(20)第3次世界大戦はEUを母体にした限定核戦争となる!
チュニジアでジャスミン革命があったが、あれはアメリカ式の民主主義をイスラム教国に持ち込むということである。これは出来るわけがない。あの辺りは民主主義など1度も経験したことがないから出来るわけがない。ましてやアメリカ式の民主主義だから。(飛鳥氏)
民主主義の概念自体、理解できない。(山口氏)
できない。王族か独裁者の支配しか受けたことがない。しかも、スンニ派とかシーア派がいて、それをアメリカで教育・指導を受けた連中が帰国して全部ぐじゃぐじゃにした。チュニジアから飛び火したリビアは引っ繰り返った。さらにエジプト、今はシリアである。その内にサウジアラビアまでやられてしまう。これはすべてアメリカが仕組んだ展開である。つまり、あのジャスミン革命は中東を非常に不安定な状態にした。一方、EUではギリシャ危機で経済的にガタガタになった。それもアメリカの仕業である。やったのはロスチャイルド系の大型投資銀行「ゴールドマン・サックス」である。時機を見てギリシャに火を点ければ、イタリア、ポルトガル、スペインと信用不安が次々に飛び火し、その都度、アメリカの格付け会社ムーディーズ等がEU各国の国債の格付けを引き下げれば、最後はフランスやドイツに飛び火してEUは大混乱する。ギリシャに粉飾決算のズルを教えたのはアメリカである。(飛鳥氏)
このままだとイギリスだけでなく、みんなEUから脱退していく。(山口氏)
おそらく脱退していく。そのためにアメリカはイギリスと手を組んで、何をやったかと言うと、イランを核開発疑惑で締め付けていた。それでイランは仕方なく「ホルムズ海峡を閉鎖するぞ」と言ったら、封鎖されて困るEUを焚きつけ、EUを巻き込んでイランに対して制裁措置を決行させた。これでEUはイランの潜在的敵国となった。その後、ロシアがシリアで無差別空爆を決行し、アサド政権とタッグを組んで実験を握り、シリアからアメリカを追い出すことに成功した。追い出されたアメリカはロシアに対抗するために、イランの制裁を解いたが、今度はイスラエルが激怒した。イスラエルは今後何が起こっても責任は負わないと言明し、中東をさらに不安定に陥れてしまった。これはプーチンにとって、最大のチャンスが訪れたことになる。経済的不安定に陥っていたEUが、イギリスの離脱でさらに不安定になり、中東からアメリカを追い出すことに成功しつつあるからである。ただ、ロシアは大陸間弾道弾は使わない。使うと、全面戦争になるからである。レーガン・ドクトリン(冷戦時代のアメリカによる対ソ連戦略)の許容範囲で中距離弾道弾を使う。すると、ロシアから放たれた中距離弾道弾(IRBM)はフランスには着弾するけど、イギリスには届かない。つまり、イギリスを助けるためにレーガン・ドクトリンはある。仮に、核兵器がフランスに着弾した場合でも、放射性物質は西から東へ強力に流れる貿易風に乗って、イギリスには落ちない。落ちるのは、ユーラシア、中国、ロシア、さらに日本に落ちる。でもアメリカには落ちない。なぜなら、太平洋があるから。だから、アメリカとイギリスだけは第3次世界大戦の限定核戦争でも被害を受けない。(飛鳥氏)
うまくできてる。(中沢氏)
イギリスは北海油田を持っているから戦争中も困らない。そして、アメリカはシェールガス、シェールオイルがある。もともと、国内に油田もある。だから、イギリスとアメリカ、つまり、ロスチャイルドとロックフェラーの国だけは助かるのである。(飛鳥氏)