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どうしても伝えたい日本の真相(51)

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(51)「うつうつ」「イライラ」「ぐったり」が1・5~2倍多い!

 ネズミの実験で、コンクリート巣箱は、寿命を縮め、行動まで狂わせることが判明した。

 だから、ネズミは当然、本能的にコンクリート建材を避け、安全な木の巣箱を選ぶ。それを証明する実験がある。

 床が杉板の巣箱と床がコンクリートの巣箱の境界に穴を開けて置き、どちらで過ごすかを観察したのだ。

 その結果は、歴然だった。ネズミは実験の2日間、杉の床で過ごし、コンクリート床に行くことは、ほぼ皆無だった。

 これほど、心身にダメージを与えるコンクリート冷ストレスである。人間にも深刻なストレスを与えていることを島根大学の中尾哲也教授は証明している。

 木造1戸建てとコンクリート集合住宅の住民アンケート調査の結果がある。

 木造に比べてコンクリート住民に「うつうつ」「イライラ」「ぐったり」と心身の不調を訴える人が約1・5~2倍も多いことがわかる。これらストレスは、確実に免疫力を弱める。それが、次なる癌や様々な疾患、異常行動の引き金となるのだ。

 ここまで読んで、鉄筋コンクリート団地やマンションに住んでいるあなたは、心が凍る思いがしたのではないか? なるほど、人間には環境に適応する能力がある。だから、心身もコンクリート・ストレスに順化して、直接的には何も感じなくなる。しかし、冷ストレスは確実に家族を襲っている。コンクリートに直接触れなくても心身にダメージを与える。それが「冷輻射」作用だ。

 夏場の縁日などで氷柱に手を近付けると、ひんやりする。氷に触れなくても体熱を奪われていることの証だ。このように、コンクリート建材は、住民の体熱を奪う。それも、身体の芯から奪っていく。だから、コンクリート建材に入ると、ゾクッと冷えを感じるはずだ。体の奥から熱が奪われているのだ。

 その冷ストレスが、免疫力を低下させ、交感神経を緊張させ、神経は興奮し、感情は攻撃的になる。早く言えば、「ムカつき」「キレる」のだ。

 その暴力衝動は、まず家庭内の弱者に向かう。近年、児童虐待が激増している。むろん、全ての原因がコンクリートなど建材ストレスではあるまい。しかし、隠れた大きな要因であることは疑う余地はない。

 船瀬氏は、ここで今の子供たちの心身の状態が本当に気になるという。まず、マンションなど鉄筋コンクリート建築に住んでいると、24時間、潜在的なコンクリート・ストレスを受け続ける。さらに、毎日通学する学校自体がコンクリート校舎なのだ。それには信じがたい背景がある。

 1951年、時の吉田茂内閣は、「木造」を「禁止」する法律を成立させている。

 これは、官公庁等の建築物に「木造を禁止する」と言う耳を疑うような悪法だ。(「官公庁施設の建設等に関する法律)

 日本はスウエェーデン、フィンランドと並ぶ3大森林大国である。国土の67%が森林なのだ。そんな国で「木造禁止令」など、狂気の沙汰だ。この法律制定の背景に、コンクリート、鉄筋利権の圧力が潜んでいたことは100%間違いない。

 こうして、今も全国の学校校舎の90%以上はコンクリート校舎だ。子供たちは、そこに強制的に通学させられている。すると、マウスのコンクリート巣箱と、同じ悲劇が、子供たちを襲う。「超ムカつく」と、校内暴力は、増加の一途だ。そして、教員への暴力も増え続けている。あのマウスの実験を思い起こしてほしい。コンクリート・ストレスの「イライラ」が衝動的な暴力を引き起こしているのだ。さらに、木造校舎に比べて、コンクリート校舎の子供たちは、より多く「不安」「攻撃性」「劣等感」を抱いていることが判明している。

 教師たちも、コンクリートと木造校舎の違いをはっきりと感じ取っている。養護教師が観察した子供たちの様子は、耳を疑う。

 木造に比べてコンクリート校舎の子供たちは「頭痛」16倍、「腹痛」5倍、「疲れ」3倍、「イライラ」7倍と、惨憺たる結果が明らかだ。

 鉄筋コンクリート校舎では、授業の集中率が3倍以上も悪くなっている。元凶は温度、湿度の測定からも歴然だ。木造校舎は、温度10~20度C、湿度20~70%と快適な範囲にある。他方、コンクリート校舎は、温度は0~20度C冷え冷えとし、湿度も80%近くジメジメしていることがわかる。最悪の室内環境だ。

 決定的なのは、インフルエンザが流行したときの学級閉鎖率。木造校舎は10・8%、コンクリート校舎は22・8%・・・。2倍強もコンクリート校舎の子供たちはインフルエンザに倒れている。それだけ、免疫力、体力は弱まっているのだ。

 冷ストレスで体熱を奪うコンクリート校舎で、子供たちの心身は悲鳴を上げている。それは勤務する教師たちも同じだ。そこに通学を、勤務を強制される。本能的に身の危険を感じて登校拒否する子供が増えているのも当然だ。教師たちが病むのも当たり前だ。船瀬氏は、今、子供たちの悲鳴、教師たちの呻きが聞こえる気がするという。そうして、これら決定的事実に対して、建築界も、政界も、教育界も全く何の手も打ていない。それ以前に、これら衝撃的真実に、彼らは余りにも無知すぎる。無責任すぎる。スポンサーや政治圧力に怯えるマスコミも目をそらす。口をつぐむ。そして、彼らはいまだ全国で殺人コンクリート建築の建設を強行している。

 船瀬氏は、ここにも現代社会の陰湿な地獄を見るという。世界の建築界のトレンドは、すでにエコロジカルな木造建築に大きくシフトしている。日本でも、すでに高層木造ビルすら技術的に建設可能となっている。木造マンション、木造団地さらに木造校舎など、すぐにでも実現できるのだ。このような建築界の「木造革命」こそが、日本の未来を救う。


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