(26)「武装ドローン」に襲撃されたロシア軍シリア基地
2017年4月の米中首脳会談中、トランプ政権はシリアへのミサイル攻撃を行った。アメリカ政府は「シリアのアサド政権が、一般市民に化学兵器を使用したため」として、攻撃の正当性を主張した。さらに、「化学兵器使用によって、幼い子供たちが犠牲になった」とシリアを強く非難した。
しかし、その証拠とされた映像を分析したスウェーデンの人権医師団体は、「ビデオに映し出されているどの幼児にも化学兵器の被害者であるという兆候は見受けられず、アヘン剤の大量摂取で昏睡している状態である」との見解を示した。また、「映像の中で行われている「偽の医療行為」が子供の命を奪ったのではないか」として、「やらせ映像」を製作するために「意図的な殺人行為が行われている」と断じている。
ベンジャミン氏の情報によれば、この空爆は、アメリカとロシアを戦争に誘導して第3次世界大戦を引き起こそうと目論むハザールマフィアが起こしたものである。
ペンタゴン筋からの情報によれば、アメリカ艦隊の艦長の一人がハザールマフィアに買収されて、ミサイル発射を強行した可能性があるという。アメリカ軍のトップであるジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長が攻撃の事実を知ったのは、攻撃開始から15分も経過した後だったようである。
また別の情報によれば、シリア空爆の命令を出したのはトランプである。つまり、「少女レイプ事件」の証拠を突きつけられて、ハザールマフィアに脅されていたというのだ。
さらに、2017年9月の国連総会で、トランプがイラクやベネゼエラに対して攻撃的な演説をして物議を醸しだしている最中、シリアでは「アメリカの秘密部隊」が、ロシア軍兵士29人を捕虜にしようと動いていた事件が報じられた。
これもハザールマフィアがアメリカ軍とロシア軍との間に戦争を引き起こそうと画策した工作であろう。この事件を受けて、ロシアとシリアの特殊部隊及び空軍が、直ちに救出作戦を開始した。そして、アメリカ軍兵士850人、戦車や武器のほか、火薬庫などを含む187の標的を攻撃したのである。結果、ハザールマフィアの工作は未遂に終わったという。
ペンタゴン筋やロシア政府筋からの情報を総合すると、アメリカ軍とロシア軍による政治家抜きの話し合いが行われ、全面戦争は回避されたということである。いずれにせよ、シリアがアメリカにとって生命線であることは変わらない。
シリアにおける既得権益の維持と言う点は、アメリカ軍とハザールマフィア双方で共通している。実際、2018年になっても、アメリカ軍は、ロシアとの約束を破ったままシリア駐留を続けている。同年1月5日から6日夜半にかけて、十数機の武装したドローンがシリアのロシア軍基地、フメイミム空軍基地を攻撃し、2人の兵士が死亡した。ロシア政府は、そのドローンの高い操縦性能と、GPSシステムによる爆弾投下制御プログラムについて、先進国だけが持つ相当に高い技術であると分析し、さらに、攻撃時に、アメリカ軍の哨戒機ポセイドンがシリアの湾岸都市タルトゥースとフメイミム間の上空で4時間以上パトロールしていたと、アメリカ軍の関与をほのめかした。
この事件は、中東諸国での影響力低下に焦りを覚えた一部アメリカ軍、もしくはイスラエル軍による「暴走」であった可能性が高い。
このようにシリア問題は、アメリカ軍とハザールマフィアの思惑や動きが入れ乱れる中、ロシアとの緊迫した関係も絡むという複雑な情勢となっているのだ。