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マネーカースト(16)

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(16)「民間銀行」FRBに奪われた「ドル発行権」

 アメリカの政治中枢を掌握したロスチャイルド一族は、アメリカ支配計画の仕上げへと駒を進める。「ドルシステム」の構築である。

 1907年10月、アメリカで大物投資家による銅精製企業の株買い占めを発端とした金融恐慌が発生する。株価は前年最高値に対して50%まで暴落し、恐慌はアメリカ全土へと拡大、州銀行、地方銀行、証券会社をはじめとする多くの企業が倒産した。この恐慌で発生した失業者は、300万人とも400万人ともいわれている。

 この恐慌をきっかけにして、ロスチャイルド率いる「シティ」勢力はアメリカの「ドル発行権」の奪取を画策する。手始めに「今後、支払いには中央銀行が発行する「金兌換」紙幣しか受け付けない」と発表した。当時、アメリカには中央銀行が存在せず、各州の代表的な民間銀行が独自に「銀兌換」紙幣を発行していた。しかし、世界の銀行であったシティが「民間銀行の銀兌換紙幣は信用できない」と一方的に引き受けを拒否した。これは事実上、既成の銀行に対する死刑宣告に等しいものであった。

 1913年、その会議に出席したウッドロウ・ウィルソンが、モルガンやポール・ウォーバーグ、ジョン・ロックフェラーら金融界の黒幕が秘密会議を開き、中央銀行設立の計画が立てられる。同年、ウィルソン大統領は「オーウェン・グラス法」に独断で署名してしまう。ここに、アメリカを12地区に分割して、それぞれに連邦準備銀行を作り、その上部に連邦準備制度理事会(FRB)を置く連邦準備制度が成立した。

 「連邦準備制度」と言う名称からは公的機関と言う印象を受けるが、12行ある連邦準備銀行は全くの民間銀行である。さらに株主になれるのは民間の金融業者だけであり、政府は株を持ってはいけないと法律で決められている。つまり、アメリカの中央銀行であるFRBは完全な民間企業なのである。

 ではなぜ、政府管轄の中央銀行にしなかったのか? FRBの説明では、当時のアメリカには金兌換紙幣を発行できるだけの金がなかったからとしている。そのため、仕方なく大量の金を持つ資本家に株を売却したというのだ。その株主は、すべて「シティ」の勢力である。結果、各州の州銀行はもとより、アメリカ政府すらドルを発行する権利を失った。ドルの発行権を持っているのは、民間企業であるFRBのみとなったのだ。

 オーウェン・グラス法に署名したウイルソン大統領は後年、「私は最も不幸な人間だ。うっかりしてこの国をダメにしてしまった。この偉大な産業国家は、金融制度に支配されてしまった」と激しく悔やんだという。アメリカ経済、ひいては世界経済の未来をハザールマフィアの手に渡してしまったという、取り返しのつかない「うっかり」である。

 FRBがロスチャイルド銀行(イギリス)、ロスチャイルド銀行(ドイツ)、ラザード(アメリカ)、クーン・ローブ(アメリカ)、ウォーバーグ(オランダ)、ウォーバーグ(ドイツ)、ゴールドマン・サックス(アメリカ)、チェース・マンハッタン銀行(アメリカ)と、FRBの大株主の大半がロスチャイルド率いる「シティ」勢力の国際金融資本である。


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