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どうしても伝えたい日本の真相(57)

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(57)無人攻撃の9割は誤爆・・・・狙いはテロの再生産

 情け容赦のないドローン攻撃を加速されたのが、2001年9月11日以降のテロとの戦いである。地球の裏側のオペレーターは、無人機のカメラが捉えた怪しい人物はすべてテロリストと見做して攻撃する。だから、民間人が次々と犠牲になっていく。

「母は、子供たちと畑に出て野菜を収穫していたら、突然、アメリカの無人機は攻撃してきて、母の体は吹き飛びました」

 2012年、米軍のドローンにより母親を誤爆されらパキスタンの男性は嘆きと怒りをあらわにする。(NHK「クローズアップ現代」2013年9月26日)

 国連の報告でも、2004年以降、パキスタンだけでも4000人以上が犠牲になっているという。

 しかし、現実は、そんな甘いものではない。

「無人機攻撃による虐殺の9割が誤爆だった・・・」

 民間NGO団体の衝撃告発だ。なぜ、惨劇は続くのか?

 例えば、道路脇で水道工事をしているとすると、上空から無人機カメラでとらえたオペレーターは「ゲリラが側溝に爆弾を仕掛けている」と勝手に判断する。広場で男性たちが数十人体操をしていると、ゲリラが軍事訓練をしていると解釈してミサイルを撃ち込む。結婚式で集まっているとゲリラの集会とみなして攻撃する・・・・。まさに、非道、滅茶苦茶である。

 米軍の戦略の本音は、これら無差別殺戮を繰り返すことだ。そして、民衆に憎悪を植え付け復讐のテロを起こさせる。これが真の狙いだ。つまりは、テロの拡大再生産・・・・これこそアメリカ側の真の軍事目的なのだ。ある無人機オペレーターは画面で子供を爆殺したことを悔いて職を辞めた。その時、上官から5年間の任務で殺害したターゲットが1600人に達することを知らされたという。

 世界最大のテロ国家はアメリカであることに、誰でも気づくはずである。しかし、欧米を初め世界各国は、最新ドローン兵器開発に血道をあげている。

「もはや、ドローンなしの戦争はあり得ない」

 米軍の高官は、そう明言している。米空軍のパイロット養成数は、すでに有人機パイロットより、無人機オペレーターが上回っているのだ。

 それは、米空軍が、将来、戦闘機などに無人化を視野においていることの証しだ。軍産複合体や世界中の先端企業が、ドローン開発に殺到する目的がもう一つある。

 それが知的所有権の確保だ。皮肉なことに「戦争は発明の母」なのだ。そこで開発された技術はよかれあしかれ、民間に転用されて巨大利益を生みだす。典型的な例が、コンピュータであり、インタネットだ。さらに、GPSも軍事技術が民間に援用されたものである。

 米軍の新型兵器開発を狙うのがDARPA(国防高等研究計画局)だ。ペンタゴン(米国防総省)の一部門で、民間企業と提携して最新兵器を開発する。プレデターから蚊ドローンまで、官民合同で研究開発されたものだ。ここで開発費用にDARPAから巨額資金が投入される。参加企業はほとんど自分の懐を痛めることなく、公費で研究開発できる。そして、完成した技術特許は自分たちで独占する。実に巧妙なやり方だ。

 いわば無尽蔵の研究費(軍事費)が投入されるため、驚嘆する性能ドローン兵器が次々に開発されている。昆虫型ドローンなどはその典型だろう。その傑作が蚊ドローンだ。別名「スパイ・モスキート」と言う。そこには注射針と極小カメラが内蔵されている。「ターゲットを監視するだけでなく、皮膚にとまってDNAサンプルまで持ち帰る。本人の体にとどまって監視できるわけで、これは究極の監視ロボットと言えるだろう」(白鳥敬著「無人兵器」河出書房新社)

 「このスパイ・モスキートは実用化されている」と内部告白したのがエドワード・スノーデン氏である。

彼は世界最大スパイ組織NSA(米国家安全保障局)による盗聴や監視に実態を告発した。まさに、現代の英雄と言える。

 その証言だから信憑性がある。彼がまだNSA職員だった時、極秘モニター・ルームに入った。その部屋の壁面には360度パノラマのように監視映像が映し出されていた。そして驚いたことに、映像は、蚊ドローンのカメラが映し出したものという。

 このロボットの蚊は、VXガスなど超猛毒を標的に注射して、暗殺することも可能と言う。蚊に刺されたと思ったら、それが殺人ロボットだった。当人は夢にも気付かないだろう。虫型ドローンの存在が知られたのが、2007年、アフガニスタンのデモ隊上空を無数の蠅型ロボットが乱舞していたからだ。その指摘を受けてDARPAは、しぶしぶ虫型ロボットの開発と存在を認めた。


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