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飛鳥昭雄氏による「日月神示」の霊感語訳(86)

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(86)左右逆転の鏡像反転

(天つ巻・第30帖 左が「ヤ」、右が「ワ」)

 富士山は活火山で火の仕組みを担う。鳴門海峡は逆に水の仕組みを担っている。イエス・キリストの王国は神の世なので、未完成な人間が造る政治制度も無ければ、経済力の競争も無ければ、敵の人間を殺す戦争も無い。神界に通じる神事と祭礼があるのみである。

 今はわからないだろうが、神の世界に混乱は無く、この世の政治は大混乱し、経済は不安定で一定せず、底なしのカオスに陥り手に負えなくなる。

 手足は多いほどいいものではない。人体には左大臣と右大臣があればいい。左が「ヤ」で右が「ワ」、ヤは火の中の水、ワは水の中の火である。その下が「七七・・・・」も手伝いである。今の日本人は自殺行為に何も考えずに突っ走っている。手の動きは頭が考えるものだ。頭が手の支配を受けているのではない。すべては己の頭で考える道理を知らねばならない。

「日月神示」の原書をそのまま印刷することはならない。神のお筆先だからだ。それを日本語で解字にした一二三なら印刷しても構わない。一二三とは「日月神示」の事である。指導者はよくこれを読み解き、全国に伝えてほしい。海外にも同様である。外国にも共通の仕組みが神によって成され、日本人が仕掛けを解き明かして喜びを伝えることになる。

 かくして世界中の人々が「日月神示」の指し示す神の計画を知って、大いに喜んで受け入れてくれるのである。

 弥勒の世界が近づいた。富士山(三位三体)は神の仕組みであるとともに、世界の成り立ちでもある。それに光が当たり日本の空が晴れ渡れば「善一筋」として世界へ拡大していくのである。よって、この巻を「天つ巻」と言う。しっかり写本して全国に伝えてほしい。

(解釈資料)

 「七七・・・・」は「・」を一つ加算するので「七七・・・・・」となり、「7+7+3+3+3+3+3」の「29」となる。ゲマトリアの「29」は「2」の意味である。

 2は対極の陰陽を象徴し、どちらが欠けても成り立たない。それが左大臣と右大臣の象徴である。実は、左大臣の方が右大臣より上位である。左大臣の別名を「一上(いちのかみ)」と言い公卿の筆頭だったからである。その上位は「太政大臣」だったが、空席にしておくのが常だった。

 左大臣は関白を兼任する場合があり、実質的な最高位に当たり、右大臣は補佐的存在だった。朝廷の最高会議を「陣定(じんさだめ)」と言い、左大臣、右大臣、内大臣、大納言、中納言、参議の四位以上の職の者が出席し、左大臣が議長を務めた。

 人体は左より右手が主で、使う頻度は圧倒的に右手であり、左手は補佐に過ぎない。なぜ左大臣が右大臣より上なのか? それは、天皇から見た位置を指すからである。天皇の席から見た左側が左大臣で、右大臣は天皇から見た右側になる。天皇は北斗信仰から北を背に座るので、左大臣は東で陽、右大臣は西で陰を形成する。

 「雛祭」の夫婦雛で、男雛が雛段に向かって右、女雛が向かって左が京都雛の座り方だが、関東では逆になる。それを関東雛と言う、日本古来は、「左上座」だが、文明開化以降、西洋の「右上位」が取り入れられ、大正天皇が「即位の礼」で左右逆に立ったことから、以後、それが主流となる。

 カッバーラでは、韻を踏むことが重用で、男性が東で陽、女性が西で陰と決められている。北に向かって右側なのに左大臣なのは、鏡像反転を人体で行っているからである。全身像のアダムカドモンの顔と体が逆向きなのはそのためで、左右逆転の鏡像反転を示唆している。

 実際の人間はそれができないため、脳の中で神経をクロスさせ左右逆転を行う。右脳が左手を司り、左脳が右腕を司る構造である。人体そのものが鏡像反転している為、左大臣が上位でも司るのが右脳なので右が上位となる。

「知恵有る者は心を右に向き、愚かな者は心を左に向く」(「伝道者の書」第10章2節)

 つまり、人の心(脳)は右側(右脳)が上位の為、左手側の左大臣が表向きの上位になる。しかし、実際は正確に「聖書」を踏まえている。欧米はストレートだが、大和民族は韻を踏んでいる。その点はイスラエルの直系なので文化的厚みが違うのだろう。

 天皇家はカッバーラを保持する為、鏡像反転を常に思考していたとみるべきである。その意味から左(陰)を司る右(陽)と、右(陽)を司る左(陰)を表したのが、陰陽道の根源を象徴する「陰陽大極図」と言える。


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