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「八咫烏秘記」の開封(2)

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(2)裏皇后とは何か?

 飛鳥氏は漫画で無人の廃墟として描いているが、かなりの年季の入った屋敷である。秘密組織の手引きの元に飛鳥昭雄氏はひとりの老婆と会見することになった。場所は奈良県某所。彼女の住まいは京都と聞いているが、分けあって奈良まで御足労を願ったらしい。

 組織が「飛鳥」を意識していることは、アスカの封印を解くために会見を打診していることからわかる。時は2013年某月某日。指定された古民家で待つこと約1時間。小柄な老婆が一人、静かに部屋に入ってきた。髪の毛は真っ白だが、ボリュームはたっぷりある。胸元にはあばら骨が浮き出ており、かなりやせている。おそらく目は見えていない。白内障の様に白く瞳が濁ってる。肉眼では見えなくとも、心眼によって、全てを見通しているのだろう。鋭いまなざしは霊能者のそれである。かなり次元の違う能力を有していると思われる。その容貌から、少なくとも100歳は超えているように見える。伝え聞くところによると、500歳を超えているというから、尋常ではない。だが、彼女には名前が無い。八咫烏の一羽だからである。八咫烏には正式な個人名はない。裏天皇たる3人の金鵄を頂点に、彼らを含む12烏が大烏と言う名で呼ばれ、その下に約70名の八咫烏がおり、伝令役の烏天狗が存在する。彼らはみな男である。しかし、八咫烏の裏には雌もいる。雄の八咫烏が漢波羅と言う呪術師ならば、雌の八咫烏は巫女である。強大な霊能力を持った巫女集団が秘密組織としての八咫烏の裏に控えている。

 会見した老婆は、雌の八咫烏を束ねる巫女の長である。雄の八咫烏の長、三羽烏の金鵄が一人の裏天皇を形成しているように、雌の八咫烏もまた、三羽の金鵄を持って「裏皇后」を構成している。飛鳥氏と会見した老婆は、大和民族であるが、残る二羽の金鵄巫女はアイヌと琉球民族の中にいるという。いずれも長寿で数百歳にもなると聞く。

 今回、間に入って飛鳥氏との会見をセッティングしたのも、雌の八咫烏であり、恐らく老婆の後を継ぐ地位にある者だと思われる。彼女たちの言葉は宮中言葉であり、上品な京言葉であった。

 天照大神がイエス・キリストであるように、八咫烏における12烏は12使徒に相当する。同様に、雌の八咫烏が構成する12烏は「裏12使徒」に対応する。裏12使徒とはイエス・キリスト直系の女弟子にして、女預言者たちである。彼女たちの筆頭がマグダリアのマリアである。「新約聖書」ではマリアは娼婦とされているが、実際のところ、マグダラのマリアは娼婦ではない。それどころか、イエス・キリストの高弟である。最近では映画になった「ダ・ヴィンチ・コード」で、イエス・キリストとマグダラのマリアの間にできた子供の末裔が存在するという設定で物議を醸しだした。自らをイエス・キリストの末裔だと称する者もあらわれているが、気をつけなくてはならない。そのほとんどは勘違いか、悪質な詐称に過ぎない。中には魔物に憑りつかれている者もいるので非常に危険である。

 記紀によれば、アメノウズメは猿田彦命と夫婦になったとされている。多次元同時存在の法則から、猿田彦命もイエス・キリストの事であり、整合性はある。猿田彦命とアメノウズメの子孫は代々「猿女君」を名乗り、神道祭祀の巫女を担ってきた。極めてデリケートな問題ゆえ、現時点では詳しく語ることが出来ない。しかし、イエス・キリストの子孫だと称する人間が現れたら、魔物が憑りついていると考えた方がよい。

 奈良の某所にて裏皇后の一人と会ったのは、八咫烏が保有する本当の「古事記」の内容を知るためであった。古来天皇家が保有してきた「古事記」である。継承しているのは八咫烏なので、八咫烏が裏天皇として君臨できるのは、「天皇古事記」を手にしているからである。ただし、本当の書名は「八咫烏秘記」と言う。全体の巻数は不明だが、このうちの3巻は飛鳥氏が拝見することが出来た。いずれも漢文で書かれているものの、恐ろしく難解な文章であり、用語の使い方から写本する過程で、時代に合わせて意訳していると思われる部分も見受けられた。見分に当たっては側近である巫女に文章を読んでもらった。恐らくすべて暗記しているのだろう。よどみなく原文を読み下し、かつ内容を現代語にしていく。見分を許されたとはいえ、メモや書面の映像記録を取ることは一切禁じられている。頼りになるのは、自分の記憶だけである。巫女が語る内容は勿論、言葉の一つ一つに全神経を集中しながら聞きとっていく。気分はまさに現代の太安万侶である。

 しかし、冒頭の数行を聞いただけで飛鳥氏は悟った。これは「聖書」だと。間違いなく聖書の創世記である。内容と構成が全く同じなのである。もっと言えば、聖書以上である。現在知られている旧約聖書の創世記には記されていない固有名詞や歴史が含まれているからである。中でも衝撃的だったのは、「アスカ」である。漢字表記では「安宿」と言う聖なる名前が巫女の口から飛び出したのである。この時、初めて飛鳥氏は会見の意味を悟ったという。アスカは超古代文明の聖なる称号であり、遠い未来に向けた預言のコードネームであることに気付いたのである。


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