の滅亡を防ぐには只一つ、それは天の神に全世界の人が人種差別なく思想の別なく宗教の別なく男も女も老いも若きも一致団結して地球の安全を祈願すれば不思議や神通力により地球の安全を保つことができる。
文明は月日に進歩するが、一方では地球上を破壊し人体を毒化しつつあるから常に体力を錬磨し気力を育成し祖食祖住になれ身体に抵抗力をつけ強く生き抜くことができるよう心がけること。
仙人は地球上の安全を祈願するためこの権現山で昇天す。
明治43年3月18日午後5時0分
右予言は権現仙人により直接高橋芳太郎に将来のため必ず伝言するように指示された。
伝言責任者正七位叙勲五等高橋芳太郎
昭和51年3月吉日
注目は「今から百年過ぎたころから遂次地球上に大異変が起こり、大地震大津波天候不順が続き害虫が多発し人類が滅亡する時期が必ず来る」という一文である。
権現仙人が予言を残して昇天したのが1910年、そこから数えて100年過ぎとは、まさに2011年3月11日であり、予言通りマグニチュード9・0の大地震が発生し、それに伴う大津波が沿岸部を襲った。
要は、誰もが予測できないような気候変動が起こっているのである。
権現仙人が指摘する害虫にしても、新パナマ病によって、世界的にバナナが枯れ始めており、壊滅的な状況となっている。コーヒーもサビ病が蔓延し、事は嗜好品のみならず、多くの作物に影響が出ている。これも品種改良や遺伝子操作、農薬、化学肥料の多用が原因である。
注意したいのは、権現仙人の予言は、まだ継続している。1910年から100年を過ぎたころから未曽有の天変地異が続くというのだ。つまり、東日本大震災は始まりに過ぎない。これからももっと恐ろしい事態が次々と起こり、最終的には人類滅亡の事態にまで発展するのだ。予言された時代を生きる人間にとって、権現仙人の言葉は肝に銘じておかなければならない警告なのである。