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どうしても伝えたい日本の真相(49)

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(49)コンクリート住宅は9年早く死んでいた!(島根大学報告)

 船瀬氏がコンクリートの恐ろしさに目覚めたのは、ある論文がきっかけとなった。

「マンションなどのコンクリート住宅に住む人は、木造住宅に住む人より9年早死にしている・・・・」

 耳を疑うとはこのことだ。

 驚愕のデータを発表したのは島根大学総合工学部の中尾哲也教授である。これは、団地や公営住宅なども同じ。コンクリート集合住宅群は、日本列島を埋め尽くしている。そこに住む人々は、何も知らないうちに、コンクリートにより寿命を約9年も縮めている。

 まさに、驚愕のデータと言うしかない。船瀬氏はすぐに島根に飛んだ。

 2002年2月19日、曇天。応対に現れた中尾教授は、ラフなセーター姿で、一目で実直な方だと知れた。

「住環境による平均寿命の違いは、あるのだろうか?」

 素朴な疑問が、彼をユニークな研究に着手させた。

 1988年、第1回アンケート調査。A:木造住宅=270件、B:コンクリート集合住宅=62件。

 質問したのは居住者の「死亡年齢」である。

 結果は、ショッキングだった。

「死亡年齢の平均」はA:木造住宅の方が、B:コンクリート集合住宅より、約11歳、事故死を除いても約9歳も高かった。

「びっくりしました。こんなに差が出るわけがない。しかし、平均をとって、これだけの差がある。相関がくっきり見えてくる。これは強いです」中尾教授)

 教授によれば、「強いデータ」と「弱いデータ」があるという。

「タバコを「吸う」「吸わない」リスクによって、肺がん発生率は約10倍差です。それでも死亡年齢の差は3倍ぐらい。癌全体でも約3年の差です。それに比べると9歳という数字は非常に大きい」(中尾教授)

 中尾教授は、この衝撃結果の論文を「居住性研究会」という学界に発表した。

「しかし、建築学界は完全黙殺でした。建築関係で唯一、これを取り上げたのは「建築ジャーナル」のみでした。」(中尾教授)

 しかし、学界の黙殺、マスコミの無視にひるむことなく、中尾教授は第2回目の調査に着手した。

 そのテーマは「木造率」と「寿命」「死因」の相関の究明だ。

 「木造率」とは、住宅全戸数に占める木造住宅の割合である。その結果、やはり、「木造率」が高いほど「平均寿命」も高いことが判明した。

 それらデータは「木造率が高い地域ほど、長生きしている」「木造が減り、コンクリート住宅が増えるほど、短命化している」ことを証明している。

「乳癌死」と「木造率」を比較すると、「木造率が減るほど、乳癌死が明らかに増えている」

 逆に言えば、木造の家に住む人は乳癌リスクが減少するといえる。

 中尾教授は次に「出生率」の差に着目した。

 40歳以下の親で、木造住宅71件、コンクリート住宅81件、合計152世帯の子供の数を調べた。その結果、木造住宅2・1人に対して、コンクリート住宅1・7人と、はっきり差が出た。出生率の差は、木造がコンクリートの1・24倍。つまり、木造に住むカップルの方が、生殖力が旺盛なのである。

 では、なぜ木造住宅とコンクリート住宅で、寿命、癌死、出生率に大差が出たのか?

 その謎を解く実験が存在する。

A:木製巣箱、B:金属巣箱、C:コンクリート巣箱の3つの素材で、マウスを育てて、その出生率を比較したものだ。(静岡大学農学部)

 巣箱は、各々10個。合計30個を同じ屋内に設置した。平均気温は25度C 前後。実験は以下のように行われた。各々の巣箱に、マウスのつがいを入れる。子供を産ませて、子供マウスがどのような成長するかを観察した。その結果は、生後20日で、生存率はA:85%、B:41%、C:7%と衝撃的な大差がついた。

A:木造での子マウスの生存率は、C:コンクリートの12倍強。

逆に言えば、コンクリート巣箱の生存率は、木製の12分の1以下と言う惨状だ。同じことが、コンクリート住宅の住民にも起こっているのである。だから、木造住宅に比べて早死にしていたのだ。


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