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金融再起動の最新情報(18)

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(18)世界を地獄に変えた狂気の支配システム

 「犯罪者であるディープ・ステイト(闇の権力)がどうなったか見るがいい。でっち上げのいんちきロシア疑惑を追跡して、挙句の果てに、この国が未だかって遭ったこともないような国際スパイ・スキャンダルに行き着いてお仕舞いだとさ。あっちへ向けて出発したものが、ブーメランのように戻って来るぞ!」

 これはドナルド・トランプのツイートである。アメリカの大統領がツイッターとはいえ公式に「クリミナル・ディープ・ステイト」という用語を世界に発信したのである。

 過去、ベンジャミン氏たちが「闇の支配者」や「闇の権力者」と言った用語を使ってきたが、それをアメリカの大統領が認めたのである。すでにトランプ大統領は旧支配者たちに取り込まれてしまったが、少なくとも、このツイートはトランプ最大の功績と言える。

 「ディープ・ステイト」がいかなる組織なのか、どのように世界を支配してきたのか述べていく。

 端的に言えば、「世界の富の99%を支配する1%」のことである。貧困問題に取り組む国際的NGOであるオックスファムは、毎年、世界経済フォーラムの時、世界の富豪の資産が貧しい人の資産合計にどこで等しくなるかという問題を提起し、「トップ何人」という数字を強調してきた。

 オックスファムの最新レポートは、2019年1月22日にもダボス会議前に発表になったが、「格差はさらに悪化している」であった。最新報告によれば、資産額10億ドル(約1100億円)以上の富裕層の人々が世界各地に保有する資産の総額は2018年、毎日25億ドル(約2700億円)ずつ増加している実態が明らかになった。

 世界一の富豪である米アマゾン・ドットコムの創業者ジェフ・べゾスの資産は2018年度の1120億ドル(約12兆4300億円)から1年間で1310億ドル(14兆5400億円)まで増えた。オックスファムはべゾスの総資産のわずか1%が、人工1億500万人のエチオピアの保険医療予算全額に匹敵すると指摘する。

 さらに世界の富豪上位26人が独占する資産は約1兆3700億ドル(約150兆円)に上り、世界人口の半数に当たる貧困層約38億人が持つ資産とほぼ同額なのである。国別でみれば、米国15人、中国6人、フランス2人、スペイン、メキシコ、インド各1人である。日本人最高位はソフトバンクグループの孫正義氏が最高で39位なので26人には入っていない。2019年度版ではユニクロの柳井正氏が日本人トップとなっている。しかも2017年度の43人から26人へと減ったというのは、富の集中がさらに進行したことを表している。

 これをもって「世界の富99%を支配する1%」と呼ばれるようになった。だが彼らは決して「ディープ・ステイト」の中核的存在ではない。彼らもまた、支配される側に過ぎないからである。

 


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