(11)偽弥勒が救世主に化ける
飛鳥「メノラーありましたか?」
杣「メノラーはここにある。見えにくいのですが、中央すこし右上とライオンの上にあります」
飛鳥「ああ、これですね」
杣「ゾロアスター教の最高神アフラ・マズダーが「主」と言う形のメノラーの冠になって、ライオンの上に乗っている。これは、ユダヤ教の公式メノラーと同じです。ライオンの上に乗っていますからね。さらに、十字架も描かれている。それから、「主」のメノラーの右下に2つの棒が出ていることで、生命の樹の7本バージョンであるメノラーと同時に、9本バージョンのハヌキアも同時に表している」
飛鳥「なるほど、そう見える。実は日本は9枝のハヌキアを9本首にして九頭龍と称した。面白いことに、9本首の股の数は8つで、八股なので八岐大蛇と名付けた。さらに言えば、九頭龍は陰陽道の「九字切り」の象徴で、その九字切りの裏が「十字切り」となる。だから陰陽師は九字を切れば十字を切ったことになる」
杣「マラキ書第4章2節に「義の太陽が昇る。その翼は癒す力がある」とあるが、この「義の太陽」と「翼」も絨毯にある。それらはゾロアスター教のシンボルでもある。つまり、ゾロアスター教の神が聖書の神だと言える。これだけの証拠がある。「ヨハネの黙示録」には「7つのともしび」(第4章5節)「7つの目」(第5章6節)とあるでしょう。それがちゃんと描かれている。しかも、現在のキリスト教では無視されている聖霊と火のバプテスマを授けている。これ、新約聖書にはちゃんと書かれている。洗礼者ヨハネが言っている。自分は水による悔い改めのバプテスマを授けているが、後から来る方は、つまりイエスは聖霊と火のバプテスマを授けると。
「ヨハネによる福音書」第1章33節には「水で洗礼を授けるために私をお遣わしになった方が「霊が降ってある人に留まるのを見たら、その人が聖霊によって洗礼を授ける人である」と私に言われた」と書かれている。でも、現在のキリスト教では、火の方がどっかへ行ってしまって、聖霊だけを言うわけです」
飛鳥「大本教の開祖・出口なおは、火は「か」、水は「み」であり、「神=火水(かみ)」だと言っている。ここで言う「水」は人の事ですね」
杣「ああ、「神=火水(かみ)」ですね」
飛鳥「それで、その出口なおは、養子の王仁三郎が「ミロク=救世主」であると言った。これ、どちらも聖書なのです。そして、おっしゃる通り、今も多くのキリスト教会は、火のバプテスマを無視している」
杣「全然無視している。都合の悪いことはみんな無視している」
飛鳥「おそらく、分からないのだと思う。考えないでここまで来たから」
杣「私が外国人に理解してもらうために作った一覧表を見ると、エジプト、アッシリア、ゾロアスターと言ったものと比べて、プロテスタントは非常に歴史が浅い。西暦で1500年くらいからの事ですから。世界の歴史を見ると、日本の建国は大変古く、西暦2017年を皇紀で言うと2677年と言うことになる。キリスト教はイエスの十字架の死から20~30年後、パレスチナから数千キロ離れたローマや沿岸の街にキリスト信仰が伝播し、キリスト共同体(教会)が形成されたことを始まりとすると、少なくとも紀元後です。日本の建国の方が古いですね」
飛鳥「まさにそうですよ。さらに言えば、本当の救世主の弥勒は「369」のミロクです。それをユダヤのゲマトリア(数秘術)で言うと、「3+6+9=18」となり、「1+8=9」となる。「9」は最高数を意味する。ところが、「ヨハネの黙示録」第13章18節に偽救世主の獣が出てくる。この偽救世主が「666」のミロクで、「6+6+6=18」となり、「1+8=9」で最高数「9」になり、見事に救世主に化けることを暗示している。これが「ヨハネの黙示録」第13章18節の「ここに知恵が必要である。賢い人は獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい」の意味でしょう。なお、ヨハネの黙示録の続きは「数字は人間を指している。そして、数字は六百六十六である」」
杣「私はヨーロッパの博物館を全部見ました。大英博物館、ローマ国立博物館、ギリシャの博物館、でも、そこにある展示物は全部、どこからか奪い取ってきたものである。そもそもヨーロッパなんて、6世紀から10世紀までは暗黒の時代なのですよ。文化など無かった」
飛鳥「一方、日本と言う国は天皇家が二千数百年続いている。イギリス王室なんて高々・・・」
杣「900年ほどの歴史しかない」
飛鳥「世界で唯一残っているたった1つの王族が天皇家です」
杣「そうですね」
飛鳥「つまり、二千数百年続いている王国は世界で日本だけであり、この国はいい意味で異常な国ですよ」
杣「そうそう。でも日本人は自分たちが欧米から遅れていると思っているから、そういう話が通じない」
飛鳥「アメリカなんか1776年に独立した新興国で、250年足らずの歴史しかない」
杣「実は日本人の方が長い歴史を持っているというのに・・・」