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日本と天皇家の機密(28)

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(28)フランス人が驚愕した、特攻隊員たちの自己犠牲の精神(畠田氏)

 もう一つ雨の一滴をお話しします。1944年10月21日から1945年8月の終戦まで、戦死者は4000人とも6000人ともいわれております。これは全員10代後半から20代前半の青年たちです。これを特攻といいます。海軍予科練2531名、私は5歳でこれに憧れました。日本の国のために、私たちの兄ちゃんは死んでいったんだ。私は5歳でしたが、熱く心は燃えていたんです。僕も17~18歳ならば、喜んで零戦に乗りたいと、予科練の歌を歌って意気盛んだったんです。B-29が大阪の空に飛んできて爆弾を落として、私は逃げ回りましたが、何とかしなければならないと思った。母親に防空壕に逃げようといいました。しかし、防空壕に逃げていたら、丸焼けになっておりました。近くの公園に逃げたので、私の家族は助かりました。しかし、大阪の3月の空襲で、私の家は全部なくなりました。私たち5人家族が、4畳半で何十年過ごしたと思いますか? 貧しさの中、芋を食べて、麦なんかまだなかったんです。

 終戦後、私よりもっとひどい目にあったのは、成長盛りの10歳の兄や15歳の姉たちです。5歳の私はまだ成長盛りではありません。おなかがすけば泣き叫びますが、10歳や15歳の兄や姉たちの苦しみは大変です。どのようにしてその時を過ごされたのか、私はただ頭が下がるのみです。

 海軍予科練2531名、陸軍少年飛行兵1417名、戦車船舶などを含めると、海軍4156名、陸軍1689名が散華したんです。フランスのジャーナリストのベルナール・ミロー氏はこう言っています。

「多数の敵を一種の人間爆弾と化して敵に飛びかかる行動ではない。真の特徴は、その行動の成就のために、数か月も前から決心がなされていたこと。西洋人には最も受け入れがたい点である。戦場での勇敢な死を選ぶ例は祖国愛を示すものが多くある。死以外にない状況のもとにあっての例は数多い。退いて逃れるすべを絶たれてしまった場合の自己犠牲は称賛されてしかるべきもの、尊敬せざるを得ない」

 彼は「神風」という本を書いています。私はその本を読みましたが、私の魂を揺さぶる内容で満ちています。私は決して戦争を美化しているわけではありません。しかし、そういう状況の下で、若者がどのように生きていったのかに胸が打たれるんです。私は貨物船でソロモン群島の間を通るときに、このあたりで若者が死んでいったんだなと思って海を見ておりました。

 アンドレー・マルローというフランス人でレジスタン運動家で文化相になった有名人は、こう言っています。

「日本は大東亜戦争で負けたが、その代わり何物にも代えがたいものを得た。それは世界のどんな国もまねできない特攻攻撃隊である。スターリン主義者たちにせよ、ナチス党員たちにせよ、結局は権力を手に入れるための行動であった。日本の特攻隊員たちはファナティックだったであろうか? 断じて違う。彼らには権勢欲と名誉欲などかけらもなかった。祖国を憂える尊い情熱があるだけだった。代償を求めない純粋な行為、そこにこそ真の偉大さがあり、逆上と紙一重のファナティズムとは根本的に異質である。人間はいつでも偉大さを失ってはならないのだ。戦後フランス大臣として初めて日本を訪れた時、私はこのことを特に陛下に申し上げておいた」

 台湾生まれの黄文雄さんは、なぜ日本人にこのような特攻が可能であったのかについて、日本人の死生観、武士道などの伝統が大きくかかわっているという。

 あなたは子供のために命を捨てられますか? この10代の青年は、妹弟のために命を捨てたのです。天皇陛下のために命を捨てたというのは大義名分です。それもある意味で国の形をつくために必要だった。あの若い青年たちが命を捧げていたからこそ、私たちの日本という国が今あるわけです。70数年前に、10代後半から20代前半の青年たちが命をささげた。頭脳明晰、五体満足、どこから見ても優秀な青年たちです。成績はトップクラス、目も1・5から2・0、聴覚、精神力、全部テストして合格した人たちなんです。その若者たちが自ら進んで死を選んだんです。ある人は洗脳といいます。どのように考えても、その方たちがいたからこそ、私たちはこの国で、世界から称賛される国民の1人なんです。世界を旅されたら、私たちの国がどんなに素晴らしい国かわかるでしょう。

 私がニュージーランドの友人の教会で座っていたら、日本人の女性が「日本は悪い国です。暗黒で、悪魔的で、精神的にも非常に幼いです。偶像礼排をしているみじめな国です」というのです。私は腹が立ってきて、椅子から立ち上がりそうになりました。日本人の女性が日本の悪口を言い始めているんです。私は腹に据えかねながらも終わるのを待ちました。終わってランチタイムになり、そのはけ口として友人たちに「あれをどう思う?」というと、友人たちも「ノーグッド」と言っていました。自分の国をあんな風にいう人はダメです。誰一人彼女を尊敬していませんでした。

 私はニュージーランドでも、教会に行きますと日本の自慢話をします。日本はどれだけ素晴らしいか。日本はいろいろなことをやってきた。そうすると、握手攻めに遭うんです。向こうの人が「そうだ、ジャパンは素晴らしい」という。本当ですよ。彼らは日本の素晴らしさを知っています。


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