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「竹内文書」の真相(1)

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(1)初めに

 これは飛鳥昭雄・三神たける著「失われた八咫烏の古史古伝「竹内文書」の謎」の要約である。結論を先に言ってしまうと、竹内巨麿の「竹内文書」と竹内神道(竹内睦泰氏)の「正統竹内文書」と本当の「竹内文書」である「八咫烏秘記」があり、すべての古史古伝は「八咫烏秘記」を参考にしているということである。つまり、「八咫烏秘記」こそ「真の竹内文書」となるのだ。「八咫烏秘記」は聖書をベースにしている。それゆえ、「旧約聖書」や「新約聖書」はもちろん、長い歴史の間に失われた正典をも抱合しているのだ。

 これからは三神たける氏の前書きである。

 ローマ法王に米を食べさせた男、スーパー公務員である高野誠鮮氏から聞いた話である。高野氏の知り合いに青森県の木村秋則さんと言う方がいる。自然栽培を推進し、無農薬及び無肥料による果物を実らせた農家で、その半生はメデイアで取り上げられた。

 木村さんには、気になっていたことがあった。今から何十年も前の話だ。津軽富士と呼ばれる岩木山の登山道には不思議な岩があった。表面に奇妙な形をした石が浮き出ており、これを手掛かりとして山を登るのだが、どうも古代のクジラの骨の化石ではないかと地元の人は話していた。しかも、不思議なことに、奇岩の表面には文字が刻まれていた。古い文言で、ある時、学術調査をする話が持ち上がる。当時、かなり話題になったらしく、地元の新聞にも取り上げられたらしい。

 ところが、実際に調査は行われたものの、その結果が一向に発表されない。それどころか、奇岩の表面がコンクリートで覆われ、クジラの骨の化石らしき部分はもちろん、刻まれていた文字を見ることさえできなくなった。いったい何があったのかと木村さんは気になっていた。ある時、酒席の場で、件の話を持ち出し、真相を聞いたらしい。 実はね…と切り出した話は驚愕すべき内容だった。問題は文言だった。なんと、そこには、ここ津軽の地にイエス・キリストがやってきたと記されていたというのだ。木村さんは一瞬、キョトンとしてしまったらしい。この話は事実なのか、単なる都市伝説なのか。ただ一つ言えることは、ここ青森県にはキリストの墓がある。史実かどうかは別にして、かってイエス・キリストが日本にやってきて、南部地方の戸来村(現:新郷村)にて天寿を全うしたという伝説がある。

 奇縁は続く。木村さんから話を聞いた高野氏は、まだ20代のころ、新郷村に寄って1週間にわたってキリストの墓の前で過ごしたことがあるという。高野氏の出身地は石川県羽咋市で、近くにはモーセの墓なるものがある。モーセとイエス・キリストはユダヤ教とキリスト教のメシアである。

 約40年ぶりに新郷村を訪れた高野氏は、キリストの墓伝説の裏には、とてつもない真実が隠されているのではないかと語っている。 キリストの墓はもちろん、モーセの墓に関する伝説は、いずれも古史古伝の一つ「竹内文書」の記述が根拠となっている。アカデミズムから偽書の烙印を押されているが、そこには、表の歴史から抹殺された裏の歴史が記されていると考える研究家も少なくない。これから、「竹内文書」の真相に迫ってみたい。取材のご協力をいただきました籠神社及び皇祖皇大神宮、第73世・竹内睦泰氏、民俗学者の菅田正昭氏、そしてお世話になりました関係各位に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。なお本書の内容は、著者独自の見解であり、伝承や「竹内文書」の内容を否定するものではありません。(三神たける氏)


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