(4)メイソン33位階上位を独占するイルミナティ
フリーメイソンの中枢に巣食う秘密結社イルミナティについて触れておく。
1921年、英国の著述家ネスタ・ウェブスター女史が著書で次のように警告している。
「世界史上の出来事は、全て、秘密結社が企てた陰謀の産物である。その元締めはイルミナティだ。彼らは現在も地下に潜み存続している。イルミナティの中核を占めているのはオカルティスト、ユダヤ人、共産主義者で、彼らはキリスト教文明を転覆させるために日夜活動に励んでいる。フランス革命も、ロシア革命も、イルミナティの謀略である」
イルミナティは、最初はごく普通の哲学研究会としてスタートしている。創設者は若干28歳で、イエズス会の神学者アダム・バイスハウプトである。キリスト教神学に疑問を抱いた彼は、智慧の光による覚醒を求めイルミナティを結成する。呼びかけは「自由と平等な世界建設」である。最初は、わずか3人で始めた勉強会は、爆発的に会員を増やし、欧州全土を覆う勢いになる。バイスハウプトは、当時勢力を拡大していたフリーメイソンにも参加し、内部にイルミナティ会員を増やしていった。しかし、「誰でも国王になれる」と反王政を掲げた為、ドイツ政府やイエズス会から活動禁止令が出され、1886年に消滅したかに見えた。しかし、消滅したとされるイルミナティだが、その命脈は、密かに引き継がれた。イルミナティはロスチャイルドの金銭的バックアップを受けてつくられた。つまり、禁止されたはずのイルミナティは、フリーメイソン内部に侵入し、その中枢で生き延びていたのである。
フリーメイソンの真の目的について知ろうとするとき、最も重要なのが33位階である。ここにおいて、全宇宙のメイソンの至高の司祭長の称号が与えられる。称号には「全宇宙の」とあるように、33位階に達した者のみが、世界権力を行使することを許される。したがって、33位階のフリーメイソンは、政府のトップないしは、それと同等の重要人物である。もちろん、彼らは自らが率いる国家に忠誠を尽くすことはできない。既に彼らは「死の制裁」を覚悟して、国家・民族を超越した普遍的なフリーメイソン組織に忠誠を尽くすことを誓っているからである。
33位階の上位5位階ほどが、イルミナティである。つまり、メイソン組織の上位・中枢はイルミナティで独占されている。
その最高位に位置するのは、「ルシフェル及びロスチャイルドファミリー」とされる。その下には「13人評議会」があり、別名ロイヤル・ファミリーという。つまり、フリーメイソンの最高意志決定機関である。その下には33評議会がある。(ロスチャイルド家、ロックフェラー家など)
フリーメイソンが、近代から現代までを闇から支配してきた決定的証拠がある。それが、アルバート・パイクの予告である。
パイクは全米フリーメイソンのトップ、教皇にまで上り詰めた男で、別名「黒い教皇」と言う。
彼は1871年に、イタリアのイルミナティ同志に宛てた3度の書簡がある。そこには「3度の世界大戦を意図的に起こせば、メイソンによる世界支配が可能になる」と恐るべき計画を詳細に記述している。
つまり、「これから起こる第1次、2次、3次大戦は、フリーメイソン計画の一環として計画されたものである」と明記している。
第1次大戦→1914年、オーストリア皇太子夫婦がサラエボで暗殺されることをきっかけに勃発する。これはロシア皇帝を、その座から引きずり降ろして、共産主義国家を樹立することが目的である。
第2次大戦→1939年、ファシストと政治的シオニストの対立を利用して引き起こされる。この戦争で、ファシズムは増強し、パレスチナにイスラエル国家が建設される。
第3次大戦→シオニストとアラブ人との間に、イルミナティのエージェントによって引き起こされる。それによって紛争が拡大し、大衆はキリスト教に幻滅し、ルシフェルに心酔するようになり、真の光を享受する。(パイク書簡は大英博物館に秘蔵されている)
これらは、明らかに予告計画として発せられた。例えば、1914年、パイク予告から43年後に発生したサラエボ事件は、後に裁判で皇太子夫妻を襲った暗殺団は、メイソン会員であることを自供している。さらに第2次大戦も予告通り、ファシストとユダヤの対立で勃発している。第3次大戦も、アラブ諸国とイスラエルの対立が全てを物語っている。つまり、パイク予告は、メイソン組織によって、確実に実行に移されていったのである。
日本の明治維新も、背後から操ったのはフリーメイソンだった。フランス系メイソンは、徳川幕府の政府軍を援助し、イギリス系メイソンは武器商人トーマス・グラバーを通じて勤王派革命軍に大量の武器を与えた。坂本龍馬もグラバーに操られていた。これもメイソンお得意の二股作戦である。グラバーは後でこう述べている。
「徳川幕府を倒した張本人は、この私である」
他方、メイソンは長州5人の若侍を世界最大の武器商人マセソンの大豪邸に寄宿させ、彼らをメイソンに仕立てている。5人の若侍は全員、明治政府の閣僚となり、その中の一人が伊藤博文である。
こうして明治政府は、富国強兵、国民皆兵、大陸侵攻と言う軍国主義の道を暴走させられたのである。そして日清、日露、日支戦争を経て真珠湾奇襲へと誘導され、太平洋戦争に突入したのである。しかも明治・大正・昭和で築いた国富はすべて軍事費、金融費で奪われ、300万余の人命も奪われ、焦土と化した国土のみが残ったのである。
後の朝鮮戦争、ベトナム戦争もメイソンが起こしたものである。前者は第2次大戦の兵器の在庫処理の為、後者は新型兵器の実験場の為である。
世界大戦すら自在に起こせるのが、フリーメイソンの恐るべき闇の力である。ましてや、世界1000兆円の「医療利権」を支配し、操作することなど実に造作もないことだったのである。