(26)間違いだらけの日本介護ー15のポイント(1~7ポイント)
日本の介護の間違いを具体的に指摘する。それはざっと15ポイントにも達する。
①食べさせ過ぎ→老人に1日5食とは多すぎる!
高級老人ホームでは、1日5食も食べさせる。1日1食で生きている船瀬氏などは、食べ過ぎで死んでしまうだろう。古代ヨガの教えがある。「腹八分で医者いらず」「腹六分で老いを忘れる」「腹四分で神に近づく」
1935年、米コーネル大学のマッケイ教授は、腹六分のマウスは、腹十分のマウスより2倍長く生きることを立証した。つまり、食べる量を半分にすれば約2倍生きることができるのだ。
そのメカニズムは、1999年、長寿遺伝子(サーチュイン)発見で証明された。(マサチュセッツ工科大学・ガレンテ博士)
だから、老人に1日5食も無理に食べさせるのは「死ね」と言うことと同じだ。老人施設では、食欲の無い老人の口に、職員が無理やり食べ物を押し込んでいる。これは、立派な虐待である。少なくとも、1日1食から2食など、少食・断食の自由と権利を認めるべきだ。
②お肉食べ過ぎ→動物食は老人を殺す!
介護現場も、間違いだらけの栄養学に毒されている。フォイトは栄養学の父とされて今日に至っているが、その理論は出鱈目の極みである。今も栄養学の中心理論とされているから、悲喜劇はいまだ続いている。フォイト栄養学の決定的間違いは、肉食礼賛である。
「腐る」と言う漢字は、「消化器(府)」に「肉」が入った様を表している。それは腸内細菌の悪玉菌が、肉を餌に大増殖して発癌物質なども有毒物を発生させる状態を表している。老人に肉を食べさせるのは「死ね」と言うのに等しい。
③寝かせ切りは虐待だ→1日寝ると1年老ける!
75歳を超えて1日寝たきりは1年老けるといわれている。それは「廃用萎縮」という現象である。特に筋肉と骨格は使わないと急激に衰える。日本の老人介護では、わざと寝たきりにして、筋肉、骨力、そして生命力を奪っている。そして、日本の介護者、医療者は「寝かせすぎ」の恐ろしさに無頓着だ。こうして日本では意図的に寝たきり老人が大量生産され続けているのだ。ヨガの教えに「運動不足は緩慢な自殺である」 そして、「指1本でも動かせるなら全霊を込めて動かせ、すると全身の筋肉が連動してくる」
だから、寝たきり老人は、100円ショップで売っているハンドクリップを握って指、手、握力から鍛えることだ。すると、腕力から上半身、そして下半身と筋肉が次第に発達してくる。さらに、筋肉は若返りホルモン、マイオカインを分泌する。
④座りすぎほど老ける→座る時間が長い人ほど早死にする!
日本は座りすぎ天国である。筋肉は老化しないが、退化する。鍛えれば筋力もアップする。デスクワークが長い人は、立ち机がおすすめだ。これは欧米オフィスなどで急速に普及している。立って、しゃがんでの1日50回のスクワットを行えば脚の理想筋トレとなる。
⑤かまいすぎ→完全介護は最悪介護である!
日本の介護現場では、「何でもしてやること」が福祉だと勘違いしている。「病院で病人がなぜ治らないのか?→それは病人扱いするからである」
ヨガ道場では、一切病人扱いしない。老人扱いするから老人になるのだ。船瀬氏は老人施設で介護士が一人一人、全身を洗ってあげると聞いて、唖然としたという。「体くらい自分で洗わせたら」と言いたい。「何でもしてもらえば、何もできなくなる」のは当たり前の話である。
⑥甘やかしすぎ→心が赤ちゃんに逆戻りし、認知症も進む!
老人介護施設では、介護士さんたちは、本当にやさしい。しかし、この甘やかしが、老人の依存性を高め、次第に心が赤ちゃん返りをする。それは認知症、ボケなど退行現象を引き起こす。特に老人に幼児語で話しかけてはいけない。それは幼児化、つまり、退行現象に拍車をかけてしまう。
⑦洗いすぎ→皮膚病、禿、白髪の元凶である!
皮膚科医は、アトピーの最大原因は、洗いすぎだという。さらに合成洗剤配合のボデイソープなどは最悪だ。具体的に弱酸性ビオレなどは最悪だ。それは、皮膚刺激の強い合成洗剤だからだ。体をゴシゴシ合成洗剤で洗うと、皮膚の保護層(バリアゾーン)が破壊され、奪われてしまう。そこには20種以上の常在菌が住みついて、外部の悪玉菌の侵入を防いでいる。体を洗いすぎると、この常在菌まで取り去ってしまい、皮膚はむき出し、無防備となる。そこに有害菌が棲みついて湿疹やアトピーなどの皮膚疾患の原因となる。
チベットなどの入浴習慣のない国では、アトピー患者はゼロである。タレントのタモリは入浴しても体を洗わないことで有名だ。それでも汚れの8割は落ちる。だから風呂でゴシゴシ体を洗うのは狂気の沙汰なのである。因みに船瀬氏もタモリ方式だという。過去40年間、風呂に入ったことがない。さらに頭も1年間に4回しか洗わないという。だから67歳で禿げも白髪もなく、黒々艶々しているという。介護現場でもこのタモリ方式を採用すべきである。