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カゴメ唄の謎(8)

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(8)「籠の中の鳥」と天照大神

 「丹後国一宮深秘」には、羽衣伝説に続いて次のように記されている。詳細は省略するが、要は、豊受大神は国常立尊であり、同時に天照大神だと言うのである。これを受けて書かれた石碑が籠神社の境内や奥宮の真名井神社にある。そこには「天照坐豊受大神宮」「豊受大神和魂亦名天照大神」と刻まれている。敢えて等式で示せば次のようになる。

 「天照大神=豊受大神=国常立尊」

 国常立尊は「日本書紀」の冒頭に出てくる最初の神であり、「古事記」で言うところの天之御中主神である。いわば最初の神であり、神道における「元初の最高神」である。

 伊勢神宮の外宮の祭神である豊受大神が国常立尊=天之御中主神と同一神であるという解釈は中世における度会神道、すなわち伊勢神道で強く主張されてきた。そこには内宮より外宮の方が上なのだという対抗意識が垣間見られる。しかし、本伊勢である籠神社の極秘伝、多次元同時存在の法則にかかれば、両者は同じ神であり、ともに神道の最高神なのである。

 問題は「カゴメ唄」である。「カゴメ唄」にある「籠の中の鳥」は天女であり、豊受大神であった。その豊受大神が天照大神と同一神だったとすれば、天照大神こそ、「籠の中の鳥」であり、「夜明けの晩」や「いついつ出やる」と言った歌詞は、全て天岩戸開き神話がベースになっていることが判る。

 「鶴と亀」は言うまでも無く縁起物である。七五三の「千歳飴」にも描かれているように、鶴と亀は長寿のシンボルである。古来、日本では「鶴は千年、亀は万年」と並び称されてきた。もともとは古代インドの叙述詩「マハーバーラタ」に由来する。何でも「インドラデュムナ」という超古代の王仙が天界から地上に落ちたとき、自らの事を知る物を探して歩く際、長女として有名だった齢100歳の「梟」と1000歳の「鶴」、そして1万歳の「亀」を訪ねた。梟と鶴は知らなかったが、亀は王仙の事を知っており、かって積んだ徳が証明され、無事に天界へ帰ることが出来たという。

 さて梟も含めて、いわば長寿のシンボルとされた鶴と亀だが、千歳、万歳から不老長寿、その先にあるのは不老不死であり、最終的には不死不滅である。したがって、「カゴメ唄」の根底に天岩戸開き神話があるならば、鶴と亀によって暗示された永遠の生命なる暗号は、一度死んだ後に不死不滅の最高神になった天照大神を称えていると考えてよい。

 ただし、籠神社の海部光彦宮司によれば、「鶴と亀」に関してはもう一つ重大な意味があり、それは瓢箪だというのである。

 籠神社の別名である「匏宮」の「匏」は瓢箪の事である。瓢箪の上部が「蔓=ツル=鶴」で、下部が「甕=カメ=亀」の暗号になっているという。鶴と亀で象徴される瓢箪は、「蓋のついた壺」である。言霊で言えば、「籠」も「コ」である。「壺」と言う字も「コ」と読むことが出来る。整理すると、こうなる。

「匏=瓢=ヒョウタン=壺=コ=籠」

 実は、籠神社には知られざるご神宝が伝承されてきた。その名を「真名之壺」という。黄金製の壺で、代々、宮司が襲名する際、秘密の儀式に用いられてきた神器である。これと全く同じ名前の神器がイスラエルにもあった。「旧約聖書」に登場する「マナの壺」である。これは白いマナと言う食べ物を入れた祭具なのだが、現在行方不明になっている。2500年以上前にエルサレムの神殿から消えたまま今日に至っている。籠神社の真名之壺は失われたマナの壺ではないのか?

 籠神社の表の社紋は「下がり藤」だが、裏の社紋は「六芒星」である。六芒星と言えば、イスラエル共和国の国旗にもダビデの星が描かれている。伝説よると、古代イスラエルの大王にしてメシアだったダビデが持っていた楯に六芒星が描かれていたことから、「ダビデの楯」とも呼ばれる。

 ダビデの星を日本では「カゴメ紋」と呼んできた。カゴメ唄に登場する「かごめ」とは、「カゴメ紋」を意味している。ユダヤ教は一神教である。聖典である「旧約聖書」には唯一絶対神ヤハウェの預言が数多く記されている。カゴメ唄もまた、古代神道の絶対神、すなわち天照大神から授けられた預言だった可能性が出てくる。そこで改めて、注目されるのが「籠の中の鳥」である。古代インドの叙述詩に登場する梟が実は、ここに関わってくるからである。


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