(7)アメリカ空軍のUFO研究ー安全保障にかかわらない範囲でしか情報は公開されていない!
飛鳥「お待たせしました。高野誠鮮さんです。羽咋市の、僕はUFO館と呼んでいるのですが、正式には「コスモアイル羽咋」ですね」
高野「そうです」
飛鳥「そこの会場でツアーがありまして、僕と三上編集長と3人で行きました。相当レアな話が結構あったんです。今回もそういうものを期待しております。それでは、高野誠鮮さんにUFOと宇宙人についてお話を伺いたいと思います。ではよろしくお願いします」(拍手)
高野「僕はUFOなんて信じていなかったのです。危ない人の集団だと思っていました。ですが、森脇十九男さんに会って「これは問題の本質が違うのではないか」と思ったのです。僕が初めて「これはちょっと違うぞ」と思い始めたのは政治・軍事問題でした。取り扱いの仕方が全然違うんです。当時、日本ではどこも扱っていない。でも、アメリカ下院の小委員会で、1966年とか68年に、最初は秘密会議をやっていて、後々公開されています。議事録を見ると、ちゃんと出ているのです。最初に機密会議にするかどうかの問答もしています。政治家も随分かかわっているし、これはちょっと温度差がありすぎるなと僕は思っていました。当時、外務省で、イギリスにいた黄田多喜男先生が「アメリカやイギリスはこれほど真剣に扱っているのに、日本政府は何をやってるんだ」と言ってハッパをかけたのですが、たまたま日付が4月1日だったので、エイプリルフールと勘違いされて、外務省の中では誰も取り上げようとしなかったということもあります。ダディング卿、これがイギリスの貴族院議員ですが、ここではかなり深刻な問題として摑まえていました。
もう一度、UFO問題を整理しておきます。今日はスライドを持ってきたので、それを見ながらお話を進めたいと思います。アメリカ空軍では正式にいろいろなプロジェクトが立ち上がっています。サイン計画、グラッジ、トゥインクル、ブルーブックという計画がずっと動いています。この結末は何かというと、詰まるところ、「UFOはいませんでした」というところに話を落とし込んだんです。諸般の事情、いろいろな大学の研究の結果、「やっぱりUFOはいなかった」というのが1969年の軍の正式な発表です。
ところが問題が起こりました。プルジェクト・ブルーブックは、国の安全保障にかかわらないようなUFOの情報は公開します。安全保障にかかわるようなUFO情報は公開しない方向です。つまり、ブルーブックで発表されるものは、よた話に近いものです。発表しても全く影響がないものが発表されているのです。発表されない内容とは何か? これはすべて公開された公文書です。1969年に全米のすべての新聞報道でプレスリリースが出ました。「アメリカ空軍は、もう二度とUFOの調査・研究をしません。他の惑星系から来ているという証拠は、長年調査をしましたが、1つもありませんでした。UFOは誤認です」という発表です。69年にやめたのに、78年文書ではやめるどころか機密扱いにしています。つまり、安全保障にかかわるものは国民や議会に一切発表しなくていいのです。大衆や議会から隠さねばいけないのは、ここにいろいろな問題が含まれているからだと僕は思っています。
これは民間の「UFO隠蔽政策に反対する市民の会」がコロンビア地方特別裁判所でNSA(国家安全保障局)を相手とって訴訟を起こした時の非公開審理の宣誓供述書です。NSAの政治部長がこういう理由でUFOの情報公開できませんという宣誓供述書を出しました。これがおかしいのは、理由が黒塗りされていて読めないのです」
*いわゆるのり弁状態だということです。