(3)「医薬品添付文書」も認める毒性の数々
船瀬氏は著書「買ってはいけない」で、味の素を批判した。すると、味の素社は、執拗に抗議してきた。そして「中華料理店症候群などは存在しない」と、平然と言う。暴力バーでホステスが味の素を酒に入れて客を悪酔いさせた事件にも「そのような事実は一切ない」と抗議してきたが、新聞記事を示すと沈黙したという。
脳生理学で「神経毒」として知られるグルタミン酸ナトリウムを、「そんな毒性はない!」と言い張るのは、実に滑稽だ。
味の素の毒性を決定的に証明する公的文書もある。
実は、グルタミン酸ナトリウムは「医薬品」としても認可されている。用途は「高アンモニア血症改善剤」で、その「医薬品添付文書」には、副作用として次の記載がある。
(副作用)
①精神神経系→しびれ感、顔面のつっぱり感、熱感、頭痛等が現れることがある。
②消化系→悪心(胸のむかつき)、嘔吐等が現れることがある。
③その他→心悸亢進(激しい動悸)、胸部不快感が現れることがある。
④覚せい作用→猫に静脈注射をすると皮質脳波に覚醒波および速波が出現。中枢(脳)に対し、覚醒的に作用すると思われる。
グルタミン酸ナトリウムを患者に投与した臨床報告でも51・7%(120例中62例)と、きわめて高率で、悪心、嘔吐、頭痛、しびれ感などの副作用発症が報告されている。
グルタミン酸ナトリウム(味の素)の毒性は、薬事法で添付が義務付けられている「医薬品添付文書」ですら、明確に指摘、警告している。それなのに、「毒性はない」と言い張る味の素社の主張には呆れ果てたという。そこには、巨大なマスコミをも支配する広告主として、黒を白と言いくるめる驕りがある。断じて許せない。
「頭痛」「しびれ」「嘔吐」など、中華料理店症候群などの症状は、味の素の神経毒による急性症状だ。しかし、本当に恐ろしいのは慢性毒性そして後遺症である。それは、脳損傷や破壊によってもたらされる様々な副次症状である。それは、甲状腺や副腎などの重量低下、ホルモン類の著しい減少、不妊などの生殖異常が報告されている。さらに、ビタミン欠乏症、指がくっつくなどの骨格異常、染色体異常、催奇形性、脱脳症、口唇裂、無眼球症、腎臓障害、痛風、網膜異常などである。
味の素による脳破壊は、これほど異様な後遺症の数々をもたらす恐れがあるのだ。たかが化学調味料と軽く見るわけにはいかない。味の素は明らかに脳を破壊する。つまり、頭を悪くするのだ。ところが、船瀬氏の子供のころは、「味の素を食べると頭がよくなる」と言われていた。だから、漬物などに直接、雪が降ったようにかけ、さらに醤油をかけて、食べていたものだ。「頭がよくなる」などのデマ情報は、味の素社が流したものだろう。マスコミを使った洗脳は恐ろしい。船瀬氏は幼い子供心でそれを信じていたのだった。
これら後遺症の数々を見て気づくことは、「環境ホルモン作用とそっくり」と言う事実である。船瀬氏は味の素には内分泌攪乱作用があると疑っている。味の素の環境ホルモン毒性を立証する論文も存在する。
「幼仔期に10日間味の素を投与したマウスは体重が対象の2倍近くに増加し、体長は対象より10%短く、メスは不妊になった」(井上稔他「グルタミン酸ソーダによるマウス胎仔の脳障害と生後発育異常」より)
これまで隠されてきた衝撃毒性と言える。
「胎生18日、味の素処理群では雌雄ともに体重増加が著しく、尾長は有意に短い。うち雄2例は著しい肥満を示し対象の平均体重より3倍以上重くなった」(同要約)
肥満が世界に爆発的に増加している。加工食品に潜む味の素が異常肥満の元凶の一つではないか。味の素には、さらなる危険性も潜んでいる。それは油と加熱すると、強力発癌物質を生成するという意外な毒性である。これは同志社大学理工学部の西岡一共助が突き止めた化学調味料の盲点である。
突然変異した細菌コロニー数は250℃ではゼロなのに、400℃まで加熱すると140個と桁外れの突然変異原性を示した。これは、「味の素+油」を高温加熱すると強力発癌物質発生を立証する。味の素単位でも約1000も突然変異コロニーが激増している。それに対して油だけの加熱では、全く細菌コロニーに変化はない。だから、味の素の加熱は確実に発癌物質を発生させる。味の素入りのタレを振り掛けるバーベキューや焼き肉などが心配だ。