(5)闇の支配者=ハザールマフィア
ベンジャミン氏は、闇の支配者を以前は「サバタイ派マフィア」と呼んできたが、最近では「ハザールマフィア」で統一しているという。どうして、「ハザール」なのか?
ハザールは7世紀から10世紀にかけてカスピ海の北からコーカサス、黒海沿いに栄えた遊牧民族の国家である。もともとは遊牧系の古代宗教があった。その一つが「バール神」である。バール神は「悪魔」なのである。悪魔を崇め、人間を家畜の様に奴隷化した遊牧民族ヒクソスの流れを汲むのがハザールマフィアと言うことである。
現在のユダヤ教徒の大半を占めるのは、このハザール系ユダヤ人の子孫であり、パレスチナに住んでいたユダヤ人の子孫ではない。それがアシュケナージユダヤであり、実際、テルアビブ大学のユダヤ史の教授A・N・ポリアックが提唱した学説に依拠し、ハンガリー出身のユダヤ人作家アーサー・ケストラーの「ユダヤ人とは誰か」によって、東欧ユダヤ人ハザール起源説は広く知られるようになった。近年では、シュロモー・サンドによって書かれた「ユダヤ人の起源」でも、この説について説明されている。
イスラエルに関しては「半分がハザールマフィアの支配下にあって、もう半分は純粋なユダヤ教徒に守られている」と言うのが現状である。いずれにせよ、「闇の支配者」と「ハザールマフィア」は同一の存在であり、欧米覇権国家の権力中枢に巣食った「マフィア」は犯罪集団である。いわゆる、「イルミナティ」と言った秘密結社、ロスチャイルド一族、ロックフェラー一族、欧米の王族、企業家一族などもハザールマフィアの構成員であり、「闇の支配者」に含まれる。そして、アメリカに巣食ったハザールマフィアの一派がパパ・ブッシュ率いるナチス勢力なのである。
ブッシュのナチス勢力は、ハザールマフィアから生まれた勢力で、人類の9割を殺すと言う狂気の人口ハルマゲドン計画を立て、実行に移そうとした。そのため、2001・9・11のテロを仕掛けてアメリカを乗っ取ったのである。つまり、「ハザールマフィアのテロ派」は最も危険な思想を持っている。ヨーロッパ諸国を中心とするハザールマフィアたちはもっと穏健な考えを持っていたが、一時は、この悪魔の計画に加担した。
ナチスの犯罪の代表は、アウシュヴィッツである。アウシュヴィッツで特筆されるのは合理性である。そこにある思想は、いかに効率よく安価に大量に人間を殺すかで一貫している。経済削減のために女性の髪の毛でカツラを作り、死体から出た脂で石鹸を製造する。死体は肥料として再利用する。まるで「工場」のように管理するのである。つまり、家畜の処理場の運営マニュアルという印象を受けるのである。ここにナチスの特異性がある。それはハザール的な思考から出ている。
ハザールの思考は、少数で大多数を管理する遊牧民族的な発想をする。牛などの経済動物は効率性で管理する。乳牛ならば乳の出が悪いと殺処分にするし、雄は種牛以外は去勢する。家畜を使って利益を得れば牧場主が全て奪い取る。餌を減らして、鞭で叩いて恐怖で家畜を支配する。
その点、農耕民族の家畜の飼い方は違う。田畑を耕したり、荷物を運んだりする使役動物として家畜同様に大切に扱い、食料に困らなければ食べることもしない。文化の違いであるため、どちらが正しいというのではない。ナチスの根源に遊牧民の発想があると考えられる。古代の遊牧民たちに農耕民族の事を「草を食べる」ことから「羊人」と呼ぶ部族があった。この種族は人間を「家畜」として扱い、家畜のように管理していた。つまり、ハザールは農耕民族を管理する「羊飼い」として一神教を作り、その神に成りすますことで全体を支配してきたという。その原型は「謎の民族」ヒクソスにある。
ヒクソスはエジプト第2王朝の征服民族だが、そのヒクソスがエジプトから追い出されたとき、一緒に奴隷として連れてきたのが「ヘブライ人」達であり、彼らを奴隷にするために作ったのが「ユダヤ教」だという。ヒクソスは自らを「羊飼いの王」と呼んでいる。そして自分たち以外の人間を「ゴイム」と呼んできた。ゴイムとは「豚」を意味する。そのゴイムの証にしているのが「割礼」である。割礼には、戦争に負けた部族に施された屈辱的な意味があった。それでも未だに続けているのはユダヤ教徒がヒクソスの奴隷であり、家畜であるという印にもなっている。
ハザールマフィアは、遊牧民のルーツを持つゆえに宗教的儀式で必ず生贄と血を悪魔に捧げる。しかも他の人間を「羊人」、家畜と考えている。そうして胎児や子供を殺して、その血を飲んで自分たちが神の一族と証明する。実際、ユダヤ教の「過ぎ越しの祭」の時期を調べてみると、世界のどこかで虐殺事件が起こっている。ナチスの優生思想は人間を「家畜」と見做して、牧場主である自分たちの為なら彼らに何をしようと構わないというヒクソスの考え方に由来する。
ナチスは20世紀までヒトラーを総統にドイツで第3帝国を形成、優生思想に基づきヨーロッパを支配しようとしたが、それに失敗しアメリカへと根拠地を移した。そのアメリカではナチスの直系としてブッシュ一族が管理、パパ・ブッシュが総統となる。9・11を契機にナチスの総統であるパパ・ブッシュは、「闇の支配者」の指導的立場を手中にする。そうしてヒクソス的理想世界を実現するために狂気の人口ハルマゲドン計画を実行に移そうとしたのである。