(2)病気を治すのは自然治癒力である!
「人は生まれながらに、100人の名医を持っている」 これはヒポクラテスの言葉である。
彼は、古代ギリシャの医者で、その箴言は今に伝えられ、医聖として称えられている。「100人の名医」とは自然治癒力の事である。ヒポクラテスはさらに次のように医師たちを戒めている。
①病気とは自らの治癒力で自然に治すものである。
②医者は100人の名医の手助けに過ぎない。
つまり、「医者の仕事は、患者の自然治癒力を助けることである」と諭しているのである。まさに医療の永遠の真理である。だから、医師、看護師たちはその職責に就くとき、必ず「医聖ヒポクラテスの誓い」を唱和する。その真理に満ちた言葉の数々を紹介する。それは、現代医学がいかに誤った道に迷い込んでいるかを静かに正している。
(食べ間違いは万病の元である)
①賢者は健康が最大の人間の喜びと考えるべきである。→人生で最高の喜びは健康である。
②病気は神が治し、恩恵は人が授かる。→病気を治すのは自然治癒力である。
③人は自然から遠ざかるほど、病気に近づく。→病気の原因は不自然な生活である。
④病人の概念は存在しても、病気の概念は存在しない。→病気など存在しない。存在するのは病んだ人間である。病気の原因は不自然な生活にあり、その最たるものが「食べ間違い」である。その最悪が「過食」なのである。それは「少食」で治る。
⑤食べ物で治せない病気は医者も治せない。→食事こそ、万病を治す最善の方法である。
⑥食事に無知な人は、病気を理解できない。→万病は食から起こり、無知では病気を理解できない。
⑦日々の食事こそ、病気を癒やす医薬である。→調理で加熱した料理は過食を招く。出来るだけ食生活を自然に近付けることである。
(過食こそ万病の元である)
①満腹が原因の病気は、空腹によって治る。→飽食が病気を作り、空腹が病気を治す。
②月に一度断食をすれば、病気にならない。
③病人に食べさせることは、病気を養うことである。→病人に食べさせると病気はさらに重くなる。
④完全なる身体を目指すなら、完全なる排出を心掛けなければならない。→万病は体毒で生じ、体毒は完全排出で除かれる。
⑤病気は食事と運動で治療できる。→食事療法と運動療法で病気は治る。
(自然体なら120歳まで生きられる)
①人間が自然体で自然の中で生活すれば120歳まで生きられる。
(悪魔に魂を売った近代医学の父)
人類はどこで医療は誤ったのか? そのルーツを遡ると、一人の医学者にたどり着く。その名はルドルフ・ウイルヒョウという。彼は「病理学の法王」と呼ばれ、ベルリン大学学長などの要職を歴任している。ドイツ医学の首領こそが、ウイルヒョウだった。当時のドイツ病理学界では、誰一人、彼に反論できるものはいなかった。当時、「生命とは何であるか?」と言う根本的な論争があった。それまで伝統的な医学界では、「生命とは、化学、物理学などでは解明できない神秘的な力(生気)によって営まれている」と考えられ「生気論」と言う。ヒポクラテスの医学は、この「生気論」の立場に立っていた。
それに真っ向から異論を唱えたのがウイルヒョウ達であった。彼らは「生気論」を迷信に過ぎないと嘲笑し、「生物も機械のように物体に過ぎない」と断定した。これを「機械論」と言う。ウイルヒョウ達は「生気論者」に論争を挑んだのである。「化学、物理学で説明できない「生気」なる物が存在するなら、科学的に証明して見せよ」と迫った。これは無理難題の極致である。「科学で証明できないものが存在する」と主張する「生気論者」に、その生気を科学で証明して見せよと迫ったわけである。返答に窮する生気論者を嘲り、ウイルヒョウ達は一方的に勝利宣言したのである。さらにこうも宣言した。「単なる物体の生命に、自然に治る神秘的な力など存在しない」「病気やけがを治すのは、我々医者であり、医薬であり、医術だ」
ウイルヒョウは勝利に酔いしれ自然治癒力まで否定してしまう大失態を犯すのである。
(自然・心理・整体・同種の4両派を弾圧する)
伝統医療への弾圧は西洋で始まった。19世紀半ばまでは、5つの医療流派が共存していた。
①自然療法(ナチュロパシー)→食事療法を中心とする。自然に近づくほど病気は治るという真理に基づく。
②心理療法(サイコセラピー)→心を癒すことで病気を改善していく。暗示、瞑想、呼吸、イメージ療法などがある。
③整体療法(オステオパシー)→体の歪みを正して病気を治す。政体、指圧、マッサージ、カイロプラクティックスなど。
④同種療法(ホメオパシー)→自然治癒力を活かす。草根木皮や薬石などで治療を促進する。西洋の漢方と言える。
⑤薬物療法(アロパシー)→薬物(毒)に対する生体反射を利用する。本来の治療反応である「症状」を押さえる対症療法(逆症療法)
国際石油利権は、石油が錬金術で医薬に化けることから、⑤の薬物療法に着目した。薬物療法中心の近代医学をでっち上げるのである。そうして他の4流派は迷信、非科学的として徹底的に弾圧、排斥、追放したのである。①~④は自然治癒力を根本とした真の医療である。⑤薬物療法だけが自然治癒力を阻害する誤った療法である。ウイルヒョウとロックフェラーにより、近代医学そのものが患者を治さず、患者を殺す医療と化したのである。
(医学の神は死神であり、病院は死の教会である)
「現代医学は、人を救う学問ではなく、殺す学問である」とロバート・メンデルソン博士は断言する。「現代医学で評価できるのは1割の緊急救命医療のみであり、残りの9割は慢性病には全く無力であり、治療どころか悪化させ、死なせている」「医療の9割が地上から消え失せれば、人類は間違いなく健康になれる」その証拠にイスラエル全土で病院がストをしたら、同国の死亡率が半減したことを挙げている。つまり、人口の半分は病院で殺されているのである。