(31)選挙のコンピュータ集計は極めて危険!
イギリスのEU離脱投票の開票は、手作業で行われた。それゆえ、不正操作は行われなかった。開票手続きがコンピュータであったなら、不正操作の疑いが濃厚だった。日本では、コンピュータの不正操作が常習化している。
2015年12月31日、NHKは「第66回紅白歌合戦」を放映していた。毎年、NHKは大晦日の花形である国民的イヴェントの視聴率の低さに悩まされていた。実際、この時の結果も、過去最低の39・2%にとどまった。
視聴率低下の要因の一つが、紅組が僅かしか優勝していないことにあった。そこでNHKはパンドラの蓋を開けてしまう。コンピュータの不正操作である。勿論、状況証拠だけであるが、NHKは限りなく黒である。視聴率の定義は「鍋の中央も端も同じ味」から来ている。都心部と田舎で微妙に視聴率が違っても、鍋全体では正当な値が出る考えだからである。年の瀬が迫る中、最後のトリが白組の近藤真彦で「ギンギラギンにさりげなく」と、紅組は松田聖子の「赤いスイートピー」だった。両者が歌い終わった後、NHKホールの観覧者は白組1420対、紅組1287で白組の勝ちだった。ところが、全国のコンピュータ集計では白組345509対、紅組355545で真逆の紅組の勝ちとなった。これで何がおかしいかと言うと、全国規模と場内では多少の微差は有っても同じ結果にならなければならない大原則に矛盾が起きたことにある。
これを数値で比較すると分かりやすい。NHKホールの白組は、紅組の1・10倍の票差で勝利している。ところが全国コンピュータ集計は、紅組が白組の1・02倍で勝利している。1・10と1・02は誤差の範囲で、この比率が均一の鍋の味を指す。同じ比率が逆になることはありえない。これはNHKがコンピュータデータをワンクリックで差し替えたことを意味する。これは禁じ手の不正操作である。
NHKホールのバードウオッチを専門とするカウントに不正が入る可能性は極めて低い。これは天下のNHKが国民注視の中でも堂々とコンピュータを操作したことを意味する。
国営放送がやることは、国家もやるということである。最近、国政選挙の開票をコンピュータが受け持つが、集計を「総務省」がある民間企業に丸投げををしている。その中核企業が「株式会社ムサシ」である。この企業は安倍晋三首相の父、故・安倍晋太郎が最大株主だった企業で、自民党に政治献金し、政府から依頼されるほとんどの日本の選挙システムを担当する。仮に株式会社ムサシのソフトに不正があっても誰にも気づかれない。特定の政党候補に基礎票の上積みを設定したり、特定政党の票を無効とすることも朝飯前である。前回の「衆議院選挙」(2014年)では、反原発を掲げた「日本未来の党」の票1000万近くが消滅したとされ、自公圧勝で原発再稼働に弾みがついた。
このような日本の露骨な不正ではなくても、高度なマインドコントロール下では同様な結果を導き出せる。ましてイギリスのように、大陸への不満が鬱積する状況では火をつけやすい。ギリシャの不正会計(粉飾決算)の付けを負担させられた揚げ句、ISISの連続テロがフランスとベルギーで起き、400万人のシリア難民がヨーロッパに押し寄せれば、離脱に弾みがつくだろう。イギリスの国民投票日にロンドンに降った大雨も、実はコントロールされていた可能性があるのである。