(7)あらゆる存在物は、全て振動している!
あらゆる形態において、この宇宙全体がエネルギーなのである。そのエネルギーは、プラナ(生命の力)として知られている。プラナのそれぞれの形態はバイブレーションの程度と量によって異なる。固体は粗い形態のプラナであり、光は純度の高い形態である。すべての物は特有のエネルギーと言うものを持っている。そのエネルギーは、それぞれの固有のバイブレーション(振動波)を発している。
固体、液体、気体は物質の3形態である。これらは熱(振動エネルギー)の度合いによって変化する。水の例を見れば、固体(氷)→液体(水)→気体(水蒸気)である。熱とは構成分子の振動である。つまり、万物は振動している。熱が高くなるほど、構成分子は激しく振動する。そこから、熱は熱戦(赤外線など)で放熱される。だから、分子振動と放熱は、万物全てに共通する性質なのである。
原子や分子は運動エネルギーを持っていて、たえず振動運動を行っている→熱振動。物質の色は、目に入る光(可視光線)の波長によって決まる→色。音は、空気中を伝わる振動によって生じる→音。このように、「存在」と「振動」は不可分なのである。だから、動物も植物も鉱物も、水も、形あるものは何らかの振動数(波動)を発し、それが、それぞれの存在、そしてバイブレーション(振動波)の発生を確認することができる。さらに、目に見えない磁場(磁気的現象)や電場(電気的現象)と言ったものが、私たちの回りに存在することも事実である。
私たちは、そして私たちを取り巻くすべてのものは、自ら固有のバイブレーションを発し続ける存在である。同時に、自分を取り巻く、様々なモノたちからの、バイブレーションを受け取る存在なのである。
宇宙に存在するモノは、すべて振動しているのである。それは生命も例外ではない。だから、生命エネルギーは波動エネルギーなのである。心臓は心拍でリズムを刻み、思考は脳に振動電流を流している。運動するたびに筋肉には神経を通じて刺激電流が流れる。さらに、体温の発熱も分子の波動である。
私たちの命の始まりは1個の受精卵である。それが母親の胎内で、10か月間育ってこの世に生まれる。つまり、1個の単細胞が僅か1年弱で、霊長類の人に成長するのである。森下博士は、「胎児は宇宙エネルギーを受け取って育つ」と断言する。その時、宇宙エネルギー(プラナ)の受信アンテナが脳中枢の松果腺で、分配器が視床下部である。胎児の発生、成長に宇宙エネルギーが関与している。胎児は母体で光を発している。それは胎光と呼ばれる神秘的な現象である。まさに、宇宙エネルギーが胎児の生命エネルギーに転化していく過程で発する神秘の光と言える。
胎児が受精卵から1人前の人間に変化していく過程は、ダーウイン進化論の圧縮過程である。ダーウインは原始地球上に非常な下等なアメーバが登場し、それが数十億年の間に人間に進化したのだと考えた。この胎児の変化は、期間はわずか10か月だが、実際は、数十億年の歴史的な過程を非常に圧縮した形で反復している。だから、胎児は顕微鏡的存在から、わずか10か月で3キロの生命体にまで発展するのである。
森下博士によれば、単細胞アメーバ状から人体に発展する過程を30億年とすると、胎児はそれを300日ですませている。つまり、母親の1日は、胎児にとって1000万年に相当する。だから、母親がお酒を飲むと、胎児は1000万年の間、アルコール漬けになってしまう。森下博士は、妊娠中の母親の生活を律する胎教には、深い意味があると断言する。
妊娠中は、心を清めて、綺麗なものを見て、美しい音楽を聞く、読書をするなどの生活を勧めている。それらが、体内環境を良くするからである。
このように胎児は宇宙からの波動と共に、母親からも波動を受け取って育つ。母親が穏やかな生活を送れば、胎児は穏やかな波動を受け取る。逆に、落ち着かない生活では、胎児は不安定な波動を受けて育つのである。