(32)普及させるな!「サンシャイン計画」の謀略
「エコエネルギーQ&A」をまとめて、その病理の一端がわかった。日本では、かって「サンシャイン計画」なるものが推進された。その名の通り、自然エネルギーを導入しようという呼びかけであり、国家主導で行われたキャンペーンプロジェクトだ。これを見れば、誰でも政府が自然エネルギー導入に積極的だと確信する。しかし、その正体は真逆だった。船瀬氏はそこで報告された自然エネルギー開発コストが、世界に比べてあまりに割高なのに首をひねった。そして、疑問は一気に解けた。「これはアンチのネガティブ・キャンペーンだ!」 表向きは「普及させよう!」だが、本音は「普及させないぞ!」であった。そのため「サンシャイン計画」で試作された太陽光、太陽熱、風力発電・・・など、どれもこれも、驚くほどコストがかけられている。それは、協力企業も同じだった。東北電力の風力発電コストが1kW/H、30円近くもかかっており、世界の数倍も高い。写真を見ると発電装置まで、立派な舗装道路が引かれている。そこで、電力会社に「道路建築費は発電コストに含まれていませんね」と尋ねると「いいえ、発電コストです」に、唖然としたという。道路建築費まで含めて、コストを膨らませて、「風力発電は、こんなにコストが高くて実用化は無理」と公表していたのだ。マスコミも、その内実は一切チェックせず、「風力発電は高コストがネック」と報道する。国民は「やはり、風力は高すぎる。それなら原発の方が安上がりだ」と、またもや洗脳される。
あきれ果てた悪質なネガティブ・キャンペーンである。これは、国家ぐるみでマスコミまで抱き込んだ詐欺犯罪だ。コロリと騙された国民も、いい面の皮である。そのあと、政府は「ムーンライト計画」なども行ったが、これも同じくネガティブ・キャンペーンであった。つまり、再生可能エネルギーを導入させないための悪質な謀略戦術だった。その結果が、目を覆うばかりの自然エネルギー開発・導入の立ち遅れである。こうして、日本は世界から置いてけぼり、落ちこぼれとなってしまった。このような悪質ネガティブ・キャンペーンを仕掛けたのは、日本の政界、財界、学界さらにマスコミに潜み、巣くうフリーメーソンやイルミナティさらにその協力者たちだろう。ロスチャイルドは世界の原子力利権を一手に掌握している。だから、この日本人洗脳作戦ネガティブ・キャンペーンは、ロスチャイルド一派が背後で仕掛けたものと確信する。
その証拠が、正力松太郎の暗躍だ。戦前、戦中は、特高警察幹部として共産党狩りなどに奔走し、A級戦犯として、死刑台への道を待つ身だった。それが突然、巣鴨プリズンから釈放され、同時に裏門から連れ出されたのが岸信介、児玉誉士夫である。3人はGHQ司令部に連れていかれ、要求された司法取引に応じることで、絞首刑を免れたのである。岸は首相になって、アメリカと軍事同盟を結ぶこと。児玉は戦後右翼を束ねてアメリカに尽くす暴力装置とする。正力は所有する読売新聞などを通じて原発神話の世論を操作する。
戦後、メデイア界のドンとしてマスコミに君臨した正力は、売国奴であった。彼にはCIA工作員として別名があった。それが「ポダム」である。日本で暗躍するCIAスパイたちは、彼をこの暗号名で呼んでいた。戦後メデイア、特に読売グループは全社を挙げて原子力推進キャンペーンを展開した。その巧妙さを、船瀬氏は「原発マフィア」と言う本で暴いた。原発の暗部は、ほとんど暴いたと自負するという。この謀略で、核エネルギーを推進するロスチャイルドと、石油利権を死守するロックフェラーの2大財閥が、戦後日本のエネルギーの2大命脈を握っていたことがわかる。だから、双頭の悪魔は日本が石油・ウランから逸脱することを、一切許さなかった。「サンシャイン計画」「ムーンライト計画」のネガティブ・キャンペーンも、この日本エネルギー支配の流れから仕組まれたのだ。今でも、風力発電を初め、自然エネルギーを開発、導入しようとすると、二重、三重の規制、足枷が邪魔をする。彼らはやらせないための仕掛けを幾重にも準備しているのだ。「中央官庁の課長以上は、フリーメーソンですよ」と中丸薫氏の言葉が耳によみがえる。市民が、このことに気づかない限り、日本は自然エネルギー開発競争から大きく取り残されることは間違いない。