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どうしても伝えたい日本の真相(22)

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(22)蜜蜂消滅で、農業は壊滅、人類は死滅の恐怖

 ネオニコチノイドが悪魔の農薬として全世界の注目を集めたのは、蜜蜂の大量死が相次いだからだ。

蜜蜂は農業にとって害虫でも何でもない。それどころか、花粉を運び作物を受粉させる貴重な働きを担っている益虫である。全世界で栽培されている作物の100種類以上は、蜜蜂の受粉に頼っている。すなわち、蜜蜂が消滅することは、人類の農業が壊滅することに等しい。異変はまず北米で勃発した。

 2007年10月から、蜜蜂が一夜にして忽然と姿を消す怪奇現象が全米で続発した。そしてわずか半年間で、全米で養蜂されていた蜜蜂の4分の1が消え失せた。

 2007年4月11日、AFP時事(ワシントン10日)は事態の深刻さに警鐘を鳴らしている。

「米国で最近、原因不明で蜜蜂が激減する現象が発生して、養蜂家たちを悩ませている」

 被害は22州から、全米へと拡大していった。蜜蜂パニックは米国議会でも取り上げられた。農業委員会は蜜蜂消滅に関して、公聴会を開催。米農務省の科学者ジェフリー・ベティス氏は、こう警鐘を乱打した。

「人類の食糧3分の1は植物に依存している。蜜蜂は、これら植物の80%の受粉にかかわっている」「蜜蜂産業は存亡の危機にある。原因究明が焦眉の急である」

 天才物理学者アインシュタインも「蜜蜂が消滅したら、4年以内に人類も壊滅する」と警告したと伝えられている。その警句は、誇張でも何でもない。蜜蜂の受粉活動が、農業生産を支えているのだ。米国だけでも、蜜蜂の経済効果は1兆8000億円と試算される。

 蜜蜂消滅はアメリカだけではなく全世界でも報告が相次いでいる。原因についても、様々な説が乱れ飛んだ。ウイルス説、病原菌説、寄生虫説、温暖化説。電磁波説などである。今にして思えば、真犯人を隠すために意図的に流されたカモフラージュのデマの数々だった。しかし、蜜蜂大量消滅の真犯人は、あっけなく判明した。「新型農薬ネオニコチノイドが蜜蜂大量死の原因である」

 フランス最高裁は、2006年4月29日、決定的判決を下した。さらに、ネオニコチノイド系農薬(ゴーシュ)の使用禁止を命じた。これら新型農薬登場の背景には、従来の有機リン系農薬などの規制が厳しくなったことがある。さらに病害虫が、耐性をかk得したことも原因の一つだ。このネオニコチノイド系農薬には、次の特徴がある。

①致死毒性が強い。

②半径4㎞の蜜蜂は全滅。

③無臭で気付かない。

④水性で拡散する→水を飲んで蜜蜂などは死滅

⑤神経毒で帰巣不能→蜂は方向感覚を失う

 蜜蜂大量死でも蜂は神経を冒され、方向感覚を喪失して、帰巣できず死滅したとみられている。

 それは人間と無関係ではない。昆虫も人間も、中枢神経、末梢神経があり共通している。さらに神経細胞間の伝達物質アセチルコリンなどは、両者にとって重要な働きをしている。その働きがネオニコチノイドの神経毒性で阻害され、様々な神経症状が出現する。つまり、ネオニコチノイドは昆虫も人も狂わせる。

 蜜蜂大量消滅という危険を冒してまでも、新型ネオニコチノイド農薬を普及させるメリットはあるのか?

 その殺虫効果を比較する実験がある。

 全く無処理(無農薬)と比べて、ネオニコチノイド投与作物も殺虫効果はたった10日で元通り。無処理区と同じになっている。だから、使用自体が無意味なのだ。自然農法(天然農法)と比較した結果がある。

 害虫アブラムシに天敵(コレマンアブラバチ)を放つと、アブラムシは全滅している。それに対して、天敵ゼロでネオニコチノイドのみだと、1か月ほどで害虫アブラムシは爆発的に激増する。害虫が自らのDNAを組み替え、ネオニコチノイド毒性に耐性獲得したからだ。だから、ネオニコチノイドは、天敵農法に完敗と言う無残な結果に終わった。つまり、ネオニコチノイドの効果は自然農法に全くかなわない。なら、天敵農法などのような自然農法を推進すれば済む。ネオニコチノイドの恐ろしいのは、効果がないのに、毒性が桁外れに強いことである。

①急性毒性→イミダクロプリドを動物に経口投与すると、無気力、呼吸困難、運動失調、震え、引付、けいれんなどの症状が現れる。

②流産増加→妊娠ウサギに経口投与すると流産が3倍増える。

③骨格異常→生まれた赤ん坊には骨格異常などの奇形が発現する。

④発育未熟→投与した母ラットから生まれた子の体重は非投与群の半分である。

⑤変異原性→DNA化学結合の損傷を増加させる。

⑥分解物は強毒→分解物の毒性はネオニコチノイドより強毒。

⑦成長阻害→超低濃度0・3PPBで隊長・体重に発育障害(エビ)

⑧精子奇形→精子の奇形率が低濃度で激増する(ミミズ)

⑨土壌汚染→1年間使用で土壌汚染は減少せず、地下水で移動し水源汚染する。

⑩農薬耐性→害虫はネオニコチノイド使用で2年で耐性を獲得する。(ミシガン州実験)

 つまり、ネオニコチノイド農薬は効果がゼロで、害虫も2年で耐性を持ち、毒性は悪魔的に多い。有害無益なのだ。なのに、使用はうなぎのぼりに増えている。


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