(12)毒ガスを抗癌剤に変えた男
ロックフェラーは毒ガス兵器を、抗癌剤に化けさせた。毒ガス兵器といえば、マスタードガスである。それは、第1次世界大戦でドイツが開発し、英国兵数千人を殺した殺人兵器である。マスタードの臭いがしたことから、この略称で呼ばれている。別名「びらんガス」である。吸い込むと器官壁がただれ、呼吸困難でもがき死ぬ。そのあまりの残虐さに、ジュネーブ協定で禁止とされた。しかし、調印した国は、どこでも密かに毒ガス兵器を作り続けた。日本軍部も広島県にある大久野島で密かに大量の毒ガス兵器の生産を行ってきた。約6500人の労働者が強制徴用され、生産に従事した。そこで大量のマスタードガスが生産された。ところが、作業員の多くが癌で倒れるという戦慄被害が発覚した。広島大学医学部の研究調査では、労働者の癌死は、全国平均の41倍、肺癌に限れば50倍である。つまり、マスタードガスは驚愕の猛烈発癌物質だったのである。
ドイツをはじめ欧米諸国も第2次大戦中も密かに毒ガス兵器を大量に生産してきた。終戦後、各国はその在庫処理に頭を悩ます。日本軍は、それを密かに地中に埋めて処分した。しかし、その後、地中から漏れた毒ガス被害が多発し、日本が巨額の賠償を迫られているのである。
戦後アメリカでは、医療マフィア、ロックフェラーはその素晴らしい有効活用の道を見つけた。それは、なんとマスタードガスを、抗癌剤として活用する画期的なアイデアだった。担当したローズ博士は、ロックフェラー研究所にも所属し、殺人兵器を、よりによって抗癌剤という医薬品に化けさせたのである。まさにアクロバテックな荒技である。しかし、すでに政府も医師会も、すべて制圧していたロックフェラーにとって、医薬品認定など造作もないことだった。その申請理由は、「複数癌患者に投与したら、癌が縮んだ」。だから有効という荒っぽい理屈である。超猛毒のマスタードガスを投与すれば、1割ほどの癌はそのすさまじい毒性に驚き、一時的に縮む。それを効能とこじつけた。ロックフェラー研究所は、医薬品認定をもぎ取った。しかし、薬品名をマスタードガスとすれば、あまりに露骨である。そこで一見わからないように薬品名を「シクロホスファミド」と命名し発売された。
しかし、一部縮んだ癌も5~8か月後に元のサイズにリバウンドする。さらに、癌腫瘍は悪性化し、猛烈に増殖して来てたちまち患者を死なせる。それは後の研究で判明する。だから、腫瘍の縮小を有効と判定するのは、根本から間違いなのである。この毒ガス由来の抗癌剤は、今も「アルキル化剤」として全抗癌剤の8割ほど占めるという。それはあらゆる癌患者に、今日も間違いなく投与され続けている。
すでにロックフェラー研究所からは、30人以上のノーベル賞受賞者を輩出している。これも、その資金力、政治力のなせる業である。
船瀬氏は厚労省に直接電話取材したが、担当者は、「抗癌剤が癌を治せないのは常識」「抗癌剤は大変な毒物」「治せない癌患者に、猛毒抗癌剤を打つのは現在の癌治療」「それで、大勢の方がなくなっている」「抗癌剤はすべて大変な発癌物質」と認めたのである。このように、厚労省の責任者の回答も、癌治療とは名ばかりであり、実は大量詐欺、大量殺戮そのものなのである。