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世界皇帝の死(23)

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(23)日本でも350m、70回の超高層ビル出現

 木造ビルラッシュ。世界の建築界の2017年ショックを象徴する動きが日本でもあった。2018年2月、突然、テレビニュースで仰天の映像が流れた。超高層木造ビルのCG映像である。その高さ350メートル、70階建て、立方体のシンプルな構造ながら迫力満点だ。それは東京タワー333mをもしのぐ。そんな木造ビルが東京中心街に出現するのも夢物語ではなくなった。構想を発表したのは住友林業だ。同社は、創業から350年を迎える2041年を記念して、超高層木造ビルを建築する。

「一般の木造注文住宅、約8000棟分に当たる木材を使い、国産木材の活用で林業の活性化につなげる」「一部の部材には鋼材を使うが全体の9割を木材とする。述べ床面積は45万5000平米。オフィス、店舗、ホテル、住宅が入る想定。総工費は約6000億円と試算」「実現すれば、日本で一番高いビルとなる」 ついに、日本建築界の大物も動き始めた。

 この突然の発表に、日本政府の180度方向転換を感じる。それも大慌てで舵を切っている。「コンクリートから木へ」の方向転換である。その背景にあるのは魔王ロックフェラーの死であろう。自民党政府は戦後、ことごとく木造建築を妨害してきた。その典型が1951年の「木造禁止令」だ。時の青年代議士、田中角栄が議員立法で成立させた悪法である。それは「公共建築物に関する法律・・・」云々と言う名称であった。しかし、その内容は露骨な木造建築潰しだった。つまり、「公共建築は地域の如何を問わず、耐火、堅牢であるべし」「燃える木造建築は、全国どこでも公共建築には禁止」と言う恐るべき内容だった。この悪法により、役場、庁舎から学校まですべて鉄筋コンクリートと化してしまった。

 心ある人は、それからの36年間を「木造の暗黒時代」と呼んでいる。田中角栄代議士を陰から操っていたのがコンクリート、鉄鋼利権だった。それは間違いない。だから、田中派の事務所は砂防会館に置かれていた。ここぞ、まさにダムすなわち鉄筋コンクリート利権の総本山なのだ。そして、自民党はアメリカ占領軍の傀儡政権だった。そのアメリカを支配してきたのがイルミナティの頭領デイヴィッド・ロックフェラーなのだ。つまり、自民党政府などは魔王の手駒に過ぎなかった。戦後、CIAの工作員だった岸信介を通じて、約20億円ものCIAの秘密工作資金が時の自民党に流れたのは、歴史の秘話である。その悪の帝王の死は、日本支配のタガが外れたことを意味する。車がガソリン車からEVにシフト・チェンジしたように、建築もコンクリートから木造へシフトしたのだ。この急激な流れは誰にも止められない。船瀬氏が提案する「火の文明」から「緑の文明」へのシフトが建築の世界でも始まったのだ。

 欧米が「木造都市」へシフトしている理由は次のとおりである。

①脱石油→木造ビルは鉄やコンクリートビルより省エネで、結果的に脱石油につながる。

②建築コスト→鉄筋コンクリートビルはコストも時間も大幅にかかる。木造ビルはパネルや木骨素材を組み立てていくだけでスピードが桁外れに早い。

③建築寿命→コンクリートは50年、木は100年である。鉄筋コンクリートは、内部の鉄筋がさびて膨張し、中からコンクリートを破壊するからである。木は1000年以上建造物を支え続ける。法隆寺が1300年たっても見事に残っている。

④建築スピード→木造建築のスピードは驚異的である。KES工法など、店舗建築なら1日で棟上げとなる。

⑤安全性→コンクリートは体熱を奪う「冷ストレス」と言う隠された欠陥がある。

⑥耐震性→木造ビルの耐震性能も驚異的である。鉄筋コンクリートが地震に脆いのは自重の慣性力で破壊されるからである。なお、鉄骨ビルの致命的欠陥は手抜き溶接にある。日本の鉄骨ビルの9割以上は鈍ら溶接である。だから、地震の直撃に耐え切れず破断し、崩壊する。

⑦審美性→木造建築はデザイン性も優れている。

⑧再生性→木造には再生性がある。

⑨ヒートアイランド→コンクリート都市は真夏の日差しの熱を蓄熱する。そのため都市部だけが異常に気温が上昇して灼熱地獄と化す。木造都市は蓄熱せず、快適な都市環境が保たれる。

⑩断熱・防音→木材の内部は微細な空洞であり、そのため断熱・防音性能にも優れている。コンクリートは不合格である。


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