(31)事故物件も心霊スポットもロンダリング出来る!
僕はいろいろなバイトをやってきた。その時に、いわゆる事故物件に1週間でも2週間でもいいから暮らすというバイトに出会ったことがある。(中沢氏)
おもしろいなあ、それ。(飛鳥氏)
あれは実際に住まなくてもいいのです。名義上だけでも一度借りたことにすれば。(中沢氏)
たとえ自殺や殺人があった事故物件でも、その後に誰か入居すれば、その次に入る人に事故物件であることを伝えなくてもいいのだね。(山口氏)
2週間そこに住んでたっていうことにするだけでもお金がもらえる。(中沢氏)
マネーロンダリングみたいな。事故物件ロンダリング。履歴をきれいにする。大家にすれば、事故物件がきれいになるから助かる。何事も起きなければ、皆にとって悪いことではない。俺が住む団地で、未だに野ざらしのまま買い手がつかない家とか土地とかがあって、そこは長年、自動車が突っ込む家で有名だった。実際、1年に2度も突っ込まれたこともあった。頑丈な塀で囲まれていなければ大変だったはずだ。そこは2階建ての弁護士の家で、住宅地の十字路の角屋だった。今度は火災があって、弁護士の妻が焼死した。その後、信号機はついたものの、誰も家を建てなくなって今に至っている。縁起の悪い土地と言う噂は1世代ぐらいでは消えない。それが現実だ。中沢氏が言う事故物件ロンダリングは、東京など入れ替わりが激しい都心部でないとありえない。地方では無理だ。いっそのこと、神社か地蔵尊を置けばいいかもしれない。ああ、それは心霊スポットロンダリングと言うことか。(飛鳥氏)
霊能者とかに聞くと一升瓶を置いて霊を吸わせるとわりと浄化できるという。だから、気持ち悪いと思った物件は、明るいときに一升瓶を置いて、次の日に霊を吸い取った酒を敷地外に捨てる。(山口氏)
まあ、お浄めなんだな。(飛鳥氏)
中沢君のそのバイトも、なかなか楽しいバイトだね。(山口氏)
いや、僕はやらなかったけど、事故物件に住むバイトをした人を知っていて、実際その人は住んだんですけど。(中沢氏)
嘘が多いのは、オカルトの世界だ。この前「マツコの知らない世界」で、「心霊ビジネスの世界」と言うのをやった。心霊映像を借りるのに、相当ガードが堅い。まず、監督とメーカーが嫌がる。詳しく言うと、訴えられるから言えないが・・・・。番組ではフェイクビデオを作ってる監督に来てもらって、役者にもカミングアウトしてもらってね。グリーンバックで撮影して合成ではめ込むなどのやり方も説明してもらった。しかも、その手のビデオの役者募集のメールをうちの事務所にも来ている。よりによって僕の事務所に送ってくるとは・・・。当然ネタにしましたよ。ギャラは1日5千円で何役もやらせてね。ひどいものですよ。(山口氏)
売れない役者さん、僕もいっぱい知っていますけど、30人いたら1人ぐらいは「その手のビデオに出たことがあるよ」と言っている。会社名は出せないが、投稿された心霊ビデオを製品化しているところの人に聞いたら、やらせオンリーじゃなくて、実際に投稿作品もたまに来るらしい。ただ、投稿で来た本物は地味だから受けない。だから、本物の投稿作品にはCGを足す。えーと思いますよね。いくら視聴者には本物は受けないからと言ってもね。(中沢氏)
「マツコの知らない世界」のスタッフにも言ったけど、本物の霊と言うのは基本的に素人だから、ナイスタイミングで出てくることが出来ない。(山口氏)
そりゃそうだ。(飛鳥氏)
カメラ目線も無い。素人のおっちゃん、おばちゃんだから。本物のビデオもあるけど、「えー、この白いのがそう?」と言うくらい地味なのだ。だから、他の番組でも心霊ビデオのリアルなヤツ貸したら、「もっとパンチがあるヤツください」って電話がかかってきたこともある。(山口氏)
パンチと言われてもねえ。(飛鳥氏)
だから、合成が欲しくなる。(山口氏)
でも、先方は合成とは言わない。「パンチのあるヤツが欲しい」と言うだけで。(飛鳥氏)
今は時効だから言ってもいいと思うけど・・・。僕もインチキ心霊映像を作ってお金をもらったことがある。(中沢氏)
酷い奴だなあ。(笑い)
いや、本当に安いのですよ。1本作っていくら。もし役者を使うならそこからギャラを払えと言う。(中沢氏)
予算はいくらもらえるの?(山口氏)
1本1万円で撮った。(中沢氏)
それで何本くらい作ったの?(山口氏)
時間は長くても短くてもどっちでもいい。逆に言うと20秒ぐらいの短いものを作っても1万円もらえる。それで7万円くらいもらった。(中沢氏)
とんでもいない奴だ。(笑い)
僕も胸が痛いです。そのインチキ心霊映像の件は…。(中沢氏)
当時はCGが仕えなかったので、すごい単純ですけど、テグスで引っ張るのもやった。あとは部屋で友人同士で撮影しているという設定で、撮影者がカメラの位置を動かしている間に、もう一人に隠しておいた人形を出して置いてもらった。それで、カメラの位置を戻したら突然、部屋に見知らぬ人形が出現したように見せる映像を撮りました。そんな単純なトリック映像でも1万円もらえたのです。ネット番組用の動画だったようですが・・・・。(中沢氏)
テレビじゃなかったんだ。(飛鳥氏)
どっかに流れている可能性があるね。(山口氏)
たまに気になって心霊映像をチェックするが、今の所ユーチューブとかでは見つけていない。そういうよくないバイトが沢山ある。金の無い人はそれをやってしまうのですね。(中沢氏)