(44)獣の数字666
(下つ巻・第34帖 日月神示の数秘は密にして怪)
神の組織に加わる者は、すぐに神の世が来ることを願っているが、そうなるまでには時が必要である。神の時を人がとやかく言って早めることはできないし、すべきことではない。日本の神の組織の人々も千差万別で、官僚主義で無い指導者はわずかしかいないため、官僚主義の支配が長く続くことになる。彼等は官僚主義一辺倒で目が曇って真に役に立たない。正しい神の組織でも内部に官僚主義が蔓延すると、それだけで日本の発展が削がれてしまう。これでは悪魔や悪霊が喜ぶだけで、悪い世が堂々と続く事になる。「胸突き八丁」とは霊峰富士の頂上まで8丁(約872メートル)付近にある急斜面の道を言い、物事を成し遂げるうえで一番苦しい正念場を指している。そこは息をするのも苦しくなる高さで、これからが生命の樹の頂上に至る最も苦しい正味になっている。
「一、二、三年」が正念場とは、一二三の「三位三体」の神の組織の正念場と言う意味で、神の世が三四五の「御世は何時」で、そこを乗り切れば(出づ=入づ」の時となり、神の仕組みが成立する。「初め=終わり」の神が降臨するからである。
(解釈資料)
「一、二、三年」の正念場が両義預言になっている。イエス・キリストが磔刑にされた後、氏から復活するまでの日数が3日だった。つまり、「日月神示」の預言する3日は、天照大神にとっての正念場だったことになる。将来、イエス・キリストを磔刑にしたサンヒドリンと同じ暴挙をしでかすのが、「獣」と言う「世界統一政府」の独裁者である。聖書では獣が世界を支配する期間を3年半と記している。それを乗り越えれば神の世が到来する。
「日ごとに供え物が廃止され、憎むべき荒廃をもたらすものが立てられてから、1290日が定められている。待ち望んで1335日に至る者は誠に幸いである」(「ダニエル書」第12章11~12節)
「神殿の外の庭はそのままにしておけ。測ってはいけない。そこは異邦人に与えられたからである。彼らは42か月の間、この聖なる都を踏みにじるであろう。わたしは、自分の二人の証人に粗布をまとわせ、1260日の間、預言させよう」(「ヨハネの黙示録」第11章2~3節)
42か月は3年6か月で、1260日も約3年半であり、この世がそれで終わると示唆している。これが神の世界までの正念場となるが、「日月神示」の3年と比べて、「半」が不足するが、数秘術を使えば不足している「半」が仕組まれていることが分かる。
「ヨハネの黙示録」はイエス・キリストの12使徒の一人、ヨハネが記した預言書である。ヨハネは雷の子と呼ばれ、「ヨハネの福音書」を記した人物である。
「666」について、解き明かしてみる。
「ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。数字は人間を指している。そして数字は666である」(「ヨハネの黙示録」第13章18節)
666の解釈について、ヨハネは智慧が必要であるとしている。知恵は造物主の知恵を指す。ヨハネが言う神から授かる知恵とは「授かる」意味を持つカッバーラである。黙示録には「数字は人間を指す」とあるので666は人を指す。
「小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた。そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字である」(ヨハネの黙示録」第13章16~17節)
刻印とは666の数字の事である。666に関わる人間は反キリストと言える。そこで6のゲマトリアをカッバーラで解き明かすと、6は基本的に「人」を表す数字であり、それに対して6に1を足した「7」は神の数字となる。7は完全を意味し、「聖数」として神を暗示する。6は不完全なこの世と死を意味する。6は囲まれた世界から脱出できない。つまり、人は死から免れない世界に閉じ込められているのである。